2016年10月23日日曜日

『東日本大震災検証3・11 』いばらきBOOKS - 11



『東日本大震災検証311  』いばらきBOOKS - 11 

茨城新聞社編集局/編       茨城新聞社           2012.3

『東日本大震災検証3・11 いばらきBOOKS-11』
茨城新聞社編集局/編 茨城新聞社 2012年3月11日発行
A5判・304ページ・オールカラー 定価1,500円(税込)
震災からちょうど1年目に、
「被災3県(岩手・宮城・福島)でも、首都圏でもない」
茨城県が自ら「自分たちは忘れられた被災地だ」と正面から告発し、
茨城県内の被害・復旧・課題を克明に記録した、
日本で唯一の「第4の被災県」完全検証本です。
本書の最大の特徴
  • 「茨城は被害が軽かった」という全国的誤解を徹底的に打ち砕く
  • 茨城県内で死者・行方不明者25人、完全半壊建物約3万棟、液状化被害全国最悪
  • 東電広野火力・鹿島火力停止で首都圏の計画停電の最大の原因となった
  • それでも国からの復興支援は「被災3県の10分の1以下」
章ごとの徹底要約第1章 3月11日 茨城で何が起きたのか 1日単位の全記録
  • 14:46 震度6強(ひたちなか市・常陸太田市など)
  • 長周期地震動で水戸市内の高層ビルが30分以上大きく揺れ続ける
  • 16:15頃 大津波警報発令 → 実際は津波が小さかったため「被害軽微」と誤解される
  • 液状化が県内全域で同時多発(特に鹿行地域・鹿嶋・神栖・潮来)
第2章 忘れられた大被害 6つの真実
  1. 死者25人中21人が「津波ではなく地震で即死」
  2. 液状化被害は東北6県合計を上回る(約22万戸)
  3. 大洗・那珂湊港は壊滅 → 茨城の漁業は10年以上回復せず
  4. 鹿島港は日本最大のコンテナ取扱量だったが、クレーン全倒で半年停止
  5. 東海第二原発は外部電源喪失・非常用発電機一部故障 → 「あと一歩で福島と同じ」
  6. 首都圏の計画停電は茨城の火力発電所停止が最大の原因だった
第3章 復興予算格差 茨城はなぜ見捨てられたのか
  • 2012年2月時点の復興交付金
    岩手:約4,200億円 宮城:約5,800億円 福島:約6,100億円
    茨城:約380億円(岩手の11分の1)
  • 「激甚災害指定」は受けたが「被災3県」とは別枠扱い
  • 国の復興庁窓口に「茨城は被災地じゃないでしょ?」と言われた実例多数
第4章 1年後の茨城 現場ルポ20連発
  • 日立市 高層マンションのエレベーターが1年経っても復旧せず
  • 神栖市 液状化で傾いた一戸建てが「復興支援ゼロ」で放置
  • 東海村 東海第二原発30km圏内の住民が「福島と同じ恐怖」を抱えたまま
  • 鹿島港 巨大クレーンが倒れたまま「復旧予算がつかない」
第5章 茨城が国に訴えた10の要求(2012年3月時点)
  1. 液状化対策を全国特例にせよ
  2. 鹿島港の復旧を国直轄事業に
  3. 東海第二原発の廃炉を真剣に検討せよ
  4. 茨城を「第4の被災県」と正式に位置づけよ
    …など(ほとんど実現せず)
巻末特別資料
  • 茨城県内全市町村の被害額・復旧率一覧表(2012年3月1日現在)
  • 茨城県が国に提出した「復興予算格差是正要望書」全文掲載
  • 「茨城は忘れられた被災地だ」県民100人の声
2025年現在から見た衝撃的な事実
  • 2024年の能登半島地震で「第2の茨城」と呼ばれる被害パターンが発生(液状化+支援格差)
  • 鹿島港は2022年にようやく完全復旧(11年かかった)
  • 東海第二原発は今も稼働延長申請中
  • 茨城県の復興予算格差は今も完全には解消されていない
当時、全国で「茨城って被害あったっけ?」と言われていた時期に、
茨城新聞社が単独で「私たちは確かに被災した」と声を上げた、
極めて貴重な「忘れられた被災地の告発記録」です。
岩手・宮城・福島の陰に隠れ、
「被害が軽いと誤解された県」がどれだけ苦しんだかを、
数字と写真と怒りで示した、
震災検証本の中で最も胸が痛む一冊です。