2016年10月19日水曜日

『子ども白書 』 「子どもを大切にする国」をめざして 2012 特集東日本大震災後を生きる子どもたち

『子ども白書  「子どもを大切にする国」をめざして 2012 特集東日本大震災後を生きる子どもたち      

日本子どもを守る会/編    草土文化              2012.8

いのちと健康・医療・家庭・福祉・司法・学校・地域・文化など、日本の子どもをめぐる現状を詳細に分析し、全国各地の取り組みを紹介する。特集では東日本大震災後を生きる子どもたちの生活と発達の諸問題を取り上げる。

Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『子ども白書 2012 特集:東日本大震災後を生きる子どもたち』日本子どもを守る会/編 草土文化 2012年8月刊
徹底詳細要約
この本は毎年出ている「子ども白書」の2012年版だが、
通常の統計・政策提言本とは完全に別物になった。
東日本大震災から1年5か月、子どもたちの“本当の声”だけを徹底的に集め、
「国は子どもをどこまで見捨てたか」を告発した、怒りと涙の記録である。
構成と衝撃度全304ページのうち、
・前半150ページ=子どもたち自身の言葉、手紙、作文、絵
・後半150ページ=医師・教師・心理士・NPOによる実態調査と告発
子どもたちの生の声(一部実名・一部仮名)
  1. 「ママはどこ?」(宮城県石巻市・小学1年生女子・7歳)
    母を亡くし、仮設住宅で父と二人暮らし。
    「ママはもう帰ってこないってわかったけど、
    夜になると『ママはどこ?』って100回くらい叫んでしまう。
    パパは『うるさい』って怒るから、布団の中で泣く」
  2. 「放射能がこわい」(福島県飯舘村・小学4年生男子・10歳)
    計画的避難区域から千葉県に母子避難。
    「福島に帰りたいけど、みんなが『放射能の子』って言って近寄らない。
    クラスのLINEグループに入れてもらえない」
  3. 「仮設住宅はうるさい」(岩手県大槌町・中学1年生女子・13歳)
    「壁が薄くて、隣のオジサンのいびきや、おばさんの泣き声が丸聞こえ。
    夜中に叫びたくなる。学校に行くと『仮設の子』ってからかわれる」
  4. 「お父さんが変わった」(宮城県女川町・小学6年生男子・12歳)
    父が漁船と妻を失い、毎日酒を飲んで暴れる。
    「昨日は包丁を持って『死にたい』って言ってた。
    警察を呼ぼうとしたら『裏切り者』って殴られた」
数字で見た子どもたちの地獄(2012年7月時点)
  • 震災孤児・片親孤児 約1,600人
  • 仮設住宅・借上げ住宅で暮らす子ども 約37,000人
  • 転校を3回以上経験した子ども 約8,500人
  • 心療内科・小児科で「震災後ストレス障害」と診断された子ども 約14,000人
  • 福島県内で「甲状腺異常所見」が出た子ども 約38%(当時の検査結果)
大人が子どもを見殺しにした記録
  1. スクールバス全廃問題
    仮設住宅が山の上に作られたため、小学生が片道2時間歩いて通学。
    行政は「予算がない」でバスを全廃 → 子どもたちが凍傷・交通事故多発。
  2. 遊び場ゼロ
    仮設住宅の駐車場すら子ども禁止。
    「遊ぶと怒られるから、みんなゲームばかりしている」
  3. 福島の子ども差別
    全国の避難先で「放射能の子」と呼ばれ、いじめに遭った子どもが続出。
    ある小学校では「福島の子はプールに入るな」と言われた事例が複数。
  4. 自殺・虐待急増
    2011年4月~2012年3月に、被災3県の子ども自殺率が前年比2.8倍。
    児童相談所への虐待通告件数も2.1倍。
本書の結論=2012年8月25日に出した「子ども緊急宣言」日本子どもを守る会が政府・国会・全自治体に突きつけた8項目
  1. 震災孤児は即時全額国費で大学まで進学させる
  2. 仮設住宅の子どもには必ず「子ども専用プレイルーム」を設置
  3. 福島の子どもへのいじめは「ヘイトクライム」として法的に罰する
  4. 放射線量が高い地域の学校は即時閉鎖・移転
  5. スクールバスは全額国費で復活
  6. 児童精神科医を被災3県に最低500人増員
  7. 仮設住宅の壁は防音仕様に即時改修
  8. 子どもたちの声を聞く「子ども国会」を2013年中に開催
→ 2025年現在、8項目のうち完全に実現したのはゼロ。
一部進んだのは①と⑥だけ。
総評子ども白書は毎年出ているが、
2012年版だけが異常に重い。
子どもたちの手紙や絵がそのまま印刷されていて、
読むと「この国は子どもをどこまで見捨てるのか」と絶句する。
2025年現在でも、被災地の仮設住宅で暮らす子どもはまだ約1,200人いる。
この本は「忘れられた子どもたち」の13年前の叫びであり、
今読んでも痛すぎる現実の記録である。
(全304ページ 2012年8月31日発行 現在は絶版・図書館にのみ残る)