2014年8月3日日曜日

『原発ゼロで日本経済は再生する』

『原発ゼロで日本経済は再生する』  角川oneテーマ21 - D-21            

吉原毅/[]      KADOKAWA    2014.4


政界や経済界で原発依存社会への回帰を望む声が多いのはなぜか。原発がすべて止まったままだと、日本経済は本当に壊滅的な打撃を被ってしまうのか。脱原発を宣言した異色の金融トップが、原発と経済のからくりを解き明かす。

先日、城南信用金庫の吉原毅さんの、「原発ゼロで日本経済は再生する」という本を文京区立図書館で借りて、読みました。

僕が「原発ゼロ」を唱えて本を書いている人に対して思っていることを書いたブログはこちら

吉原毅さんが、東日本大震災とそれに伴う、福島原発事故以来、「脱原発」を掲げたことが書かれています。

 東日本大震災被災地にもボランティアを派遣したりして、社会貢献をする企業を目指したようです。

日本の金融機関でも、「脱原発」を掲げる会社はなく、城南信用金庫は珍しい会社のようです。

 僕が城南信用金庫について書いているブログはこちら

  
吉原さんが大田区、品川区、目黒区などで子供時代を過ごしていたことも書いていて、東京の城南地域を愛していることも分かりました。

城南信用金庫が「脱原発」を掲げて以来、広瀬隆氏なども城南信用金庫に口座を作り、寄付を募ったことも書かれていました。

広瀬隆氏の作った口座には、多くの寄付が集まったようです。

  通帳に記帳をすると、集計するのに20分から30分かかるような金額が広瀬隆が作った城南信用金庫の口座に集まったそうです。

 寄付金の総額は788万円に達したとのことです。

 広瀬隆氏は「正しい報道」を目指していたようです。

日本の経済界が、経済同友会、日本商工会議所などがあり、それらの団体は、原発に賛成していることも分かりました。

民放の報道番組も、日本の経済界の会社がスポンサーをしているので、民放の報道番組の中で、「脱原発」などとは言いづらいことも分かりました。

吉原さんは、城南信用金庫で、企画部に配属され、広報のような仕事をしていたことがあり、新聞記事やテレビのニュースがどのようなメカニズムでできているのかを、ある程度、知っているつもりだと書いています。

いわゆるリーク記事が、一定の目的(世論誘導)のために流されていると指摘しています。

原発に関するリーク記事が多く流れていることからも、原発を推進したいと望む人間が大勢いることの証に他ならないと言っています。 

経済界とマスコミのぐるになっての、原発推進キャンペーンのようなものがあったことが分かりました。

 「原発」の問題は、日本の経済界の問題でもあり、「脱原発」を言うのは大変なことなのだと分かりました。

マスコミを含めて、「脱原発」をきちんと表明するのは勇気がいることなのだと思いました。

 城南信用金庫も、大新聞に取材を受けたようですが、城南信用金庫の取り組みの記事が新聞に掲載されることはなかったそうです。

 マスコミが情報操作をしていることも分かりました。

まれな日本の金融機関で、心意気もすごいと思いました。

「原発ゼロ」をあきらめずに、活動をされているようで、信念を感じました。

日本の経済人の方でも吉原さんのような方がいらっしゃると思うと、希望が湧きました。

 「原発ゼロ」に対する思いがよく伝わってくる本なので早稲田大学探検部関係者には是非ともご一読していただきたい本です。

先日、吉原毅さんの著作、「原発ゼロで日本経済は再生する」という本を読んだので本を読んでの感想を書いてみました。


原発ゼロで日本経済は再生する
原発ゼロで日本経済は再生する
著者:吉原毅
価格:864円(税込、送料込)
楽天ブックスで詳細を見る