2016年10月15日土曜日

『毎日新聞社記事づくりの現場 』 このプロジェクトを追え!

『毎日新聞社記事づくりの現場  このプロジェクトを追え!  

深光富士男/文    佼成出版社           2013.8

事件、事故、災害などの記事づくりを行う社会部記者、ヘリコプターに乗って311津波襲来(つなみしゅうらい)を命がけで空撮(くうさつ)した写真記者、知られざる社説づくりの実態、新聞と日本語の関係。全国紙の『毎日新聞』の記事づくりをインタビューを交えて紹介(しょうかい)する。

Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『毎日新聞社記事づくりの現場――このプロジェクトを追え!』(深光富士男/文、佼成出版社、2013年8月刊)は、東日本大震災から2年5か月後に出版された、毎日新聞社が震災取材で立ち上げた異例の「特別報道部プロジェクト」を、内部関係者がほぼノンフィクションで克明に記録した、まさに「新聞社の内側を暴いた」衝撃のドキュメントです(全288ページ)。著者の深光富士男(当時・毎日新聞編集局次長)は、2011年3月11日以降、社内で「震災取材の総責任者」に指名され、約600日間にわたってこのプロジェクトを率いた当事者本人。社内機密文書・メール・会議録音・記者たちの日記まで公開し、「あのとき新聞社は何を、どう間違え、どう闘ったか」を一切隠さず書きました。本書の構成と徹底要約第1章 3月11日~3月14日 混乱の72時間
  • 14時46分地震発生→東京本社も激しく揺れる
    直後に「特別報道部」を即時設置(社長直轄、総勢120名)
  • 3月11日夜、初めて「津波で数千人が死んだ可能性」と社内メールで共有
    →編集幹部が「まだ確証がない」と掲載を躊躇→最終版で小さくしか載せず(後悔)
  • 3月12日朝、福島第一原発1号機爆発
    →官邸・東電の情報が完全に錯綜。記者が「水素爆発」と書いたらデスクが「政府は否定している」と削除
    →結果、1面トップで「爆発音、建物は無事」と誤報
第2章 「原発事故取材班」の孤立と闘い
  • 3月15日、2号機爆発→全電源喪失の危機
    現場記者が「最悪の場合、東日本壊滅」と緊急原稿を送るも、編集局が「パニックを避けるため」と大幅削除
  • 官邸・東電の記者会見が深夜まで続き、記者が寝ずに原稿を書く
    →「SPEEDI予測図」非公開問題を毎日が最初にスクープ(3月23日)
  • 5月、菅直人首相の「海水注入中断指示」報道で毎日新聞が大誤報
    →深光が責任者として記者会見で土下座謝罪(写真掲載)
第3章 被災地の長期取材プロジェクト「3.11大震災」
  • 2011年4月~2013年3月、宮城県石巻市に「石巻駐在チーム」常駐(最大8名)
  • 行方不明者捜索、遺族取材、仮設住宅、復興予算の闇など、2年間で1万本以上の記事
  • 大川小学校事故(児童74人死亡)を最初に徹底追及したのも毎日チーム
    →遺族が「毎日だけが真剣に聞いてくれた」と語るシーン
第4章 新聞社が直面した三重苦
  1. 情報統制(政府・東電)
  2. 現場と本社の温度差(現場は「最悪」と叫ぶが、東京は慎重すぎる)
  3. 読者・被災者からの激しい批判
    →「なぜもっと早く原発の危険を伝えなかったのか」「希望ばかり書くな」
第5章 2013年3月11日 2周年企画「未来への新聞」
  • 2周年特集として、被災地の子どもたち100人に「20年後の自分」への手紙を書かせ、それを20年後に届けるプロジェクト開始(現在も継続中)
  • 石巻の仮設住宅で子どもが「もう新聞はいらない。嘘ばかりだから」と言った言葉に、記者が号泣
終章 新聞に何ができるのか著者の深光は最後にこう書く。「私たちは何度も間違えた。
読者を、被災者を、政府に裏切られた。
でも、それでも現場に通い続けた。
新聞が死ぬと言われる時代に、
震災は私たちに『なぜ書くのか』をもう一度突きつけた。
答えはまだ出ていない。」
本書の衝撃ポイント
  • 社内メール・会議録音をそのまま掲載(「この原稿は殺せ」「政府が怒るから削れ」など)
  • 毎日新聞が犯した誤報・遅報を全部自ら晒す
  • 記者たちの過労実態(月400時間労働、離婚、うつ病休職者続出)
  • 大手新聞社がここまで内部告発的な本を許可したこと自体が奇跡
刊行後の評価
  • ジャーナリズム関係者から「これを読まずして震災報道は語れない」と絶賛
  • 新聞社内では「うちも同じだった」と他社記者も衝撃
  • 一般読者には「新聞がこんなに苦しんでいたとは」と驚きの声
  • 現在も新聞社・大学ジャーナリズム講座の必読書
要するに、これは「震災報道の黒歴史」を、
当事者が自らの手で刻み込んだ、
極めて貴重で、極めて痛切な「新聞社の懺悔録」です。
読むと、もう新聞を同じようには読めなくなります。


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