2023年5月1日月曜日

「クライメット・ジャーニー」

 「クライメット・ジャーニー 気候変動問題を巡る旅」

 

 蒲敏哉/著  新評論 2023.4 

第一線のジャーナリストとして長年にわたり気候・環境問題を取材してきた著者が、自身の半生を交え、「気候危機」取材30年の航路を綴る。等身大の視点から、脱原子力・脱炭素社会への確かな道筋を描く。

2023330日に早稲田大学探検部OB会より僕のメールアドレスにメールが届きました。

以下のようなメールが届きました。

蒲敏哉(30)さんの気候変動をテーマにまとめた著作「クライメット・ジャーニー」が

330日、新評論より発売されました。

詳しくは下記URLをご参照ください。

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784794812339

このメールを読んで、僕は早稲田大学探検部30OBになる蒲敏哉さんの著作、「クライスメットジャーニー」を知りました。

ネットで「クライメット・ジャーニー」について調べていたら、原発のことについての記述もあるようだと分かったので、先日、池袋のジュンク堂書店に行って、「クライメット・ジャーニー」を購入してきました。

この本の著者の蒲さんとは、早稲田大学探検部30OBの方で、僕が早稲田大学探検部1年生の時に早稲田大学探検部4年生だった方です。

大学時代に、会ったり話をしたりした記憶はありませんが、早稲田大学探検部のアルバイトで、築地喜楽鮨のアルバイトがあり、築地喜楽鮨のアルバイトを開拓したのが蒲さんで、蒲さんのことは喜楽鮨の方からよく伺っていました。

蒲さんが築地喜楽鮨に行ったのは、早稲田大学の受験の時か、早稲田大学入学の時かあるいはその他の時か、はっきり覚えていませんが、蒲さんが蒲さんの出身地愛知県名古屋から飛行機で上京する際に、飛行機の中で、雑誌か何かを読んでいて、東京の築地喜楽鮨を知り、上京してから築地喜楽鮨に来たと築地喜楽鮨の大将さんからお話を伺っていました。

それ以来、早稲田大学探検部の部員の中から、築地喜楽鮨にアルバイトをしに行くようになったようです。

僕らの頃は、築地喜楽鮨が忙しくなる年末に早稲田大学探検部からアルバイトに行っていました。

僕と蒲さんの縁は築地喜楽鮨のアルバイトです。

僕が早稲田大学在学中の築地喜楽鮨のアルバイトの思い出について書いているブログはこちら

「学生時代の喜楽鮨というお寿司屋さんのアルバイトの思い出」

築地喜楽鮨のアルバイトを開拓した蒲さんの著作、「クライメット・ジャーニー」は興味津々に読ませていただきました。

僕は環境問題というより、原発の問題について書かれている部分を注視してこの蒲さんの著作、「クライメット・ジャーニー」を読ませていただきました。

「グリーントランスフォーメーション」(GX)の事について書かれていました。

GXとは「緑の変革」という意味で、Green Trance(英語圏ではTranceXと表記する習慣がある)のこと、だそうです。

「グリーントランスフォーメーション」(GX)とはネットで調べると、

簡単に言うと、化石燃料をできるだけ使わず、クリーンなエネルギーを活用していくための変革やその実現に向けた活動のことです。 現在、人間が生きるため、豊かな生活を送るためのさまざまな活動のエネルギー源は、石油や石炭などの化石燃料が中心です。

のことだそうです。

蒲さんはこの「グリーントランスフォーメーション」(GX)について、原子力発電の導入を「グリーントランスフォーメーション」(GXと位置づける日本政府の方針は誤っている。「グリーントランスフォーメーション」(GX)は原子力発電に拠らず、太陽光発電、風力発電、バイオマス発電など再生可能エネルギーへと完全にシフトさせる形で実現させるべきである。と訴えています。

「グリーントランスフォーメーション」(GX)の実現のためには、企業や自治体がそれぞれの戸建てやマンション、学校設備等の屋上に、太陽光パネルを積極的に設置できる環境を整備していくことが必要だ。と訴えています。

僕も自分の家に太陽光パネルの設置を考えたことがあるのですが、値段がものすごく高いので、自分の家には太陽光パネルは設置していません。

また、再生可能エネルギーについては、IT技術を活用して、その可能性を開いていこうとの記述がP66に書かれていました。

 ITを活用するとは、たとえば太陽光の場合、日照時間が少なければ電力の供給が追いつかず、持続的な供給が出来ない。たとえ晴天が続いても、太陽光を浴びる時間帯は昼間に限られてくるわけだから、自ずと発電の最大量は限られる。また、電力は蓄えることができないから、余った電力は無駄になる。

 しかし、電力の需給網を一地域、一国レベルでなく、地域間、国家間レベルにまで広げることができれば、地域間、国家間で電力を過不足なく融通し合うことが可能だ。その需給バランスをITの活用によって的確に調整しようというわけである。

 こうしたやり方は風力発電にも適用できるし、あるいは太陽光の不足を風力で、風力の不足を太陽光で賄い合うことにも適用できる。そうすればエネルギーを地球規模でより効率的に活用することが可能になるだろう。

 2023415日に脱原発を完了したドイツの再生可能エネルギー法のことについてもP96に記述がありました。

 太陽光や風力発電などの再生可能エネルギーについては、ドイツは2000年の「再生可能エネルギー法」を基礎に地道な取り組みを重ねてきた。石炭、石油、天然ガスなどの化石燃料や原子力からの脱却を進め、遅くとも2050年までに国内電力供給量の少なくとも80%を再生可能エネルギーに転換するとしている。

 という記述がありました。日本もドイツの再生可能エネルギー法を見習って、再生可能エネルギーの比率を増やしていけば良いような気がしました。

 この本の著者の蒲さんは勤務先の東京新聞を20223月に退職し、20224月から岩手県立大学総合政策学部で環境を担当する教員として働いているそうです。

 蒲さんはこう書いています。

 2011年の東日本大震災では、岩手県の死者、行方不明者は6255人(20221231日現在)、当大学でも宮古短期大学部の学生2名が行方不明となり、入学予定者1人が犠牲となった。2021年度の新入生は震災発生時、小学2年生前後、物心がつき始めた頃に起きた出来事だ。

 震災からすでに10年以上が経ち、破壊し尽くされた風景も一変、インフラが進む地元では新たなステージが開かれつつある。しかし、生活・生業再建という本当の意味での復興はまだまだこれからである。学生たちが明るい未来を切り拓けるよう、全力を尽くすことが私の使命だと考えている。

 という文章にとても感銘を受けました。

 東日本大震災のことを考えて、東京新聞を退職して、岩手県立大学の教員になったようです。

 岩手県立大学は岩手山の麓の森に囲まれたキャンパスで、学生さんたちと、三陸復興国立公園内の農漁村、岩手県田野畑村の海岸には岩手県立大学の「地域政策研究センター」があり、ここを拠点に「持続可能な海づくり」と「村の復興・振興策」を地元の方々と連携し模索しているようです。

 どうか岩手の地で、頑張って地域社会のために働いていただきたいと思いました。

 先日は、早稲田大学探検部30OBになる蒲敏哉さんの著作、「クライメット・ジャーニー 気候変動問題を巡る旅」を読んだので本を読んでの感想を書かせていただきました。

早稲田大学探検部関係者には是非、ご一読していただきたい本です。