2022年4月8日金曜日

「福島第一原発事故10年の再検証」

 「福島第一原発事故10年の再検証」  原子力政策を批判し続けた科学者がメスを入れる 

                                                                              岩井孝/著   あけび書房   2021.2

福島第一原発事故の発生から、20213月で10年が経つ。チェルノブイリ事故以前から過酷事故と放射線被曝のリスクを問い続けた専門家が、健康被害、避難、廃炉、廃棄物処理など残された課題を解明する。

Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

以下は『福島第一原発事故10年の再検証 原子力政策を批判し続けた科学者がメスを入れる』(あけび書房、2021年2月)の徹底的・詳細な要約です。
著者は岩井孝・児玉一八・舘野淳・野口邦和の4人(実質的な共著)。ページ数は256頁。
本書の位置づけと全体の主張
  • 事故発生10年という節目に、**「予見できた事故」「人為的・制度的な失敗」**であることを科学的根拠で徹底的に立証
  • 政府・東電・規制当局が作り上げた「安全神話」「想定外論」を完全に否定
  • 事故後の対応(除染・帰還政策・廃炉・処理水・健康調査)もすべて批判対象
  • 最終結論:核燃料サイクルは即時廃止し、原発は全廃するしかない
以下、章ごとに詳細に要約します。第1章 福島第一原発事故から10年 ― 事故機と被災地はどうなっているか
  1. 事故はなぜ起きたか(舘野淳)
    • 津波は「想定外」ではなく、2002年の長期評価や歴史津波(貞観・慶長)を完全に無視した結果
    • 標高10mという低地立地は、当初から「津波対策不要」とした旧動燃(PNC)時代の判断をそのまま引き継いだもの
    • 非常用電源の全喪失は、1970年代から指摘されていた「多重防護の崩壊」そのもの
  2. どの放射性核種がどれだけ放出されたか(野口邦和)
    • 放出量の最新推計(2020年時点)
      ヨウ素131:約120 PBq
      セシウム134+137:約15 PBq(チェルノブイリの約1/6~1/10)
      ストロンチウム90:約0.2~1 PBq
    • 大気拡散シミュレーションと土壌測定値から、北西方向(飯舘村・浪江町)の汚染が極めて高いことを再確認
  3. 福島県民の被曝線量(野口邦和)
    • 外部被曝:帰還困難区域外でも生涯10~50 mSvに達する地域が存在
    • 内部被曝:初期のヨウ素131吸入被曝は乳幼児で甲状腺等価線量100 mSv超のケースも
    • SPEEDIの隠蔽・未活用が最大の失政
  4. 健康被害の現状(児玉一八)
    • 避難関連死:2,324人(2020年時点、福島県公式)
    • 小児甲状腺がん:2020年12月時点で266人(手術198人)
      → 福島県外の発生率の50~100倍
      → スクリーニング効果だけでは説明できない(地域差が大きすぎる)
    • 政府・福島県の「放射線との因果関係は認められない」結論は統計操作
第2章 立ちはだかるさまざまな問題 ― どう解決すればいいのか
  1. 廃炉は本当に可能か(岩井孝)
    • 燃料デブリ総量約880トン、10年経っても取出技術は皆無
    • 格納容器内の線量は毎時数十シーベルト(ロボットも数時間で故障)
    • 2041~2051年完了目標は完全に幻想
  2. トリチウム処理水問題
    • 2021年時点で約130万トン、毎日150トン増加
    • 海洋放出決定(2021年4月)への徹底批判
      → トリチウムは生物濃縮する(実測データあり)
      → 代替案:モルタル固化+長期陸上保管
  3. 年20mSv帰還基準の非科学性(野口邦和)
    • ICRPは平常時の一般公衆限度を1mSv/年と勧告
    • 20mSvは「緊急時被曝状況」の基準を10年間も継続適用した異常事態
    • 生涯被曝100mSvでがんリスク約1%増
  4. 甲状腺検査の「過剰診断」論の欺瞞(児玉一八)
    • 「過剰診断だから問題ない」という主張は、放射線被曝によるがん発生を隠してしまう
    • チェルノブイリではスクリーニングをしても同様に増加した事実を無視
第3章 これからどうする原子力発電
  1. 新規制基準でもシビアアクシデントは防げない(舘野淳)
    • 津波対策は「基準津波+α」にすぎない
    • 火山リスク・内陸地震・テロ対策はほぼ皆無
    • 確率論的リスク評価(PRA)は「想定外」を排除する仕組み
  2. 放射性廃棄物・使用済燃料の行き場なし(岩井孝)
    • 高レベル廃棄物の最終処分場候補地すらゼロ
    • 六ヶ所再処理工場は25年遅延、総事業費3兆円超で未完成
    • 日本はプルトニウム47トン保有(核兵器6,000発分)
  3. 核燃料サイクルは完全に破綻(岩井孝・主執筆)
    • もんじゅ廃炉(1兆2千億円投じて実質稼働ゼロ)
    • プルサーマルは「プルトニウムの高次化」(Pu-238増加)を招き、廃棄物がさらに扱いにくくなる
      → 結論:核燃料サイクルは即刻断念し、使用済燃料は直接処分に切り替えるしかない
第4章 科学的な土俵を共有して公正な議論を
  • コロナ禍と放射能災害の共通点:不確実性下での政策決定
  • 「100mSv以下は安全」「風評被害」といった流言の科学的検証
  • LNTモデル(直線閾値なしモデル)を採用し、予防原則を徹底すべき
  • 市民と科学者の協働によるモニタリングの継続を提言
結論部(あとがき・岩井孝)「福島事故は終わっていない。むしろこれからが本当の始まりである。
原子力は経済的にも、技術的にも、倫理的にも破綻している。
今すぐ核燃料サイクルを止め、原発を全廃し、再生可能エネルギーと省エネルギーの社会に転換する以外に道はない。」
本書の特徴と価値
  • 4人の専門家がそれぞれの得意分野で徹底的にデータを示しながら書いているため、「反原発感情論」ではなく「反原発科学書」
  • 政府・東電・原子力村が隠してきた一次資料や内部文書も多数引用
  • 2021年時点での最新データ(甲状腺がん266人、処理水130万トンなど)を網羅
  • 一般読者にも理解できるように専門用語に注釈を付けてある
要するに、この一冊で「福島事故の全貌」「現在の深刻な状況」「原子力政策の完全破綻」を科学的・論理的に理解できる、2021年時点での決定版と言える書籍です。