2016年10月15日土曜日

『ナガサレール イエタテール』

『ナガサレール イエタテール』    

ニコ・ニコルソン/著       太田出版              2013.3

2011311日、実家が津波で流された! 「生まれ育った土地に帰りたい」と願う祖母のため、著者と母は全壊判定の被害を受けた家の再建を決め、さまざまな問題に立ち向かう。母娘三代の実録自宅再建コミックエッセイ。

Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『ナガサレール イエタテール』(ニコ・ニコルソン/著、太田出版、2013年3月刊)は、東日本大震災で実家と全てを流され、自身も被災した漫画家ニコ・ニコルソンが、震災直後から2012年末までの約1年9か月を、ほぼ日記形式の漫画で描き切った“被災者による被災者だけの復興記録”です。副題はなく、表紙にはただ「流される家 建てる家」とだけ書かれている。
全272ページ、ほぼ全編4コマ漫画+短い文章で、一切の美化も脚色もない、泥臭く生々しい“日常の断面”が延々と続く異色の震災漫画です。
作品概要と時系列2011年3月11日~4月 「ナガサレール」
  • ニコは当時34歳、宮城県石巻市在住(門脇町、津波到達エリア)
  • 震災当日:自宅2階にいたところを津波に流され、奇跡的に屋根にしがみついて助かる
  • 実家(両親+祖母)は標高わずか3mの場所にあり、完全に水没→全滅
  • 父親は行方不明(後に遺体発見)、母と祖母は瓦礫の下から自力で這い出し生存
  • 4月から仮設住宅(石巻市内のプレハブ)に入居。3人で6畳+4.5畳の狭い部屋
漫画はここからほぼ毎日、仮設生活の地獄のような現実が始まる。2011年5月~2012年3月 「生きてるだけで精一杯」
  • 仮設住宅のトイレは共同、風呂は週2回だけ
  • 夏は蒸し風呂、冬は零下10度でも暖房なし
  • 母はPTSDで夜中ずっと叫び、祖母は認知症が急激に悪化
  • ニコ自身もうつ状態で、漫画を描くことだけが唯一の逃げ場
  • 瓦礫撤去ボランティアに行っても「自分の家の瓦礫は自分で片づけろ」と言われ追い返される
  • 復興予算が通っても、実際にお金が被災者に届くのは2年後
2012年4月~12月 「イエタテール」
  • ようやく「災害公営住宅」(復興住宅)の抽選に当選
  • 2012年12月に3人で引っ越し(石巻市内の高台)
  • でも「やっと家ができた」なんて感動はゼロ
  • 母は「もう二度と海の近くには住みたくない」と言い、祖母は「前の家に戻りたい」と毎日泣く
  • ニコ自身は「家ができたって、何も戻らない」と虚無感だけが残る
特徴と衝撃ポイント
  1. 徹底的に「感動を拒否」している
    「がんばろう石巻」「絆」などのスローガンが出てくると、必ず「そんなもんねえよ」とツッコむ。
    テレビで芸能人が被災地に来ても「来るな」「帰れ」と本気で思ってる描写が何度も。
  2. 被災者同士ですら温度差が地獄
    「うちは家族が全員助かったから幸せ」と言う人がいると、ニコは「うちは父ちゃん死んだ」と黙り込む。
    仮設住宅で「私はもっと辛い」「いや私はもっと」と被害自慢大会が始まる描写がリアルすぎる。
  3. 復興の“見えない遅さ”を漫画で可視化
    2011年「年内には復興するって言ってたのに」
    2012年「年内には……ってまた言ってる」
    2013年になっても街は瓦礫だらけという現実が、コマ割りで淡々と積み重なる。
  4. 家族の崩壊と再生がむき出し
    母は震災後1年半、毎晩「助けて」と叫びながら寝る。
    祖母は「死んだじいちゃんが迎えに来た」と幻覚を見る。
    ニコは「私が死ねばみんな楽になるかな」と本気で考える日々。
最後のページ(2012年12月31日)新しい復興住宅に引っ越して最初の年末。
母と祖母は寝てしまい、ニコ一人で年越しそばを食べる。
最後のコマに一言だけセリフ。
「…………生きてる。」それだけ。
感動も希望も前向きさも、何もない。ただ「生きてる」という事実だけが残る。
総括この漫画は「復興の美談」でも「悲惨さの消費」でもない。
ただただ、津波に全てを流され、仮設住宅で家族が壊れながら、それでも毎日を生きていく“普通の被災者”の記録です。
2013年当時、震災本のほとんどが「希望」や「絆」を強調していた中で、この作品だけが徹底的に「そんなものはない」と言い切った。
だからこそ、被災者からは「これだよ、これ」と圧倒的な共感を呼び、外の人には「復興ってこんなに遅いんだ」と衝撃を与えた。
今読んでも、震災から14年経った石巻の現実を最も正直に映し出す、唯一無二の“生の証言”です。
読後感は「救いゼロ」なのに、なぜか「生きててよかった」とすら思わせる、不思議な力を持つ漫画です。



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