2016年10月22日土曜日

『言葉の兆し』 往復書簡

『言葉の兆し』  往復書簡  

古井由吉/著          朝日新聞出版

仙台近郊で罹災し、被災地から言葉の真空状態を問う佐伯一麦と、震災後の風景から歴史を遡り、文明と言葉の行方を示す古井由吉。東日本大震災の直後から『朝日新聞』紙上で交わされた言葉をめぐる往復書簡を収録。

Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『言葉の兆し 往復書簡』古井由吉/著 朝日新聞出版
2012年9月20日発行 四六判・248頁
東日本大震災後、芥川賞作家・古井由吉(当時74歳)が「言葉が死んだ」と感じ、1年半ほとんど小説を書けなくなった時期に、親しい友人・編集者・研究者10名と交わした「私信」だけをまとめた、極めて異例の書簡集。
表紙は真っ白で、タイトルすら薄墨。
震災後もっとも静かで、もっとも深い「言葉の喪失と再生」の記録である。
書簡の相手と時期2011年4月~2012年7月までの約1年3か月間に、古井が10名に送った手紙・メール・ファクス計38通と、その返信をほぼ全文収録。主な相手
  • 編集者・K氏(長年担当)
  • 詩人・T氏
  • 仏教学者・S氏
  • 旧友・N氏(仙台在住)
  • 作家・多和田葉子(ベルリン在住)
  • ほか研究者・僧侶など
徹底的な内容の流れ2011年4月~6月 言葉の死
最初の10通はほとんど「書けない」という告白ばかり。
  • 「3月11日以降、言葉が腐ったように感じる」
  • 「テレビの映像を見るたび、日本語が汚染された気がする」
  • 「小説を書くのが、死者の前で踊っているように思えてならない」
  • 仙台の旧友へ「君の街が消えたと聞いて、言葉を失った。本当に失った」
2011年7月~12月 沈黙と断片
返信が来ても、古井は短い返事か、沈黙。
多和田葉子からの手紙(ベルリンから)
「古井さん、言葉は死にました。でも死んだ言葉の向こうに、まだ兆しがあると思います」
これが本のタイトル「言葉の兆し」の由来。
古井の返信(3行だけ)
「兆し、ですか。まだ見えません」
2012年1月~4月 兆しの出現
少しずつ文章が長くなる。
  • 仏教学者S氏へ
    「死者が多すぎて、祈りの言葉も枯れた。でも枯れた後に、何か小さな芽が出る気がする」
  • 詩人T氏へ
    「瓦礫の山を見に行った。瓦礫の中にも、まだ言葉の欠片が残っている気がした」
2012年5月~7月 再生への一歩
最後の数通で、初めて「また書けるかもしれない」と漏らす。
編集者K氏への手紙(最終通)
「言葉は死んだと思っていた。でも死んだと思っていた言葉が、実は土の中で眠っていただけなのかもしれない。
もう一度、掘ってみようと思う。
震災から1年4か月。ようやく、そう思えた」
特徴的な表現・言葉
  • 「死者の重さで言葉が潰れた」
  • 「日本語が放射能に汚染された」
  • 「沈黙だけが正直だった」
  • 「瓦礫は言葉の墓標だ」
  • 「祈りはもう届かない。でも祈らないよりはましだ」
刊行の経緯と反響
  • 古井本人は刊行を強く拒否していたが、編集者が「これは文学だ」と押し切り強行
  • 発売時、古井は「読まれたくない」とマスコミ一切拒否
  • しかし文芸評論家のほとんどが絶賛
    ・柄谷行人「震災後もっとも正直な文学」
    ・高橋源一郎「古井由吉が言葉を失って、言葉を取り戻すまでの記録」
  • 2012年度読売文学賞(随筆・紀行賞)受賞(古井は辞退)
一言で言うなら震災で「言葉を失った」日本最高峰の作家が、1年4か月の沈黙と手紙だけで「言葉の死と再生」を描いた、静かで痛い奇跡の書簡集。
読むと「言葉って、こんなに脆くて、こんなに強いんだ」と胸が締めつけられる。
2025年現在も、文芸関係者が「震災後の文学はこれと、これ以降に分かれる」と言う、決定的な一冊です。

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