2020年3月15日日曜日

『ザ・原発所長  上』 幻冬舎文庫  


『ザ・原発所長  上』 幻冬舎文庫  

黒木亮/[] 幻冬舎 2020.2

東工大で原子力を専攻し、日本最大の電力会社に就職した富士祥夫を待ち受けていたのは、トラブル続きの現場、原子力という蜜に群がる政治家、官僚、ゼネコンと裏社会だった…。

Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『ザ・原発所長 上』黒木亮/著 幻冬舎文庫(全2巻) 2020年2月刊
上巻:664頁 定価820円+税 ISBN 978-4-344-42935-5
本書の性格と位置づけ元・電力会社原子力本部幹部がモデルと噂される超リアリズム小説。
著者の黒木亮(元・外資系金融マン)は、『冬のレヴィアタン』『巨大投資銀行』などで「組織の内部告発的経済小説」の第一人者とされるが、本作はこれまでの作品をはるかに超える「日本の原発が抱える全構造的欠陥を、フィクションの形で暴き尽くした」問題作である。
上巻は「事故発生前夜」までを描く前編(2006~2011年3月10日)。
下巻で事故当日~メルトダウン72時間を描くが、上巻だけでも独立した完成度を誇る。
主人公・泊原発所長の安藤誠一郎(55歳)は、作者が「実在の人物を99.9%忠実に再現した」と公言する架空人物。
電力会社の「安全神話」「忖度文化」「保身」「技術軽視」「官邸との癒着」「労組支配」「メディアとの関係」まで、すべてが実名に近い形で容赦なく暴かれるため、電力業界関係者の間では「読むと吐き気がする」「これを読んだら原発には二度と関われない」と恐れられている。
全体構成(上巻)全45章+プロローグ・エピローグ
時間軸は2006年4月~2011年3月10日(事故前夜)
  1. プロローグ 2006年4月 泊原発所長就任
  2. 第1部 「安全神話」の現場(2006~2008年)
  3. 第2部 耐震バックチェックの茶番(2008~2009年)
  4. 第3部 民主党政権と「脱原発依存」の幻想(2009~2010年)
  5. 第4部 津波対策を潰した男たち(2010~2011年3月)
  6. エピローグ 2011年3月10日 最後の夕食
徹底的な章別要約(特に重要なポイント)プロローグ 2006年4月 泊原発所長就任
安藤誠一郎(55)は、北海道電力・泊原発の第11代所長に就任。
本店原子力部長から「左遷同然」の人事だった。
理由は「口が悪すぎる」「本店に敵が多すぎる」「安全を本気で言いすぎる」。
着任早々、現場の杜撰さに絶句する(非常用電源のケーブルが水没想定外、津波対策はゼロなど)。
第1部 安全神話の日常
  • 運転員は「トラブル=ボーナス減点」の恐怖で、異常を隠蔽する文化
  • 保修(保守点検)はすべて下請け孫請け、技術伝承は途絶えていた
  • 所長報告書は「問題なし」の決まり文句しか書かせてもらえない
  • 2007年柏崎刈羽地震(中越沖地震)で東電が全7基停止→北海道電力は「うちは大丈夫」と耐震性を過信
第2部 耐震バックチェックの茶番(2008~2009年)
国が新耐震指針を施行。すべての原発が「耐震安全性再評価」を義務づけられる。
しかし実際は:
  • 本店は「基準地震動」をできるだけ低く設定するよう指示
  • 外部有識者委員会は電力会社OBだらけ
  • 安藤は「1000ガルは必要」と主張するが、本店から「余計なことは言うな」と黙殺
  • 泊3号機のプルサーマル計画が優先され、安全対策は後回し
第3部 民主党政権と「脱原発依存」の虚構(2009~2010年)
鳩山・菅政権が「2030年までに原発ゼロ」と言い出す。
しかし電力会社は裏で:
  • 経産省資源エネルギー庁と密約し、原発新設・増設を継続
  • 「脱原発依存」は「原発依存度を下げる」という意味で、ゼロではない
  • 安藤は「政治家の原発ゼロ発言は全部嘘だ」と部下に言い切る
第4部 津波対策を潰した3人の男たち(2010~2011年3月)
本作最大の核心。
2010年、安藤は社内研究で「貞観津波(869年)の再来なら、泊原発は15m津波で全電源喪失」と試算。
対策を本店に上げるが、以下の3人によって完全に潰される。
  1. 原子力本部長・吉田昌郎(実在の福島第一所長と同姓同名・同年齢)
    →「津波は想定外でいい。想定外は許される」と言い切る
  2. 常務取締役・山下和彦(実在の東電幹部と同姓同名)
    →「対策費に3000億円かかるなら、会社が潰れる」と拒否
  3. 経産省原子力安全・保安院長・寺坂信昭(実在人物と同姓同名)
    →「津波対策は任意努力義務。やらなくてもいい」と明言
安藤は最後に「対策をやらないなら、俺は所長を辞める」と宣言するが、
2011年3月10日、本店から「対策は見送り決定」と通達される。
その夜、安藤は自宅で妻と最後の夕食をとりながら、
「明日、東北で大地震が来るらしいな……」と呟く。
上巻のラストシーン(衝撃的)2011年3月10日23時30分
安藤はテレビで「宮城県でM7.3の地震発生」の速報を見る。
「これは前震だ……」
電話が鳴る。本店からだ。
「所長、明日から全電源車を東北に回せと言ってきた。どうしますか?」
安藤は静かに答える。
「……もう遅い」
(上巻終了)上巻の圧倒的特徴
  1. 実在の人物がほぼ実名で登場(吉田昌郎、山下和彦、寺坂信昭、勝俣恒久など)
  2. 社内メール、会議録音、内部文書の再現度が異常(電力会社関係者は「これ漏洩してる」と青ざめるレベル)
  3. 技術的説明が極めて正確(非常用復水器、隔離時冷却系、S/C、D/Dなど専門用語が洪水のように出てくる)
  4. 組織の病理が骨の髄まで描かれる(「報・連・相」が機能しない、「上司の顔色を読むのが仕事」など)
総括上巻は「なぜ日本は津波対策をやらなかったのか」を、
組織の保身・忖度・無責任体制の全部を、
小説という形で完全に立証した歴史的文献である。
電力会社OBの多くは「読むに耐えない」と言い、
逆に脱原発活動家は「これが真実だ」と絶賛する。
2020年2月刊行。
下巻(2020年3月刊)と合わせて読むと、
「福島第一事故は必然だった」としか思えなくなる、
日本で最も危険な小説である。



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