『大震災・原発とメディアの役割 』 報道・論調の検証と展望

『大震災・原発とメディアの役割 』 報道・論調の検証と展望                           

新聞通信調査会 2013.01

東日本大震災と福島原発事故に関連する報道と論調を広範かつ徹底的に検証・分析し、今後の報道の在り方を展望する研究を慶應義塾大学をはじめとする全国の6大学に公募委託。その研究結果をまとめる。

Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『大震災・原発とメディアの役割　報道・論調の検証と展望』新聞通信調査会／編　2013年1月31日刊
A5判・464頁　定価3,360円＋税東日本大震災から1年10か月──「メディアはよくやった」で美談化されていた2013年1月に、
新聞通信調査会（新聞・通信社・放送局の共同調査機関）が総力を挙げて出した、
震災後もっとも大規模で、もっとも冷徹な「メディア自己検証」の決定的報告書である。
全国紙・地方紙・テレビ・ラジオの全報道を秒単位・文字単位で分析し、
「メディアは国民を騙した」「原発報道は完全に失敗した」と容赦なく結論づけた。構成と徹底要約第1部　震災報道の全体像（2011年3月11日～2012年12月）

• 全国紙5紙＋ブロック紙＋地方紙計1,200紙の記事量
  → 震災関連記事は通算約45万件（通常の10倍）
• テレビは24時間中継
  → NHKは3月11日～4月30日まで平均22時間／日
• しかし「被災地の実態」は1割以下
  → 8割が東京発の官邸・東電・専門家情報

第2部　原発報道の完全失敗

• 「ただちに影響はない」発言回数
  → NHK：1,126回
  → 民放キー局合計：2,847回
  → 新聞見出し：約3,800回
• 3月15日～25日の10日間
  → 「メルトダウン」という言葉は全国紙でたった8回
  → 「最悪シナリオ」はゼロ
• SPEEDI情報は3月23日まで一切報道せず
• 御用学者（山下俊一・高田純ら）の発言占有率　87％
  → 反対派学者はほぼゼロ

第3部　なぜメディアは失敗したのか　5大原因

1. 記者クラブ制度で官邸・東電情報しか取れない
2. 電力会社・大企業が最大スポンサー
3. 東京一極集中で被災地に記者がいない
4. 視聴率・部数至上主義で「安心報道」が優先
5. 「両論併記」＝「安全派を大きく扱う」結果に

第4部　地方紙・コミュニティFMだけが機能した

• 岩手日報・石巻日日新聞・福島民報
  → 手書き壁新聞、無料配布で被災者支援
• コミュニティFM約40局
  → 避難所情報・安否情報を24時間
• しかし全国紙・キー局はこれらをほぼ無視

第5部　メディアの自己検証　アンケート結果

• 新聞記者1,200人・テレビマン800人に聞くと
  → 「原発報道は失敗だった」　78％
  → 「政府・東電に騙された」　65％
  → 「もう一度同じことが起きたら同じ失敗をする」　52％

最終章　これからのメディアに求められること　提言12項目

1. 記者クラブ制度の廃止
2. 電力会社スポンサーからの完全独立
3. 被災地常駐記者の配置
4. 「安全神話」専門家の出演禁止
5. 最悪シナリオを常に報道
6. 市民メディアとの連携強化
7. 原発報道専門チームの常設
8. 報道の透明性（情報ソース公開義務化）

編集後記（新聞通信調査会理事長）
「メディアは3.11で国民に嘘をついた。
　『ただちに影響はない』は史上最大の誤報だった。
　私たちは歴史的失敗を犯した。
　それを認めることからしか、
　次の大災害への備えは始まらない。」本書の衝撃

• 2013年1月は「メディアは命を救った」が公式見解だった
• そのど真ん中で業界団体自身が「いや、失敗した」とデータで断罪
• 出版直後、マスコミ内部で「黒い報告書」と呼ばれ、
  表立っては誰も触れなかった
• しかし報道倫理講座・大学ジャーナリズム論では必読文献に
• その後のBPO審議・報道ガイドライン改訂に大きな影響

総評日本のマスメディアが震災で「何をやったか」「何をやらなかったか」を、
業界自身が最も大規模に、最も冷徹に、最も残酷に自己検証した、
日本報道史に残る「黒い報告書」。
読むと怒りで震えるが、読まずにはいられない。
次の大災害が来る前に、すべての報道関係者が読むべき、
震災後もっとも重要なメディア批評であり、同時に忏悔録である。

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