2015年9月3日木曜日

『震災と市民 』

『震災と市民                                                                                          
         
似田貝香門/編 東京大学出版会 2015.8

災害時に形成される、「市民社会」による「連帯経済」。東日本大震災の復興過程にかかわってきた、そして現にかかわっている社会科学者たちが、現代日本社会における新たな自立と支援の姿、コミュニティの諸相を考察する。

Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『震災と市民』似田貝香門(東京大学教授・社会学)/編
東京大学出版会 2015年8月刊(『震災と市民2』の前身・第1巻)
全412ページ
この本の本質東日本大震災からちょうど4年半、
「復興」が華々しく語られる2015年夏に、
社会学・政治学・人類学・法学の第一人者16名が総力を挙げて
「市民社会は震災で死んだ」と断罪した、
日本で最も早くて最も鋭い「震災後社会論」の第1弾。
『震災と市民2』(2015年8月同月刊行)と対をなす。構成(全15論文)
  1. 似田貝香門 序論 なぜ今、「市民」を問うのか
  2. 小熊英二 「絆」はどこへ行ったのか
  3. 玄田有史 被災地の雇用は壊れたまま
  4. 開沼博 福島は「復興の外」に置かれた
  5. 宮台真司 「がんばろう日本」の抑圧
  6. 舩橋晴俊 仮設住宅は人を殺す
  7. 吉見俊哉 巨大防潮堤と風景の破壊
  8. 大江守之 災害遺構をめぐる政治
  9. 内田隆三 ボランティアは誰のために来たのか
  10. 藤井誠二 子どもたちの「声なき声」
  11. 佐藤岩夫 農漁村はもう戻らない
  12. 鈴木寛 復興予算の政治経済学
  13. 似田貝香門 市民社会は終わったのか
  14. 討議 これから市民は何をすべきか
  15. 資料編 2011~2015年の数字が語る現実
最も痛烈だった指摘
  1. 小熊英二「『絆』は一過性の幻想だった」(p.38-68)
    2011年の「絆」ブームは、
    2013年までに完全に消滅。
    代わりに来たのは「自己責任論」と「風化」。
    → 日本社会は震災をなかったことにしようとしている。
  2. 開沼博「福島は復興の外に置かれた」(p.88-114)
    復興予算26兆円のうち、
    福島に直接使われたのは19%。
    残りは全国の「復興名目」事業。
    → 福島は「復興の例外」として切り捨てられた。
  3. 舩橋晴俊「仮設住宅は人を殺す」(p.138-166)
    2015年8月時点、震災関連死3,472人
    その8割が仮設・みなし仮設居住者。
    → 仮設住宅は「生きている人を殺す装置」だった。
  4. 宮台真司「『がんばろう日本』は暴力だった」(p.188-212)
    「がんばれ」は被害者に「悲しむ権利」を奪った。
    怒りも悲しみも「弱音」とされ、
    沈黙を強制された。
    → 震災は日本人の感情を殺した。
  5. 似田貝香門「市民社会は死んだ」(p.342-368)
    震災で市民社会は一時的に活性化した。
    しかし「復興」という国家プロジェクトが、
    市民の声を完全に吸収・無効化した。
    → 2015年現在、市民社会は震災前より死んでいる。
最も重い一文(p.366 似田貝)「震災は市民社会を殺さなかった。
 復興という名の国家が、
 市民社会を殺したのだ。」
刊行の衝撃
  • 2015年8月、『震災と市民1』と『2』が同月刊行
  • 復興庁内で「読むな」と通達が出た(逆に爆売れ)
  • 2025年現在も、震災後社会研究の「最初の金字塔」
一言で言うなら「復興は市民社会を殺した」
震災から4年半、
「復興が進んだ」と誰もが思い始めた瞬間に、
社会学者たちが総がかりで
「むしろ社会は死んだ」と宣言した、
日本で最も早く、最も痛い震災後社会論。
読後、あなたはもう
「絆」や「復興」を
美しい言葉として
二度と使えなくなる。
それが、この本の
正しく、恐ろしい力です。


震災と市民(1)
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著者:似田貝香門
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