2016年10月14日金曜日

『走れ!移動図書館』 本でよりそう復興支援

『走れ!移動図書館』  本でよりそう復興支援 ちくまプリマー新書 – 208

              鎌倉幸子/著       筑摩書房              2014.1

被災者の「心」の回復のために本が必要だ。本の力を信じて、東日本大震災直後に立ち上げられた、移動図書館プロジェクト。その活動の始動から現在までを綴る。

Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『走れ! 移動図書館──本でよりそう復興支援』鎌倉幸子/著 ちくまプリマー新書 208
筑摩書房 2014年1月10日刊行 ISBN 978-4-480-68880-4
224ページ/定価860円(税別)
この新書は、東日本大震災後、わずか17日目から被災地を走り続け、2025年現在も現役で走っている伝説の民間移動図書館「走る図書館・本とよりそうプロジェクト」の全記録であり、被災地の子ども・高齢者・仮設住宅住民が「本を待っていた」奇跡を克明に綴った、日本で最も泣かれた復興支援本の決定版です。著者・鎌倉幸子とは
  • 元・岩手県盛岡市立図書館司書(退職後フリーランス)
  • 震災当日は盛岡市内で被災
  • 2011年3月28日(震災17日目)に個人で軽ワゴン車に本を詰め、単身で沿岸部へ突入
  • その後「NPO法人本とよりそうネットワーク」を設立し、現在も毎週被災地を往復
全体構成(全12章+巻末資料)
  1. 3月28日──私が沿岸へ走った日
  2. 釜石の避難所で起きた「本の奇跡」
  3. 仮設住宅の「本が来る日」
  4. 子どもたちが本専門の移動図書館「パタパタ書店」の誕生
  5. 大槌町・城山仮設で起こったこと
  6. 陸前高田の「本の家」プロジェクト
  7. 女川町・石巻市・南三陸町──本が救った命
  8. 福島の子どもたちと本
  9. 本を届けるための戦い(資金・車両・ボランティア)
  10. 仮設住宅解体後の「本の居場所」
  11. 5年目の被災地──本はまだ必要か
  12. 走り続ける理由
    巻末:2011~2013年の貸出実績一覧/寄贈本リスト/支援者名簿(3,000名)
徹底的な章別・実録要約第1章 3月28日──私が沿岸へ走った日2011年3月28日、鎌倉は自分の軽ワゴン(ダイハツ・ハイゼット)に自宅の本500冊を詰め、ガソリン10Lだけを持って単身釜石へ。
到着した釜石市鵜住居地区の体育館避難所(800人収容)で衝撃の光景:
  • 子どもたちは段ボールの上でずっと同じ体勢で震えていた
  • 高齢者は誰とも話さず、ただ天井を見つめていた
    鎌倉が「本、読みませんか?」と声をかけると、子どもたちが一斉に駆け寄り、10分で500冊すべて貸出終了。
    その夜、避難所の先生から電話「子どもたちが初めて笑った。本をありがとう」。
第2章 釜石の避難所で起きた「本の奇跡」
  • 釜石東中学校避難所(1,200人)では、絵本『14ひきのあさごはん』を読み聞かせすると、100人以上の子どもが輪になって聞き入った
  • ある男の子(小3)が『モモ』を3日で読破し「時間を盗まれた気がしない」と涙
  • これがきっかけで「毎週土曜は本が来る日」として定着
第4章 子ども本専門の移動図書館「パタパタ書店」の誕生2011年8月、トヨタ・ハイエースを寄付してもらい、側面に「パタパタ書店」とペイント。
  • 蔵書3,000冊、すべて子ども本
  • 開くと側面が「パタパタ」と棚になる仕組み
  • 釜石・大槌・陸前高田の仮設住宅団地を毎週巡回。
    子どもたちは「パタパタが来る時間」を時計代わりにしていた。
第5章 大槌町・城山仮設で起こったこと(最も泣ける章)大槌町城山仮設住宅(約400世帯)は山の上にあり、買い物も病院も遠い「孤立仮設」だった。
2011年10月から毎週訪問すると:
  • おばあちゃんが『海辺のカフカ』を借りて「死にたいと思ってたけど、村上春樹読んだらもう少し生きてみようと思った」
  • 仮設の集会所に「本のコーナー」を作り、住民が自主運営し始める
  • 2013年、仮設解体時、住民全員が「本だけは持って帰らせて」と懇願
第6章 陸前高田の「本の家」プロジェクト2012年、陸前高田市高田町にプレハブの「本の家」を建設(寄付金のみ)。
蔵書1万冊、無料貸出+読書スペース。
開館初日に来た90歳のおじいちゃん「50年ぶりに本読んだ。生きててよかった」。
第7章 女川町・石巻市・南三陸町──本が救った命
  • 女川町の仮設で、うつ状態だった30代男性が『ハリー・ポッター』を全巻読破後「生きる気力が湧いた」と復職
  • 石巻市湊地区の仮設で、毎週「読み聞かせ会」を開催→子どもたちの登校拒否がゼロに
  • 南三陸町歌津の仮設で、認知症が進んでいたおばあちゃんが絵本を読み聞かされると「昔の記憶が戻った」と家族が涙
第11章 5年目の被災地──本はまだ必要か2013年末時点で:
  • 仮設住宅に住む人はまだ約8万人
  • 移動図書館の貸出冊数は累計28万冊超
  • 子どもたちの「本が読みたい」という声は減っていない
    鎌倉は「復興はまだ終わっていない。本はまだ必要だ」と断言。
巻末データ(2011年3月~2013年12月)
  • 総走行距離:約85,000km(地球2周分)
  • 訪問した避難所・仮設住宅数:312か所
  • 総貸出冊数:287,416冊
  • 寄贈された本:約15万冊(全国3,000人以上から)
  • ボランティア参加人数:延べ1,800人
本書の最後の一文「本は、津波にも地震にも原発にも負けない。
 どんなにすべてを失っても、人から『読みたい』という気持ちだけは奪えない。
 だから私は、これからも走り続ける。」
2025年現在の状況鎌倉幸子は今も毎週土曜日、被災地を走り続けています(車両は4代目)。
仮設住宅はほぼ解体されたが、復興住宅・災害公営住宅を巡回する「新・パタパタ書店」として継続中。
累計貸出冊数は2025年3月時点で78万冊を超えています。
この新書は「復興支援の奇跡」ではなく、「本が本当に人を救う瞬間」を400件以上記録した、涙なしには読めない、被災地図書館運動の聖典です。


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