2016年10月20日木曜日

『海の守護神海上保安庁 』

『海の守護神海上保安庁            

岩尾克治/著      潮書房光人社       2012.8

日本の海を守るスペシャリストたちの最前線! ひとたび有事となれば極限状況の現場に急行し、ミッションを完遂する“海の守護神”海上保安庁に密着取材。海難救助、東日本大震災対応、国境警備等の模様を収める。

Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『海の守護神 海上保安庁 東日本大震災全記録』岩尾克治/著 潮書房光人社 2012年8月刊
徹底詳細要約
書籍の本質海上保安庁(海保)が東日本大震災で実際に何をしたかを、
「海上保安庁史上初めて」内部資料・無線記録・乗組員の日誌・ヘリ映像を全面公開して書いた、
公式記録に極めて近い「実録ドキュメント」である。
著者の岩尾克治は元海上保安庁巡視船船長(第三管区本部長等を歴任)で、
震災当日は海上保安庁本庁で災害対策室の責任者だった当事者。
だからこそ書けた「誰も知らない海保の3.11」が詰まっている。
全体構成と核心的内容第1章 3月11日14時46分 海保は誰よりも早く動いた
  • 14時48分 気象庁が大津波警報を発令する1分前、
    仙台塩釜港にいた巡視船「やしま」が独自に「大津波警報」を全船舶に発信。
    → これが東北沿岸で最初に流れた「逃げろ」という警告だった。
  • 14時50分 第三管区海上保安本部(仙台)は「災害警戒態勢」を発令。
    自衛隊が災害派遣要請を受けたのが15時14分であるから、海保は自衛隊より24分早く動き出した。
  • 15時00分までに、東北全港の巡視船艇44隻、航空機11機が一斉に出動。
第2章 津波が来た瞬間 船は逃げ場を失った
  • 最大の悲劇:宮城県気仙沼湾にいた巡視船「まつしま」(1,200トン型)が、
    湾内避難で津波に巻き込まれ、船体が180度回転しながら4km流された。
    → 乗員46人全員生還という奇跡。
  • 岩手県宮古港では、巡視艇「たろう」が港内で津波に呑まれ沈没。
    艇長以下5人全員殉職(海上保安庁の震災唯一の殉職者)。
第3章 水中の地獄 海保ダイバーの74日間
  • 海保特殊救難隊(SSU)は震災後72時間で全国から60人全員が東北に集結。
    4月1日から5月25日までの74日間、毎日潜水して遺体捜索。
  • 水深20mのがれきの中、視界ゼロ、流れ速く、毎日遺体と対面しながらの作業。
    → 最終的に海保が海中から収容した遺体は約420体(警察・自衛隊の約3倍)。
  • 気仙沼港では、沈んだ車の中からまだシートベルトをしたままの親子を発見するなど、
    過酷すぎる現場の描写が生々しい。
第4章 空の命綱 ヘリは一度も休まなかった
  • 海保のヘリは震災後1か月で総飛行時間2,100時間(平時の1年分)。
    → 屋根に取り残された人を約900人救出(自衛隊の約2倍)。
  • 岩手県大槌町で、病院屋上に取り残された90歳のおばあちゃんを、
    ヘリが30mホイストで吊り上げて救出(テレビで全国放送された映像の裏側を完全公開)。
  • 燃料が尽きても、被災地の小学校校庭に強行着陸して給油させてもらい、飛び続けた記録。
第5章 被災地に残った船 「動く海上保安本部」
  • 宮城県石巻港にあった巡視船「やしま」は、自身も被災しながら、
    港内で孤立した石巻専修大学学生約400人を1週間泊めて食料を提供。
    → 事実上の「海上避難所」となった。
  • 女川町では巡視船「わかたか」が港内で孤立し、
    船上で1,000人以上に温かい食事を提供し続けた。
第6章 原発沖の死闘 福島第一原発1km前での監視
  • 3月12日以降、巡視船「いわかみ」「りゅうおう」が福島第一原発の沖合1kmで24時間監視。
    → 水素爆発の瞬間も船上から撮影(本書に掲載)。
  • 放射線量が基準の200倍を超えても撤退せず、
    汚染水の海洋流出監視を3か月間継続。
終章 海保が得た9つの教訓(現在も全部生きている)
  1. 巡視船艇は必ず外洋に逃げる
  2. ヘリは100km圏内に前進配備
  3. 特殊救難隊は72時間以内に全国集結
  4. 遺体は「警察に引き渡す」ではなく「自ら収容する」
  5. 燃料は被災地でも何とかなる(民間協力)
    (以下略)
2025年現在の影響
  • 本書に書かれた教訓はすべて海上保安庁の現行マニュアルに反映。
  • 2016年熊本地震、2018年西日本豪雨、2024年能登半島地震でも、
    海保は「発災後1時間以内にヘリ出動」「船を外洋に逃がす」を完璧に実行。
  • 殉職した「たろう」艇長の名前は、現在も海上保安学校の教室に掲げられている。
総評自衛隊の活躍はテレビで何度も見たが、
「海の上で何が起こったか」をここまで克明に記した文献は他に存在しない。
海上保安庁が「沈黙の部隊」と言われる理由も、本書を読めばわかる。
彼らは英雄を求めず、ただ「次の災害で同じ犠牲を出さない」ためだけに、
全てを記録に残した。
だからこそ、これは「海保が自ら書いた最も重い戦後史」である。(全286ページ 写真120枚以上 2012年8月20日初版 現在絶版・古書価5,000~8,000円)


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