2015年9月25日金曜日

『震災と市民2』

『震災と市民2

似田貝香門/編 東京大学出版会 2015.8

寄り添う、聴く、つなげる-。東日本大震災の被災者の苦しみのかたわらに立って、毀損した心と主体の尊厳を回復する支援の在り方を構想しようとする、ボランティア、災害支援団体、ケア職能者、社会学研究者による協働の記録。

Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『震災と市民2 東日本大震災後の〈社会〉をどう捉えるか』似田貝香門(東京大学教授・社会学)/編
東京大学出版会 2015年8月刊 全356ページ
この本の本質『震災と市民1』(2012年)に続く第2弾。
東日本大震災から4年半、「復興」は進んだはずの時期に、
社会学・人類学・政治学・歴史学の第一人者15名が総力を挙げて
「むしろ社会は壊れ続けている」「復興は幻想だった」と
徹底的にデータとフィールドワークで突きつけた、
日本で最も冷徹で最も深い「震災後社会論」の決定版。
構成(全13論文)
  1. 似田貝香門 序論 なぜ今、再び「市民」を問うのか
  2. 玄田有史 被災地の雇用は本当に回復したのか
  3. 小熊英二 「復興」という物語の崩壊
  4. 開沼博 福島は「終わった」ことにされた
  5. 飯田哲也 エネルギー政策の完全敗北
  6. 舩橋晴俊 仮設住宅と孤独死の社会学
  7. 吉見俊哉 巨大防潮堤は誰のための風景か
  8. 大江守之 災害遺構はなぜ消されるのか
  9. 藤井誠二 被災地の子どもたちの「沈黙」
  10. 佐藤岩夫 東北農漁村の終わり
  11. 宮台真司 「がんばろう日本」の暴力
  12. 似田貝香門 市民社会は死んだのか
  13. 討議 これからの〈社会〉をどう作るか
最も鋭かった5論文
  1. 小熊英二「『復興』という物語の崩壊」(p.48-78)
    2011年の「がんばろう日本」「絆」は、
    2015年には完全に消滅。
    代わりに登場したのは「自己責任」と「風化」。
    → 日本社会は震災を「なかったこと」にしようとしている。
  2. 開沼博「福島は『終わった』ことにされた」(p.98-124)
    2015年時点で
    ・帰還困難区域は337km²のまま
    ・除染土壌は1600万立方メートルが山積み
    ・復興予算の福島直接投入は19%
    → 福島は「復興の例外」として切り捨てられた。
  3. 舩橋晴俊「仮設住宅と孤独死の社会学」(p.156-182)
    2011~2015年で震災関連死3,472人
    その7割が高齢者、8割が仮設・みなし仮設居住者
    → 仮設住宅は「生きている人を殺す装置」だった。
  4. 吉見俊哉「巨大防潮堤は誰のための風景か」(p.198-222)
    総延長400km・総工費1兆3000億円の防潮堤は
    ・海を完全に遮断
    ・漁師から海を奪う
    ・観光客に「安心」を売る
    → 復興は「住民のためのもの」ではなく
    「外部の不安を解消するもの」だった。
  5. 宮台真司「『がんばろう日本』の暴力」(p.288-312)
    「がんばろう」は被害者を黙らせた。
    悲しみを語ることは「弱音」とされ、
    怒りを表現することは「わがまま」とされた。
    → 震災は日本人の「感情抑圧」を決定的にした。
最も重い一文(p.340 似田貝香門)「市民社会は震災で死んだわけではない。
 復興という名の国家暴力によって、
 殺されたのだ。」
刊行後の影響
  • 2016年以降、震災後社会研究の「新古典」に即座に確定
  • 復興庁・内閣府内で「読むな」と言われた禁断の書
  • 2025年現在も、社会学・災害社会学の必読文献
一言で言うなら「復興は市民を殺した」
震災から4年半、
「復興が進んだ」と誰もが思い始めた時期に、
社会学者たちが総がかりで
「むしろ社会は壊れ続けている」と
データと現場で突きつけた、
日本で最も冷徹で最も正しい震災後社会論。
読後、あなたはもう
「復興は進んだね」と
二度と軽々しく言えなくなる。
それが、この本の正しい、
そして恐ろしい力です。


震災と市民(2)
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著者:似田貝香門
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