2019年3月30日土曜日

『漱石の記憶 』


『漱石の記憶

 夏目漱石生誕150年没後100             夏目漱石記念年100人委員会/編集           
夏目漱石記念年100人委員会     2018.12

夏目漱石生誕150年と没後100年の記念誌。漱石研究者や識者らの寄稿をはじめ、漱石記念年事業一覧、全国夏目漱石顕彰団体、来熊後の漱石の歩みを記した「熊本の漱石」、『熊本日日新聞』連載「漱石とその時代」等を収録。

Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問したところ以下のような回答が返ってきました。

『漱石の記憶 夏目漱石生誕150年没後100年』(夏目漱石記念年100人委員会/編集・発行、熊日出版(熊日サービス開発株式会社出版部)発売、2018年12月刊、B5判・198〜200ページ、ISBN 978-4-908313-42-4) は、2016〜2017年の「夏目漱石記念年」(生誕150年・没後100年・来熊120年記念)を後世に伝えるための公式記念誌です。 出版背景と目的熊本県内の自治体・大学・文化団体などが2014年に設立した「夏目漱石記念年100人委員会」が、2年間にわたる全国・熊本中心の記念事業を総括・記録するために編纂しました。
特に熊本は、漱石が明治29(1896)年に第五高等学校(五高)教師として赴任した地(『坊っちゃん』のモデル)であり、来熊120年を同時に祝う意義が大きいです。
全国オープニング式典(2016年5月14日)は、平成28年熊本地震発生からわずか1カ月後に行われ、震災の傷痕が残る中で開催された点が象徴的。姜尚中講演会などでは、漱石の文学観・人生観と熊本の人々が震災で感じた「生と死」が重ね合わされ、現代に通じるメッセージとして描かれています。
目的は「漱石記念年の事業を後世に伝える」こと。単なる記録ではなく、研究者・作家の新たなる視点で「世紀を超えた文豪」としての漱石を再考し、熊本の史跡・足跡を未来に繋ぐ一冊です。
全体構成本書は以下の3部構成で、行事記録+豪華寄稿随筆+資料編というバランスでまとめられています。
  1. 記念行事の記録
    2016〜2017年に実施された全国・熊本の主要式典・講演・事業を写真・報告で詳述。
    • 全国オープニング式典(2016年5月14日)
    • 姜尚中講演会(漱石の死生観と熊本地震をテーマに)ほか
      これにより、記念年の「動き」が時系列で追体験できます。
  2. 研究者・識者による書き下ろし随筆(「世紀を超えた文豪」をテーマ)
    全国の漱石研究者、評論家、作家による寄稿が最大の見どころ。井上ひさしをはじめとする豪華執筆陣が、漱石作品の再解釈や熊本時代の人脈・記憶を語ります。
    主な収録随筆(タイトルと著者、抜粋):
    • 「漱石の死生観 熊本大震災を生きる」姜尚中述(震災体験と漱石の生/死観を重ねる講演記録)
    • 「五死五生」出久根達郎
    • 「『道草』における新婚の地」小森陽一
    • 「漱石は『金色夜叉』をどう読んだか」中島国彦
    • 「桃源小説としての『草枕』」芳賀徹
    • 「本当の歌 ―『草枕』は傑作」坪内稔典
    • 「漱石とは何か」長谷川櫂
    • 「二人の漱石 熊本と牛込と私」黒川清
    • 「思い出尽きない熊本」半藤末利子
    • 「夏目漱石:文学の革命家か、あるいは『エゴイスト』か?」ダミアン・フラナガン
    • 「漱石という貯水池」井上ひさし述
    • 「『草枕』鏡が池のモデル」中村青史
    • 「なぜ三四郎は熊本人でないのか」半藤英明
    • 「漱石『文学論』の芽生えと発想について」西川盛雄
    • 「五高と漱石」村田由美
    • 「鹼蓬草と豚」西槇偉
    • 「〈天災〉をめぐる思考」坂元昌樹
    • 「英国で最初に紹介された漱石」恒松郁生
    • 「夏目漱石が楽しんだ江津湖の競漕会〈レガッタ〉」三井宜之
    • 「漱石先生痘痕不滅」小野友道
    • 「甲斐青萍の『熊本明治町並図屏風』に見る漱石」伊藤重剛
    • 「漱石と木下家の人々」井上智重
    • 「1896タイムトリップ」吉村隆之
    • その他:「全国夏目漱石顕彰団体紹介」ほか2編
    これらの随筆は、漱石の代表作(『草枕』『道草』『三四郎』など)の文学的分析から、熊本時代の私生活・人間関係、国際的な受容、震災や天災との交錯まで多角的。熊本ゆかりの執筆者が特に多く、地元史跡との結びつきが強いのが特徴です。
  3. 資料・付録編
    • 漱石記念年事業の一覧(全事業を網羅)
    • 「熊本の漱石」……来熊後の漱石の足跡・生活を詳述
    • 熊日新聞連載「漱石とその時代」(抜粋または再録)
    • 「漱石年表」(生涯の詳細年表)
    • 熊本の漱石史跡紹介(五高関連、江津湖など)
特筆すべき点
  • 熊本地震との深い結びつき:オープニング直後の開催と、姜尚中講演での「死生観×震災」テーマが、単なる記念誌を超えた現代性を持たせています。
  • 執筆陣の豪華さ:井上ひさし、姜尚中、半藤末利子・英明親子、小森陽一、芳賀徹、坪内稔典、ダミアン・フラナガン(英国人研究者)など、国内外の第一線が揃う。
  • 熊本視点の独自性:全国的な漱石研究に加え、「五高時代」「江津湖レガッタ」「木下家の人々」「明治町並図屏風」など、熊本ローカルな記憶・史料が豊富。漱石の「来熊」体験を立体的に蘇らせます。
  • 視覚的要素:写真・図版が多く、198〜200ページのボリュームで読み応え十分。B5判で手に取りやすい。
全体の意義と評価本書は、漱石の文学を「研究」するだけでなく、「記憶」として継承するための実践的な一冊です。記念年という一過性のイベントを、永久保存版の記録・論集に昇華させ、熊本の漱石像を全国に発信。読者は、行事の熱気、専門家による新解釈、史跡巡りのガイド、年表による生涯総覧を一挙に得られます。
唯一のレビュー(Amazon)では「姜尚中と井上ひさしの講演だけが読むに値する」と一部厳しい声もありますが、それは個別随筆の好みの差であり、全体として「漱石の記憶」を多層的に刻み込んだ貴重な資料集であることは間違いありません。
漱石ファン、特に熊本ゆかりの方や、記念年の総括を知りたい方にとって必読の一冊です。熊本の図書館や漱石関連施設で所蔵されており、現在も中古市場で入手可能です。