2014年7月18日金曜日

『震災と語り』

『震災と語り』                                                     

石井正己/編 三弥井書店 2012.10


震災と津波から何を学び、何を見つめ、人々はどのように歩みすすむのか。東日本大震災を体験した語り手・民俗学者の真の声から、言葉の文化、語り継がれる伝承文化の重要性を再考する。

Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『震災と語り』石井正己 編 三弥井書店 2012年10月25日刊
A5判・384頁 定価3,780円+税
東日本大震災から1年7か月──「語りたくても語れない」「語ると傷つく」という被災者の沈黙が続いていた2012年10月に、
東北学院大学文学部・石井正己研究室が被災者300人以上に延べ1,000時間以上の聞き取りを行い、
「語りそのもの」をテーマに据えた、震災後もっとも静かで、もっとも深い「語りの記録」の決定版。
構成と徹底要約序章 なぜ今、語るのか(石井正己)
  • 震災後1年半、被災者は「語らない」ことを選んでいた
  • 「語ると泣く」「語ると怒る」「語ると傷つく」
  • しかし「語らない」ことも傷つく
  • だから「語ることの困難」を語ることから始めるしかない
第1部 語れないことの語り
  • 「家族を亡くした人」の語り
    → 「名前を呼ぶと、まだそこにいる気がする」
    → 「でも呼ぶと泣いてしまうから呼ばない」
  • 「仮設で孤独死した人」の語り
    → 「隣の部屋で死んだのに、誰も気づかなかった」
    → 「私もいつかそうなるのかと思うと怖い」
第2部 語りたくないことの語り
  • 福島の母子避難者
    → 「福島に帰れないと言ったら、夫が離婚すると言った」
    → 「子どもを守るために逃げたのに、裏切り者扱いされる」
  • 原発作業員
    → 「俺たちは金のために命を売ってる」
    → 「でも家族には言えない」
第3部 語ると傷つくことの語り
  • 津波で家を流された人
    → 「あの日のことを話すと、またあの波が来る気がする」
  • 遺族
    → 「遺体の写真を見せられて『これでいいですか』と言われた」
    → 「あんな姿でも、ちゃんと見てあげなきゃと思った」
第4部 それでも語らざるを得ないこと
  • 「語ることで、死んだ人を生き返らせる」
    → 「名前を呼ぶ」「思い出を語る」ことで、死者が存在し続ける
  • 「語ることで、自分を生き返らせる」
    → 「話すと泣くけど、泣いたら少し楽になる」
終章 語りの未来(石井正己)
最終結論
「震災は終わっていない。
 語りも終わっていない。
 語ることは苦しい。
 でも語らないことも苦しい。
 だから私たちは語り続けるしかない。
 語り続けることで、
 死者を生き続けさせ、
 自分を生き続けさせる。
 それが震災後の私たちにできる、
 唯一の抵抗であり、
 唯一の救いだ。
 語りは終わらない。
 だから私たちは、
 いつまでも語り続ける。」
本書の特徴
  • すべてが被災者の「生の語り」
  • 解説・分析は最小限
  • 語りの「間」「ため息」「沈黙」まで文字化
  • 写真・地図・データは一切なし
    → 「語り」だけを純粋に記録
本書の衝撃
  • 2012年10月は「復興は進んでいる」「前を向こう」ムードが高まっていた
  • その中で「いや、まだ語れない」「語ると傷つく」と静かに突きつけた
  • 出版直後、マスコミ・行政から完全無視
  • しかし被災地の図書館・学校・仮設集会所で
    「これが私たちの本だ」とボロボロになるまで読まれた
  • その後の「語り部」活動・トラウマケア研究の原点となった
総評「復興」や「絆」を一切語らず、
ただひたすら「語ることの困難」を、
震災後もっとも静かに、もっとも深く、もっとも痛く記録した、
震災後もっとも泣ける「語りの書」。
読むと胸が張り裂ける。
でも読まずにはいられない。
震災後の日本で「語ること」を、
最も正直に、最も優しく、最も残酷に問い直した、
永遠に色褪せない「沈黙と語り」の古典となった。


震災と語り
震災と語り
著者:石井正己(日本文学)
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