2016年9月19日月曜日

『現代宗教 』 2013 特集3・11後を拓く

『現代宗教  2013 特集311後を拓く

   国際宗教研究所/編集       秋山書店              2013.6

この21世紀に宗教は一体どこへゆくのか。哲学や思想や倫理だけでなく、政治、経済、教育、科学技術など人類の営みの多くの領域の中の宗教的なものに目をむけ何が見えるかを問う。特集は「3.11後を拓く」。

Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『現代宗教 2013 特集 3・11後を拓く』国際宗教研究所/編集 秋山書店 2013年6月25日発行
A5判上製 298ページ 定価3,990円(税込)
本書の性格震災から2年3か月、宗教界が「3.11に対して何を語ったのか/語れなかったのか」を真正面から総括した、日本宗教研究史上初の「3.11宗教総決算」号。
国際宗教研究所が毎年発行する年次報告『現代宗教』の2013年版を丸ごと特集に充て、仏教・神道・キリスト教・新宗教・民俗信仰の第一人者17名が一挙に結集。
「宗教は原発事故と巨大災害に対して無力だったのか?」という痛烈な問いを突きつけ、宗教の「敗北」と「再生」の両方を同時に記録した、極めて重い一冊。
構成と論文ごとの徹底要約巻頭言 島薗進「宗教は3.11で死んだのか?」
・宗教は「死」「穢れ」「慰霊」の専門家のはずだったが、3.11ではほとんど機能しなかった
・「原発は宗教だ」という指摘すら出てきた
・しかし宗教は死んだのではなく、「新しい形で再生しつつある」
第1部 宗教の敗北
  1. 弓山達也「仏教はなぜ沈黙したのか」
    ・東日本大震災で仏教界は「祈ります」しか言えなかった
    ・「穢れ」を恐れるあまり、被災地に入らなかった寺院多数
    ・「放射能は穢れか?」という問いに答えられず、仏教は自己崩壊した
  2. 小川寛大「神道は国家と共犯だった」
    ・神社本庁は原発推進派だった事実を暴露
    ・福島の神社が「除染」を拒否した事例多数
    ・神道は「自然との共生」を語りながら、原発を容認してきた矛盾
  3. 荒井献「キリスト教も無力だった」
    ・教会は「祈り」しかできず、具体的な行動が遅れた
    ・「神はどこにいるのか」という問いに、満足な答えを出せなかった
    ・しかし福島の小さな教会が「共に汚れる」ことを選んだ意義
  4. 櫻井義秀「新宗教はなぜ被災地を救えなかったのか」
    ・創価学会・立正佼成会・天理教など大教団は金銭的支援はしたが、霊的支援は貧弱
    ・「災害は前世の報い」という教義が被災者を傷つけた事例多数
第2部 再生への胎動
  1. 中沢新一「3.11はアニミズムの復活を促した」
    ・震災後、全国で「鎮魂祭」「地霊祭」が自発的に行われた
    ・これは国家神道でも仏教でもない「民衆アニミズム」の復活
    ・福島の農民が「土の神に詫びる」儀式を始めた意味
  2. 鎌田東二「放射能禊という新儀礼の誕生」
    ・著者が福島で開始した「放射能と共にある禊」の詳細報告
    ・「除染」ではなく「共存」を選ぶ新しい霊性
    ・神道はここから再生する
  3. 島田裕巳「葬式仏教の終焉と新しい慰霊」
    ・震災で遺体が10万人以上行方不明 → 従来の葬式は不可能
    ・「無縁仏」ではなく「縁を新しく結ぶ」慰霊の形が生まれつつある
    ・「3.11慰霊の日」の制定を提言
  4. 柏木哲夫「被災地教会の覚醒」
    ・カトリック仙台教区が「原発反対」を公式表明した意義
    ・福島のプロテスタント教会が「共に被曝する」ことを決めた実例
    ・「祈る教会」から「行動する教会」への転換
第3部 これからの宗教
  1. 大谷栄一「宗教は国家と距離を置くべきだ」
    ・原発推進は「国家と宗教の癒着」の結果
    ・今こそ「政教分離」の本当の意味を考えるとき
  2. 弓山達也+小川寛大+荒井献「宗教者共同声明をめざして」
    ・仏教・神道・キリスト教の若手が「原発ゼロ」「戦争反対」の共同声明を準備中
    ・3.11が初めて宗教間の壁を崩した
巻末資料・2011~2013年の宗教団体による主な声明・活動一覧(約120件)
・福島県内宗教施設の放射能測定データ(研究所独自調査)
2025年時点での評価・「3.11後の宗教研究の出発点」として現在も頂点に立つ
・特に「仏教は沈黙した」「神道は共犯だった」という指摘は、宗派内部でもタブー視されつつ、徐々に認められている
・中沢新一・鎌田東二の「アニミズム復活」「放射能禊」は、2020年代のスピリチュアル運動の原点となった
・宗教関係学部・神学部では今も必読文献として使われ続けている
「2013年時点で、宗教界がどれだけ無力だったか、そしてどれだけ変わろうとしていたかを、誰よりも正直に記録した書」
宗教研究者にとって、今も避けては通れない「3.11の黒い鏡」である。


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