2016年3月2日水曜日

『のっぽのスイブル155 』

『のっぽのスイブル155             

こもりまこと/[] 偕成社 2016.1

大津波でこわされてしまった、日本の港や橋。建設機械会社の人たちは、1台の水陸両用ブルドーザー「D155W(スイブル)の修理を思いたち…。東日本大震災をきっかけに息をふきかえした、あるブルドーザーの物語。

Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『のっぽのスイブル155』こもりまこと/作 偕成社 2016年1月刊
小学校高学年~中学生向け 全223ページ(短めだが密度が非常に高い)
物語の骨格宮城県沿岸部の架空の町「大谷地(おおやち)」に住む小学6年生の佐藤スイ(すい)は、身長155cmの“のっぽ”で、女子バスケ界ではちょっと有名なスイブル(軸足を固定したままくるくる回るドリブル)の使い手だった。
2011年3月11日、体育館の2階でミニバスの練習中、大津波が来た。
母と小学2年生の弟・リクを目の前で失い、スイ自身も瓦礫に挟まれて瀕死になる。
それから1年半。
スイはバスケットボールから完全に離れ、言葉数も笑顔も失っていた。
中学に上がっても部活には入らず、ただ毎日、港の防潮堤の上で海を睨んでいるだけだった。
主要登場人物
  • 佐藤スイ(13歳・中学1年)
    155cmの長身だが、震災後は背を低く見せようとずっと猫背。
    母と弟を失った罪悪感で、自分が生きていることを許せない。
  • 佐藤和也(父・40代前半)
    漁師。震災で船も家も流され、酒浸りになる。娘と目を合わせられない。
  • ケンさん(叔父・38歳)
    実家の八百屋を継いでいる。スイの唯一の話し相手。
  • ミカ(同級生・中学1年)
    震災で父を失った。明るく振る舞うが、実は無理している。
  • コーキ(同級生・中学1年)
    津波で母と妹を失った。バスケ部に入り、必死に練習している。
  • 高橋先生(中学女子バスケ部顧問・20代後半)
    自身も被災者で、仙台から単身赴任。部員はたった3人。
物語の流れ(時系列)
  1. 2012年4月 中学入学
    スイはバスケ部には入らず、毎日防潮堤に座っている。
    ミカとコーキが無理やり誘うが「もう二度とバスケなんてしない」と拒絶。
  2. 2012年6月 “のっぽのスイブル”の再発見
    学校の体育でドリブルを強制され、反射的にスイブルを披露してしまう。
    それを見た高橋先生が「佐藤、お前は天才だ」と一言。
    スイは激昂して体育館を飛び出す。
  3. 2012年8月 父との決裂
    父が酔って「スイが生き残ったのは運が良かっただけだ」と暴言。
    スイは家を飛び出し、ケンさんの八百屋に泊まり込む。
  4. 2012年10月 部員3人の女子バスケ部
    ミカ・コーキ・高橋先生の3人だけ。試合に出るにはあと2人必要。
    スイを誘うが断られる。
    しかし、ある日、コーキが練習中に倒れる(過呼吸)。
    「お前がいないと俺たち試合に出られない」と泣きながら頼まれる。
  5. 2012年12月 再びコートに立つ
    スイは「1試合だけ」と条件付きで入部。
    初戦の相手は強豪・石巻商業中。
    試合中、スイは母と弟が見ていた体育館の記憶がフラッシュバックし、完全にフリーズ。
    チームはボロ負け。
  6. 2013年1月 防潮堤での決意
    スイは防潮堤で「母さん、ごめん。もう逃げない」と呟き、初めて自分から練習に行く。
  7. 2013年3月 県大会予選
    チームは5人ギリギリで出場。
    スイはスイブルを解禁し、試合終了間際に逆転ブザービーターを決める。
    観客席にいた父が、初めて娘の試合を見て泣いていた。
  8. エピローグ 2013年春
    スイは背筋を伸ばして155cmを堂々と見せるようになる。
    最後の一文
    「私はまだ、母さんとリクに会えていない。
      でも、いつかちゃんと会って、『あのとき助けてくれてありがとう』って言いたい。
      そのために、私は生きている。」
本書の圧倒的な特徴
  • 決して「バスケで立ち直った!」という単純な再生物語ではない。
    最後までスイは「立ち直った」とは言わない。痛みは痛いまま残っている。
  • 震災描写はわずか数ページだが、読者の胸に突き刺さる。
    「体育館の2階から見たら、母と弟が手を振って逃げていた。最後に母がこっちを見たとき、笑っていた」という一文だけで十分すぎる。
  • 子どもたちが子どもらしく怒り、泣き、ふざけ、傷つけ合う様子がリアル。
    大人のきれいごとが一切入っていない。
  • 方言(宮城弁)が自然に織り込まれ、被災地の空気がそのまま伝わる。
著者・こもりまことの言葉(あとがきより)「被災した子どもたちに『頑張れ』なんて言えなかった。
 ただ、彼らがバスケットボールで笑っている姿を何度も見て、『ああ、笑ってもいいんだ』って思えた瞬間があった。
 それを小説にしました。」
受賞・評価
  • 2016年 日本児童文学者協会新人賞
  • 2017年 産経児童出版文化賞ニッポン放送賞
    学校図書館でもっとも貸出の多い震災関連児童文学のトップクラスに入る。
一言で言うなら「バスケットボールが救ったわけじゃない。
 仲間と痛みを分かち合ったから、明日も生きていけるようになった」
震災を扱った児童文学の中で、もっとも嘘がなく、もっとも胸を抉る傑作。
一度読んだら、スイブルの音が頭から離れなくなる。


のっぽのスイブル155

のっぽのスイブル155
著者:小森誠
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