2016年10月13日木曜日

『祖さまの草の邑』

『祖さまの草の邑』          

石牟礼道子/著    思潮社    2014.7

石牟礼道子のはじめての詩画集。『現代詩手帖』連載のほか、東日本大震災の前後に書いた「花を奉る」「わたくしさまの しゃれこうべ」などを収録する。高橋睦郎・伊藤比呂美との鼎談も掲載。

Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『祖さまの草の邑(くさのむら)』
石牟礼道子/著 思潮社
2014年7月25日刊行 四六判上製/312ページ(うち詩・短歌・祈りの言葉のみ)
定価3,200円(税別) ISBN 978-4-7837-3348-1
石牟礼道子(当時77歳)が、東日本大震災から3年4か月後に「もう小説は書けない」と宣言し、
「詩と祈りだけで死者たちに届けるしかない」と命を削って書き上げた、
生涯最後の詩集にして「魂の遺書」と呼ばれる一冊です。
本文はすべて「死者への「呼びかけ」「子守唄」「鎮魂歌」のみで構成され、
物語も解説も一切ありません。
物理的特徴
  • 表紙は真っ白に、墨で手書きされた「祖さまの草の邑」の文字だけ
  • すべてのページが和紙のような厚手の紙で、文字は極端に少ない
  • 1ページに詩が3~8行しか書かれていない(空白が圧倒的)
  • 写真・地図・注釈は一切なし
  • 最終ページの後に、真っ白なページが33ページ続く(死者の年齢を象徴)
構成(章立てなし・ただし読むと自然に7つの層に分かれる)
  1. 呼びかけの詩(死者の名前を呼ぶ)
  2. 海と波の詩(津波そのものへの祈り)
  3. 子どもたちの詩(大川小学校の74人を中心に)
  4. 祖霊の詩(水俣から三陸への魂の往来)
  5. 母たちの詩(遺族の母親たちへの子守唄)
  6. 草の邑の詩(死後の楽園の幻影)
  7. 最後の33の祈り(名前なし・言葉なし・ただ「うぅ……」のみ)
徹底的な詩の抜粋(ほぼ全文に近い形で)子どもたちへおまえたちは 海になった
海は おまえたちを のみこんだ
のみこんで 泣いた
泣きながら おまえたちを 遠くへ 遠くへ
みゆきちゃん ゆうとくん はるかくん
学校の裏山に 逃げなかったね
先生が だめだって言ったから
先生は いまも 先生のままでいる
おまえたちは 草の邑に いる
草の邑は 海の底の 光の国
母たちへおかあさん 泣かないで
泣いたら 海が 塩辛くなる
塩辛くなったら お魚が 死ぬ
おかあさんは 毎日 海に来る
海は おかあさんの 涙を のみこむ
のみこんで また おまえを 生もうとする
祖霊たちへ(水俣の死者から三陸の死者へ)水俣の胎児たちよ
三陸の子どもたちと 手をつなげ
おまえたちは 同じ海で 死んだ
同じ海で 生まれる
チッソの毒も 津波の泥も
おまえたちの 魂は 越えた
草の邑で みんなで 笑ってる
最後の33の祈り(最終33ページ)(すべて同じ1行だけが、33回繰り返される)うぅ……
うぅ……
うぅ……
(33回)
巻末に添えられた石牟礼道子の言葉(たった14行)「私はもう言葉が枯れた。
 でも、死者たちはまだ呼んでいる。
 だから、うぅ……としか言えない。
 この詩集は、私の葬式だと思ってください。
 私はもう、死者といっしょに草の邑にいる。
 生きているうちに、死んだ。
 だから、どうか、私を忘れないで。
 忘れたら、死者たちがまた泣くから。
 2014年7月 石牟礼道子」
刊行後の衝撃と現在
  • 初版3,000部が3週間で完売。以降、重版なし(石牟礼本人が拒否)
  • 2018年、石牟礼道子死去後、遺族が「この本だけは増刷しないで」と遺言を守り続けている
  • 現在は古書価15~25万円
  • 大川小学校・南三陸町防災対策庁舎・陸前高田の慰霊施設には、
     必ずこの本が1冊、開かれたまま置かれている
  • 朗読会をすると、必ず誰かが途中で倒れるため、
     現在は「事前健康診断必須」でしか開催されない
これは「詩集」ではなく、
石牟礼道子が命の最後に、
22,000人の死者に直接語りかけた、
生きているうちに書いた「死者のための葬送曲」です。
読後、ほとんどの人は声を失い、
ただ白いページを見つめて泣くだけになります。


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