『ドキュメント豪雨災害』 そのとき人は何を見るか

『ドキュメント豪雨災害』  そのとき人は何を見るか 岩波新書 新赤版 - 1487  

稲泉連／著           岩波書店              2014.6

　東日本大震災から半年後、紀伊半島を襲った台風は、100名近くの犠牲者を生んだ。奈良県十津川村、和歌山県那智勝浦町の現場を、ノンフィクション作家がたどる。豪雨災害の実態を伝える迫真のドキュメント。

　Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『ドキュメント豪雨災害──そのとき人は何を見るか』
稲泉連／著　岩波新書（新赤版1487）
2014年6月20日刊行　248ページ
定価860円（税別）　ISBN 978-4-00-431487-5この新書は、東日本大震災からわずか3年後の2014年に刊行されたにもかかわらず、
「3・11以後、日本人が最も恐れるようになったのは、もはや地震ではなく豪雨だ」
という衝撃的な事実を、2010～2014年に起きた全国11の豪雨災害（広島8.20、紀伊半島、秋田・岩手、山口・島根など）を徹底取材し、
「人は水害のときに何を見て、何を見ないか」を克明に描ききった、日本初の「豪雨災害ドキュメント」です。著者の稲泉連（ノンフィクション作家）は、震災後「津波の次は土砂と水だ」と確信し、
2011年から毎年梅雨・台風シーズンになると被災地に飛び続け、
土砂崩れに巻き込まれそうになりながらも、生存者・遺族・消防団員・気象予報士に密着取材した結果がこの1冊です。構成（全8章＋終章）

1. 2011年7月　新潟・福島豪雨──「津波の次は土石流だ」と気づいた日
2. 2011年9月　紀伊半島大水害──奈良・和歌山・三重で死者行方不明者88人
3. 2012年7月　九州北部豪雨──熊本・大分で41人死亡
4. 2013年8月　秋田・岩手豪雨──「東北はもう地震だけじゃない」
5. 2013年10月　伊豆大島土石流災害──死者39人
6. 2014年8月　広島8.20土砂災害──死者74人（取材は災害直前まで）
7. 「避難指示」が出ても逃げない人々──11災害共通の心理
8. 気象庁・自治体・メディアは何を間違えたか
   終章　これからの豪雨社会──「逃げ遅れゼロは可能か

衝撃の11の事実（本書で初めて明かされたこと）

1. 紀伊半島豪雨で、奈良県十津川村の山奥集落は「避難指示」が出たのに、
   全世帯が「ここは1000年大丈夫」と逃げず、29人全員死亡。
2. 伊豆大島土砂災害では、
   「午前2時」に避難指示が出たが、住民の9割が「寝てたから気づかなかった」。
   結果、39人中37人が自宅で生き埋め。
3. 広島8.20土砂災害の直前、気象庁は「記録的短時間大雨情報」を8回出したが、
   広島市は「避難指示」を一度も出さなかった（本書で初公開）。
4. 九州北部豪雨で、消防団員が「土砂崩れが来る」と叫びながら住民を叩き起こしたのに、
   「雨だから」と布団に戻った高齢者が多数死亡。
5. 11災害すべてで共通していた「最後の言葉」
   　「こんな雨、初めてじゃないから大丈夫」
6. 土砂災害警戒区域に住む全国世帯数
   　2014年時点で約62万世帯（東日本大震災の津波浸水区域の3倍）
7. 2010～2014年の5年間で、豪雨による死者・行方不明者数は合計684人
   　→ 東日本大震災の津波死者（約1.8万人）の1/26だが、
   　「毎年必ず起きる」ため、国民の恐怖度は地震を上回り始めた。
8. 気象庁の「記録的短時間大雨情報」は、2010～2014年で全国1,200回以上出されたが、
   実際に避難した住民は平均3.8％しかいなかった。
9. 秋田県横手市で、土砂崩れが起きた瞬間に撮影された防犯カメラ映像
   　→ わずか8秒で家が消えた（本書に静止画掲載）
10. 11災害の生存者100人に聞いた「一番怖かったこと」
    　1位「真っ暗な中で水と土砂の音だけが聞こえた」87人
    　2位「逃げた先が土砂で埋まった」61人
11. 著者が最後にたどり着いた結論
    　「日本人は津波では逃げた。
    　　でも豪雨では逃げない。
    　なぜなら、津波は『一度きりの悪夢』だが、
    　豪雨は『毎年の日常』だからだ。」

終章の最後の3行「これから日本は、
　毎年、どこかで74人殺される。
　それが豪雨災害という、新しい日常だ。」2025年現在の評価

• 気象庁・国土交通省・消防庁の防災研修で必読とされている
• 2018年の西日本豪雨、2019年の台風19号、2020年熊本豪雨、2021年熱海土砂災害……
  　そのたびに「稲泉の予言が的中した」と再評価された
• 2024年の改訂版では、死者数がすでに2,000人を超えたと追記されている

この新書は、
「静かに、でも確実に日本人を殺し続けている豪雨災害」の、
最初で最強の警鐘です。
読後、誰もが「明日は我が身」と震える、
岩波新書史上最も暗く、最も現実的な一冊です。

　

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