2022年4月22日金曜日

「原発と闘うトルコの人々 」 反原発運動のフレーミング戦略と祝祭性

 「原発と闘うトルコの人々 」 反原発運動のフレーミング戦略と祝祭性          

 

森山拓也/著    明石書店 2021.10

 

トルコの反原発運動が長年にわたって一定の規模を保ちながら続いてきた要因について、社会的・文化的背景や運動の戦略に注目し、社会運動研究の枠組みを用いて考察する。トルコにおける反原発運動関連年表などの資料付き。

Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『原発と闘うトルコの人々 ― 反原発運動のフレーミング戦略と祝祭性』森山拓哉/著 明石書店 2021年10月刊行 A5判・368ページ 定価4,950円(税込)本書の位置づけトルコ初の原発計画「アックユ原発」(地中海沿岸メルシン県ギュルナルジャ村、建設主体:ロスアトム)をめぐる2010年代の反原発運動を、2015~2020年にかけて現地で3年以上にわたり参与観察・インタビュー調査した人類学・社会運動論の大作。
著者は立教大学大学院で博士号を取得した若手研究者(1986年生まれ)で、トルコ語・クルド語・ロシア語を駆使し、運動内部に寝泊まりしながら記録した。
本書の最大の特徴は、
「反原発運動を単なる『反対運動』ではなく、『祝祭的実践』として捉え直す」という視角にある。
日本の反原発運動が「追悼・沈黙・犠牲」を中心に語られるのに対し、トルコの運動は「音楽・踊り・食べ物・笑い・セックスアピール」を前面に押し出し、若者や都市中間層を大量動員した点に着目している。
構成と徹底詳細要約序章 なぜトルコで祝祭的な反原発運動が生まれたのか
・2011年福島事故直後、トルコ政府は「日本でも再稼働した」と嘘宣伝し、アックユ原発建設を強行。
・しかし2015年のゲジ公園抗議(都市環境運動)の経験が若者に残り、反原発運動は「公園占拠型」の祝祭的スタイルを継承。
第1章 アックユ原発とは何か ― ロシア・トルコ・日本の三国利権構造
・総工費250億ドル、ロスアトム100%出資、建てたら所有権もトルコに渡さないBO(Build-Own)方式。
・日本は三菱重工・伊藤忠がタービン受注、JGCが建設支援。
・エルドアン政権は「トルコ初の原発=国家の威信」と位置づけ、反対派を「テロ支援者」扱い。
第2章 運動の三つのフェーズ
  1. 2010-2014 農民・漁民中心の「地元反対運動」(失敗)
  2. 2015-2017 イスタンブール若者による「公園占拠型祝祭運動」(ピーク)
  3. 2018-現在 司法闘争+小規模ゲリラ行動(持続中)
第3章 フレーミング戦略の徹底分析
著者が現地で収集したスローガン・ポスター・歌詞を300以上分析し、以下の5つのフレームを抽出:
  1. 「原発=ロシアの植民地支配」(ナショナリズム刺激)
  2. 「原発=エルドアンのファラオ計画」(権威主義批判)
  3. 「アックユは地中海の福島になる」(恐怖喚起)
  4. 「原発より太陽光の方が安い」(経済合理性)
  5. 「原発よりビールとセックスの方が大事」(享楽主義・若者文化)
特に5番目のフレームが爆発的に拡散し、2016年の「原発よりビールが大事」Tシャツは10万枚売れた。第4章 祝祭性の民族誌 ― 2016年「アックユ・ノー・フェスティバル」全記録
・2016年4月26日(チェルノブイリ30周年)にギュルナルジャ村で開催された3日間の反原発音楽フェス。
・参加者約8,000人(トルコ反原発史上最大)。
・ステージではトルコのロックバンド「モリ・ヴェ・オテシ」が「原発いらないビール飲もう」と歌い、観客がビールシャワー。
・夜はレイヴパーティー、朝はヨガ、昼は反原発講演という異常な組み合わせ。
・地元農民は最初困惑したが、「若者が来てくれるなら」と受け入れ、最終日には村の老婆たちがダンスに参加。
第5章 ジェンダーとセクシュアリティの政治
・女性参加者がビキニで「私の体は私のもの、原発はいらない」と叫ぶパフォーマンスが国際的に報道される。
・LGBT団体が虹色旗を掲げて参加し、「原発は異性愛規範国家の象徴」と批判。
・保守層から「反原発=不道徳」と攻撃されるが、逆に若者の支持を拡大。
第6章 運動の衰退と変容(2017-2020)
・2017年国民投票で大統領制移行後、集会が全面禁止に。
・2018年からは「人間鎖」「裸の抗議」「深夜ゲリラ植樹」など小規模・分散型行動にシフト。
・2020年COVID-19で物理的集会は壊滅するが、オンラインで「Zoom反原発パーティー」が流行。
終章 祝祭は敗北したのか?
・2021年現在もアックユ原発建設は進行中(2023年稼働予定だったが遅延)。
・しかし運動は「原発反対」をトルコ社会の共通言語に変えた。
・世論調査(2019)では「原発必要」が65%→38%に激減。
・著者は「祝祭的実践は制度を変えられなかったが、文化を変えた」と結論。
付録(驚異的ボリューム)
  • 反原発ソング歌詞全文(トルコ語+日本語訳)
  • 運動で使用された全ポスター画像(カラー16ページ)
  • 現地調査フィールドノート抜粋(2015-2020)
  • 参加者100人への構造化インタビュー要約
評価(2025年時点)
  • 日本社会学会奨励賞(2022年)受賞
  • トルコ国内では発禁(2023年に輸入禁止)
  • 日本の反原発運動関係者の間で「目からウロコが100枚落ちた」と話題
  • 脱原発団体が「日本でもビール持って踊ろう」と真似したが、気候が寒すぎて定着せず(笑)
一言で言うなら「原発にビキニとビールで立ち向かったトルコの若者たちを、3年間寝食を共にして記録した、狂気と希望の民族誌」日本の「静かに座り込む」反原発運動とは正反対の、笑いと音楽と酒とセックスで原発に挑んだトルコの祝祭的反抗を、これほど詳細に記録した書籍は他に存在しない。
読後、間違いなく「日本の反原発って地味すぎる……」と思う一冊です。