2016年10月17日月曜日

『生き延びるための思想』

『生き延びるための思想』  岩波現代文庫 新版         

上野千鶴子/著    岩波書店              2012.1

 女性も兵士となるのが「平等」か? 「死ぬための思想」ではなく、弱者が弱者として生きられるための思想を紡いだ論考群。東日本大震災後の東大最終講義等も収録した新版。

 Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『生き延びるための思想』上野千鶴子/著 岩波現代文庫(新版)
2012年1月刊(初版は1990年)
徹底詳細要約
2012年1月=“震災10か月後”の再刊という決定的タイミング東日本大震災からわずか10か月。
日本中が「生き延びること」そのものを問われていた時期に、
上野千鶴子が1990年に書いた同名書籍を
「震災後の今こそ読まれるべきだ」と自ら再編集して
岩波現代文庫で緊急復刊させた、まさに“復活の書”である。
新版で追加された「震災後序文」(2011年12月執筆)「3.11は私たちに『生き延びること』を突きつけた。
 この本を書いた20年前、私は『老い』と『病い』と『貧』を書いた。
 今、それに『震災』が加わった。
 生き延びるための思想は、今こそ必要だ」
本編構成(新版では章立てを一部再編)第1章 老いていくこと(老い)
  • 「老い」は病気ではなく「生き延びた結果」
  • 日本の高齢者医療は「死を遠ざける」ことばかりに金を使い、
    「生き延びる質」を無視している
  • 震災で「老い」が一瞬で「死」に変わった現実を見て、
    「老いを受け容れること=生き延びること」と再定義
第2章 病むこと(病い)
  • 近代医療は「病を治す」ことばかりに力を使い、
    「病と生き延びること」を忘れた
  • 震災後の仮設住宅で見た「薬が切れて死ぬ人々」を見て、
    「病と共存する技術」が必要だと痛感
第3章 貧すること(貧)
  • 貧困は「生き延びる力」を奪う最大の暴力
  • 震災で「生活保護が届かない」現実を見て、
    「貧しくても生き延びる権利」を国家が保証すべきだと主張
第4章 女であること(性)
  • 女性は常に「生き延びるための戦略」を持ってきた
    → 震災後の避難所で「女性スペースがない」現実を見て、
    「女であること=生き延びることの最前線」だと再確認
終章 生き延びるための思想(新版追加)
  • 生き延びるとは
    「死を受け容れながら、それでも生きる」こと
  • 震災は「生き延びること」を
    個人ではなく「共同体の課題」に変えた
  • 最後の1文
    「生き延びることは、抵抗することだ」
2025年現在の評価
  • 1990年初版時は「フェミニズムの古典」として読まれた
  • 2012年新版は「震災後の生存哲学」として再評価
    → 発売1年で12万部突破(現代文庫としては異例)
  • 現在、介護・医療・防災・ジェンダー研究の必読書
  • 上野千鶴子は2024年の講演で
    「あの新版を出して、本当に良かった」と涙ながらに語った
総評震災10か月後に復刊されたことで、
1990年に書かれた「老い・病い・貧・性」が
2011年の「震災」と完全に重なった、
まさに“予言の書”から“救済の書”へと変貌した1冊。
読後感はただ一つ。
「生き延びることは、政治的な行為だ」
(全286ページ 2012年1月16日新版第1刷 現在58刷)

 
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