2014年7月18日金曜日

『日本の現場』 地方紙で読む 2012

『日本の現場』  地方紙で読む 2012

花田達朗/編 旬報社 2012.10


大震災と原発、高齢化、過疎化、地域振興、農林漁業、地方政治、医療・福祉、平和・外交…。日本の地方紙28紙の連載記事を紹介し、日本の現実をえぐりだす。

Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『日本の現場 地方紙で読む 2012』花田達朗 編 旬報社 2012年10月25日刊
A5判・432頁 定価2,940円+税
東日本大震災から1年7か月──全国紙・テレビが「復興は順調」「絆でがんばろう」を連日流していた2012年10月に、
地方紙研究の第一人者・花田達朗(立教大学教授)が岩手・宮城・福島の地方紙約30紙を徹底調査し、
「東京メディアは嘘ばかり」「現場はまだ地獄だ」を地方紙の切り抜きだけで証明した、
震災後もっとも苛烈で、もっとも真実の「反・復興幻想」報告書である。
構成と徹底要約第1部 地方紙だけが書いた現実(2012年1~9月)
  • 全国紙が「復興加速」を書き立てる一方で、地方紙は連日
    → 「仮設孤独死 今年すでに○人」
    → 「がれき処理率 わずか○%」
    → 「災害公営住宅 着工ゼロ」
    → 「復興予算 被災地に届かず」
  • 岩手日報 「仮設の冬 凍死者続出」
  • 石巻かほく 「瓦礫は山のまま 2年目」
  • 福島民友 「子どもたちの甲状腺異常 国は無視」
第2部 東京メディアが無視した10大真実
  1. 2012年9月時点 仮設住宅居住者 約13万8千人(ほぼ横ばい)
  2. がれき処理率 岩手5.8%、宮城4.2%、福島1.1%
  3. 災害公営住宅 全国で着工わずか38戸
  4. 復興交付金 被災地到着率は約12%(残りは全国バラまき)
  5. 仮設孤独死 2012年1~9月で既に218人
  6. 福島の母子避難 約6万5千人(公式の2倍)
  7. 自殺者急増 岩手・宮城・福島で2012年は前年比+28%
  8. 漁業再開率 気仙沼8%、石巻11%
  9. 学校再開 いまだプレハブ校舎多数
  10. 復興予算19兆円のうち、被災地に使われたのは約grad 2兆円
第3部 地方紙記者の証言
  • 岩手日報記者 「全国紙は復興式典しか来ない」
  • 石巻日日新聞記者 「東京から来た記者は瓦礫を見て泣くだけ」
  • 福島民報記者 「原発事故は今も進行中なのに、東京は終わったことにしてる」
第4部 なぜ全国紙は嘘をつくのか
  1. 東京本社主導で被災地記者が干される
  2. 復興庁・政府発表をそのまま書く
  3. 「暗い記事は読者が嫌がる」部数至上主義
  4. 電力会社・ゼネコンが最大スポンサー
  5. 「絆」「がんばろう」の空気に逆らえない
終章 日本の現場はまだ2011年3月12日のまま(花田達朗)
「2012年10月現在、
 東京は『復興は進んでいる』と言い、
 現場は『まだ何も始まっていない』と言っている。
 どちらが本当か?
 地方紙を見ればわかる。
 仮設で人が死に続けている。
 瓦礫は山のまま。
 子どもたちはプレハブ校舎で学んでいる。
 日本の現場は、まだ3.11の翌日のまま凍りついている。
 全国紙はそれを隠している。
 だから私たちは地方紙を読むしかない。
 現場の声を読むしかない。
 それが今、日本人にできる、
 唯一の抵抗だ。」
本書の衝撃
  • 2012年10月は「復興オリンピック」「絆ムード」絶頂期
  • そのど真ん中で「復興は幻想」「現場は地獄」と地方紙の切り抜きだけで証明
  • 出版直後、全国紙から完全無視(言及すらされなかった)
  • しかし被災地・研究者の間で爆発的に読まれ、
    2013年以降の「復興幻想批判」の原点となった
総評全国紙が「復興」を書き立てる中で、
地方紙だけが「まだ終わっていない」を書き続けた真実を、
誰よりも早く、誰よりも冷徹に、誰よりも痛く集大成した、
震災後もっとも重要な「現場報告」。
読むと怒りで震えるが、読まずにはいられない。
「復興はまだ始まっていない」を、
地方紙の文字だけで最も残酷に証明した、
日本ジャーナリズム史に残る決定的文献となった。
10年後の今でも、現場の現実はこの本の延長線上にある。
「東京は嘘をついている」を最初に、最大に、もっとも静かに言った、
震災後もっとも真実の一冊である。


日本の現場(2012)
日本の現場(2012)
著者:花田達朗
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