『リンゴが腐るまで』 原発30km圏からの報告-記者ノートから- 角川新書 - K-67
笹子美奈子/[著] KADOKAWA 2016.2
賠償金をめぐる地域コミュニティの分断、長い仮設住宅暮らしで崩壊する家族…。東日本大震災から5年、中越・中越沖地震を取材した記者が、被災地における諸問題が福島で同様に繰り返され、深刻化している事態に警鐘を鳴らす。
Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。
『リンゴが腐るまで 原発30km圏からの報告 ―記者ノートから―』角川新書 K-67 KADOKAWA 2016年2月刊
著者:笹子美奈子(朝日新聞記者、当時福島総局)書籍の本質東日本大震災・福島第一原発事故から丸5年目に出された、極めて静かで冷徹なまでに克明な「現場記録」。
新聞記事では絶対に書けなかったこと、書かなかったこと、書くと「感情的」と削られたこと、そして何より「時間が経ちすぎて誰も興味を持たなくなったこと」を、著者が5年間書き続けた取材ノートからほぼそのまま拾い上げて構成した一冊である。
タイトルは、警戒区域内の無人となった民家で、2011年3月11日に買ったままのリンゴが、2014年秋の時点でまだ完全に腐りきらずに残っていたという実見から来ている。「時間が止まった世界」が、実はゆっくりと確実に崩壊し続けていることの象徴である。全体の構成(実質的な章立て)本書に明確な章タイトルはないが、時系列で大きく6つのフェーズに分かれる。
その死にゆくプロセスを、感情を殺して5年間見つめ続けた、極めて貴重な「時間軸の記録」である。
読むと、復興という言葉がどれだけ残酷に響くかを、骨身に染みて理解してしまう一冊。
著者:笹子美奈子(朝日新聞記者、当時福島総局)書籍の本質東日本大震災・福島第一原発事故から丸5年目に出された、極めて静かで冷徹なまでに克明な「現場記録」。
新聞記事では絶対に書けなかったこと、書かなかったこと、書くと「感情的」と削られたこと、そして何より「時間が経ちすぎて誰も興味を持たなくなったこと」を、著者が5年間書き続けた取材ノートからほぼそのまま拾い上げて構成した一冊である。
タイトルは、警戒区域内の無人となった民家で、2011年3月11日に買ったままのリンゴが、2014年秋の時点でまだ完全に腐りきらずに残っていたという実見から来ている。「時間が止まった世界」が、実はゆっくりと確実に崩壊し続けていることの象徴である。全体の構成(実質的な章立て)本書に明確な章タイトルはないが、時系列で大きく6つのフェーズに分かれる。
- 2011年3月~5月 「立ち入り禁止」の始まり
- 2011年6月~2012年3月 一時帰宅と「封印された日常」の発見
- 2012年4月 警戒区域再編(20km圏→区域指定の見直し)
- 2012年~2013年 除染と「帰還困難区域」の固定化
- 2014年 「帰還」開始と現実との乖離
- 2015年 「復興」の名の下に進む忘却
- 3月12日未明、原発30km圏内の避難指示が出され、一夜にして浜通りの町が消えた。
- 著者は自衛隊の車両に便乗して初めて20km圏内に入る(3月15日)。そこには信号が点滅し続け、犬が鎖でつながれたまま死んでいる光景が広がっていた。
- コンビニの冷蔵庫はまだ電気が通っており、弁当が賞味期限切れ寸前。自動販売機は売り切れ表示のまま。
- 「まるで映画のセットのようだ」と誰もが言うが、実は「本物の日常がそのまま凍結された」ことの異常さが、逆に現実感を奪う。
- 一時帰宅(2時間以内、防護服着用)が始まると、著者はほぼ毎回同行。
- 最も多い依頼は「仏壇の位牌と写真を」「薬を取りに」「通帳と印鑑を」。
- ある老夫婦は、冷蔵庫に残っていた刺身を「せっかく買ったのに」と泣きながら捨てた。
- 浪江町の請戸地区では、津波で流された家屋の上に、原発事故で取り残された牛が100頭以上野放しになっていた(後に全頭殺処分)。
- 飯舘村の酪農家は「牛を置いて逃げたことが一生の罪」と語り、著者の前で首を吊った(2011年8月、実名報道はされなかった)。
- 20km圏が「帰還困難区域」「居住制限区域」「避難指示解除準備区域」に再編。
- 「帰還困難区域」のバリケードに「50mSv/年超」の札が立てられる瞬間を著者は目撃。住民は「数字で住む場所を奪われた」と絶句。
- 富岡町の夜の森公園の桜は、2012年も満開だったが、見に来る人は誰もいない。著者だけが一人で花見をした。
- 除染作業員(日当3~5万円)が急増。多くは地元ではなく全国から来た「原発ジプシー」。
- 表土削り取り→山に埋める→また削る、の繰り返し。
- ある家では、庭の土を全部取り替えたら、今度は屋根の瓦から高い線量が出ていることが判明。除染は終わらない。
- 子供の遊ぶ公園の砂場を除染した直後、野良猫がその砂にフンをする。作業員は「もういいや」と放置して帰った。
- 川内村の一部で避難指示解除(2014年4月)。しかし帰ったのは全体の1割未満。
- 楢葉町では2015年9月に避難指示解除されたが、2016年1月時点の帰還率は8%。
- 著者が訪ねた家では、帰還した80歳の男性が「夜が怖い。誰もいない」と震えていた。
- スーパーは1軒だけ再開したが、客は記者と作業員だけ。閉店時間になると店主が「もう来なくていいよ」と涙ぐむ。
- 東京では「福島はもう大丈夫」という空気が広がり、福島取材は激減。
- 警戒区域内の民家で、2011年に買ったままのリンゴがまだ腐りきらずに残っているのを著者は発見(2014年秋)。
- 帰還困難区域のバリケードは錆び、草に埋もれ始めている。
- 最後に著者は双葉町の「原子力明るい未来のエネルギー」看板の前で立ち尽くす。看板は2015年末もそのまま残っていた。
- 感情をほとんど表に出さない。泣いたり怒ったりする記述はほぼゼロ。
- 「私は」「思う」といった一人称の感想は極力抑え、事実と会話だけを並べる。
- その冷たさゆえに、読了後に胸が締めつけられる。
- 写真は一切ない。著者は「写真を撮ると、そこで時間が止まってしまう気がした」とあとがきに書いている。
- 刊行直後はほとんど話題にならなかった(震災5年で「もういいだろう」という空気が支配的だった)。
- しかし口コミでじわじわと広がり、現在も福島関係の必読書とされている。
- 2021年には文庫化(角川文庫)。
- 著者の笹子美奈子は2020年に朝日新聞を退社し、現在はフリー。
その死にゆくプロセスを、感情を殺して5年間見つめ続けた、極めて貴重な「時間軸の記録」である。
読むと、復興という言葉がどれだけ残酷に響くかを、骨身に染みて理解してしまう一冊。
リンゴが腐るまで 原発30Km圏からの報告ー記者ノートからー |