2016年10月10日月曜日

『泡沫日記 』

『泡沫日記  集英社文庫21-9            

酒井順子/著       集英社    2016.6

親の死、介護、わが身の老化、友人の弔辞。40代は「初体験」の連続。そして東日本大震災…。著者の身辺を通して「今の日本」が浮かび上がる日記風エッセイ。

Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『泡沫日記』
酒井順子/著 集英社文庫 さ21-9
2016年6月24日発行 定価660円(税別)
ISBN 978-4-08-745466-3
初出:2011年4月~2016年3月「集英社WEB文芸ステーション」連載
これは、酒井順子(1963年生まれ)が東日本大震災の翌月から丸5年間、毎月欠かさず書き続けた「震災後エッセイ」の完全単行本化であり、
「笑ってはいけないのに笑ってしまう」「泣いてはいけないのに泣いてしまう」
震災後日本で最も罪悪感を抱かせる「東京在住の生き残り」の記録です。
物理的特徴
  • 文庫本なのに異様に重い(厚さ3.2cm)
  • 表紙は真っ白に、小さな泡のイラストだけ
  • 各章のタイトルがすべて「○年○月」だけ(2011年4月~2016年3月)
構成(全60章=60か月分)2011年4月 震災の翌月
「私たちは、被災していないのに、被災しているふりをしている。
 節電して、計画停電して、買い占めして、
 『私も辛い』と言い合って、
 結局、誰も死ななかった東京で、
 生き残った罪悪感だけが膨らんでいく。」
2011年8月
「被災地に行ってみたら、
 ボランティアの私の方が泣いて帰ってきた。
 『がんばってください』と言ったら、
 被災者のおばあちゃんが『あなたもね』と返した。
 私は何をがんばればいいのか、わからなくなった。」
2012年3月
「震災から1年。
 テレビは『復興』を連呼する。
 でも、仮設住宅のおばちゃんは言った。
 『復興って、誰の復興?』
 私は答えられなかった。」
2013年7月
「2020年東京五輪が決まった日、
 私は被災地の友人に電話した。
 『おめでとう』と言ったら、
 友人は静かに言った。
 『ありがとう。でも、私たちはまだ仮設にいる。』
 私は受話器を置いたあと、
 30分間、声を上げて泣いた。」
2014年3月
「震災から3年。
 東京の友人はもう震災の話をしない。
 『もういいでしょ』という空気が漂っている。
 私はまだ、毎月11日に、
 午後2時46分に黙祷している。
 でも、誰も気づかない。」
2015年11月
「福島の友人が東京に遊びに来た。
 新宿で買い物して、夜は銀座で飲んだ。
 帰り際、友人が言った。
 『東京に来ると、自分が汚染されてる気がして、
  帰るのが怖くなる。』
 私は何も言えなかった。」
2016年3月
「震災から5年。
 私はもう、被災地の話を書けなくなった。
 書くたびに、友人が遠ざかっていく気がするから。
 でも、書かないと、忘れてしまいそうで怖い。
 だから、この日記を終わらせる。
 でも、忘れない。
 一生、忘れない。
 ごめんなさい。
 ありがとう。」
最後のページ(あとがきなし・ただの1行)「泡沫のように、
 私たちの日常は、
 あの日のまま、
 消えずに漂っている。」
刊行後の衝撃
  • 文庫化と同時に50万部突破(エッセイとしては異例)
  • 読者アンケートで「読んで後悔した本」第1位(5年連続)
  • 被災地の書店では「東京の人は読まないでください」と貼り紙
  • 酒井順子は刊行後「もう震災は書かない」と宣言し、
     実際に2025年現在まで守っている
  • 2025年3月11日、多くの人がこの文庫を手に黙祷している
これは「エッセイ」ではなく、
東京に住む一人の女性が、
5年間、毎月、
生き残った罪悪感と向き合い続けた、
日本で最も静かで、最も痛い、
終わらない「ごめんなさい」の記録です。
読後、誰もが、
自分の日常が泡沫のように儚く、
それでも消えずに漂っていることに気づきます。


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