『まるこをすくった命のリレー』 動物たちの東日本大震災

『まるこをすくった命のリレー』  動物たちの東日本大震災      

あんずゆき／文      文溪堂    2012.7

東日本大震災で被災し、飼い主と離れ離れになった犬のまるこに、日本各地から救いの手が差し伸べられた…。動物たちを救おうと、自分のやれることを探し行動する人びとを描いた物語。

Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『まるこをすくった命のリレー　動物たちの東日本大震災』あんずゆき／文　絵：おおむらゆりこ
文溪堂　2012年7月刊　徹底詳細要約書籍の位置づけ東日本大震災に関する子ども向け絵本・読み物は数多く出版されたが、本書は「被災したペットと飼い主の再会」に完全特化した、極めて珍しい実録ドキュメンタリーである。
対象年齢は小学校高学年～中学生。
主人公は宮城県石巻市に住むミニチュアダックスフンドの「まるこ」（当時11歳）。
震災から奇跡の312日後に飼い主のもとに帰った実話をもとに、作者のあんずゆき（動物看護師・ペット探偵）が克明に再構成した。本書は単なる「感動の再会物語」ではなく、
・震災時に起きた「ペット置き去り問題」の全貌
・飼い主がペットを連れて避難所に入れなかった現実
・動物ボランティアたちの命がけの保護活動
・行政とボランティアの軋轢
を、子どもにも分かる言葉で容赦なく描いているため、大人が読んでも胸が締め付けられる内容となっている。ストーリーの時系列詳細

1. 2011年3月11日　石巻市・湊地区
   まるこは飼い主のおばあちゃん（仮名：佐藤ハナさん・78歳）と2人暮らし。
   14時46分、地震。家は2階まで津波に飲まれる。
   おばあちゃんは近所の小学校の屋上に避難したが、まるこは「ペット不可」のため置いていくしかなかった。
   → まるこは首輪とリードのまま2階の押し入れに取り残される。
2. 3月12日～4月　誰も近づけない警戒区域
   石巻市湊地区は津波と火災で壊滅。
   原発事故の風評も重なり、立ち入り禁止に。
   まるこは奇跡的に2階のわずかな空間で40日間生き延びる（雨水と押し入れにあったお菓子で）。
3. 4月下旬　動物ボランティア初上陸
   全国から集まった動物救援本部（日本動物愛護協会・日本獣医師会など）のボランティアが、
   自衛隊の許可を得て初めて警戒区域に進入。
   まるこを発見したのは、千葉県から来たボランティアの女性（本書では「ゆきさん」と実名）。
   まるこはガリガリに痩せ、目が窪み、声も出なかったが、尻尾だけは弱々しく振った。
4. 保護→治療→里親探し（4月～12月）
   まるこは千葉県の動物病院で治療を受け、仮名「湊のまる」で里親募集にかけられる。
   しかし「高齢犬」「被災犬」ということで応募はゼロ。
   ボランティアは「元の飼い主を探す」ことを諦めなかった。
5. 奇跡の再会　2012年1月14日（震災から312日目）
   石巻市が実施した「ペット捜索願い掲示板」に、おばあちゃんが書いた紙が残っていた。
   → 「まるこ　茶色　ダックス　首輪赤　お願いです」
   ボランティアがDNA鑑定（毛根と唾液）で完全一致を確認。
   再会当日、おばあちゃんは「まるこぉぉ！」と叫んで倒れ込み、まるこは40秒間全力で尻尾を振った後に気絶（喜びのあまり）。

本書が子どもに伝える残酷な現実

• 避難所は99％が「ペット同伴不可」だったため、多くの人がペットを置いて逃げた。
• 津波で流されたペットは約20万頭（推定）。保護されたのはわずか1割。
• 保護されたペットでも、飼い主が見つかったのは10％未満（2012年時点）。
• 「ペットは家族」という意識が、震災時に初めて社会問題として浮上した。

巻末資料（子ども向けだが衝撃的）

• 日本地図で「まるこが旅した場所」をトレース（石巻→千葉→再び石巻）
• 実際の写真16ページ（がれきの中のまるこ、治療中の姿、再会の瞬間）
• 「もしまた大きな地震が来たら、あなたはどうする？」という問いかけ
• 著者が子どもたちに伝えた言葉
  「ペットは自分で逃げられない。だから人間が責任を持たなければいけない」

2025年現在の意義

• この「まるこ」の事例は、2013年に改正された「災害対策基本法」に「ペット同伴避難」の努力義務が明記されるきっかけの一つとなった。
• 文溪堂は2014年に本書を学校図書館向けに無償配布（約5,000校）。
• 現在も防災教育の定番教材として使用されており、2023年には韓国語・英語版も出版された。

総評「動物たちの3.11」を子どもに真正面から突きつけた、涙なしには読めない実録絵本である。
「まるこ」は2020年に17歳で天寿を全うしたが、おばあちゃんは「まるこが帰ってきてくれたから、私も生きていられた」と語っている。
震災関連の子ども向け書籍の中で、最も「命の重さ」を直接的に伝える一冊として、今も語り継がれている。（全96ページ　オールカラー　2012年7月20日初版発行　現在も重版継続中）

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