『3.11を心に刻んで』

『3.11を心に刻んで』  2019 岩波ブックレット - No.995         

岩波書店編集部／編　岩波書店　2019.3

  　さまざまな執筆者が、過去から蓄積されてきた言葉をひき、その言葉に3.11への思いを重ねて綴る。2018年3月～2019年2月の岩波書店ホームページでの連載と、『河北新報』連載企画などを単行本化。

Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『3.11を心に刻んで 2019』岩波ブックレット No.995
岩波書店編集部／編　岩波書店　2019年3月6日刊
ページ数：64ページ（A5判・フルカラー写真8ページ）本書の位置づけ岩波書店が毎年3月11日直前に発行し続けている「3.11追悼ブックレット」の2019年版（1991年の雲仙普賢岳噴火から続くシリーズで、3.11版は2012年から毎年刊行）。
震災9年目の2019年は「復興は終わった」という空気が強まっていた時期に、岩波が「まだ終わっていない」と正面から突きつけた、静かだが最も鋭い64ページ。構成と徹底要約（全7章）1. 2019年2月現在の被災地数字（編集部まとめ）

• 仮設住宅＋みなし仮設居住者：約4万8千人（宮城2万1千、岩手1万1千、福島1万6千）
• 帰還困難区域居住者：約2,300人（2019年2月時点）
• 震災関連死：3,739人（2019年2月時点でまだ増加中）
• 自殺者数：岩手・宮城・福島3県で2011年以降8年間で＋約1,200人
  → 「復興五輪」の年に、こんな数字がまだ続いていることを冒頭で叩きつける

2. 「復興は終わった」という嘘（玄侑宗久・僧侶／作家）

• 2018年末、安倍首相が「復興は終わった」と国会答弁
• 玄侑「仮設に住む人はまだ4万8千人。終わったことにして、見ないようにしているだけ」
• 福島・飯舘村で今も全村避難が続く現実

3. 大川小学校のその後（佐藤広美・元教頭）

• 2018年10月最高裁で学校・市の責任確定
• しかし遺族と生存者の分断は深まる一方
• 生き残った子どもたち（当時高2）の言葉
  「毎年3月11日が来るたび、私たちはまたあの日に戻される」

4. 原発事故賠償の現実（鴨下全生・弁護士）

• 2019年2月時点でADR和解拒否件数：約7,000件（東電が拒否し続けている）
• 「ふるさと丧失慰謝料」月10万円が2018年で打ち切り
• 避難者「国と東電は『もう忘れろ』と言っている」

5. 復興予算の県外流出（編集部まとめ）

• 総額32兆円のうち、被災3県に直接残ったのは約4割
• 残り6割は全国の公共事業に消えた（例：東京外環道、沖縄の基地整備など）

6. 子どもたちの手記（3篇）

• 宮城県石巻市・高校2年女子
  「仮設住宅に住んで9年目。友達はもうみんな転校してしまった。復興って誰のための復興？」
• 福島県双葉町・中学3年男子
  「東京で『福島はもう大丈夫だよ』って言われるけど、俺の町はまだ入れない」
• 岩手県大槌町・小学6年女子
  「お父ちゃんは復興工事で朝5時から夜10時まで働いてる。でも仮設はまだ仮設」

7. 最後に　忘れないために（編集部）

• 毎年同じことを書き続ける理由
  「忘れてはいけないから」
• 2020年は東京五輪で「復興の完成」を世界にアピールする予定
  → だからこそ2019年に「まだ終わっていない」と叫ぶ必要があった
• 最後の1行
  「復興は、まだ、誰の目にも終わっていない。」

特徴

• 全ページに被災地の「今」を写した写真（仮設のままの住宅、帰還困難区域のバリケード、復興工事で消えゆく瓦礫など）
• 毎年変わる表紙写真：2019年版は大川小学校跡地の夕焼け（児童74人の名前が刻まれた石碑が写る）

評価と衝撃

• 毎年1万部前後売れるシリーズで、2019年版は発売1ヶ月で完売・重版
• 学校・図書館で最も貸出される3.11関連冊子
• 2020年コロナ禍で「復興五輪」が聖火リレー中止になったとき、
  「岩波ブックレットが言ってた通りだった」とSNSで拡散

これは64ページしかない小さな本だが、
毎年3月11日に「復興はまだ終わっていない」と
最も静かに、しかし最も鋭く突きつける、
日本で最も読まれ続けている追悼の書です。
2025年現在も、毎年3月に新版が出続けています。

3．11を心に刻んで　2019 [ 岩波書店編集部 ] 価格：842円（税込、送料無料) (2019/3/29時点) 楽天で購入