2023年3月26日日曜日

『福島 生きものの記録』 シリーズ3 ~拡散~ 

 『福島 生きものの記録』 シリーズ3 ~拡散~                               

  岩崎雅典監督 (早大探検部6期OB、早大探検部OB会第5代会長) 群像舎 2013

  平成25年(2013年)度 文化庁映画賞 文化記録映画優秀賞受賞

   発起人 中本信義(早大探検部6期OB)、坂口康、陣内直行、菅野均、矢作和重(早大探検部12期OB)、高橋丈夫(早大探検部13期OB)、中山哲(早大探検部13期OB)、清水光雄(早大探検部13期OB)、丹野慎一(早大探検部15期OB)、太田肇(早大探検部23期OB)、川村一綱

  呼びかけ人 飯島博、飯島正広、岩本久則、上幸雄(早大探検部10期OB)、奥島孝康(早大探検部第2代部長)、加藤登紀子、見城美枝子、竹内謙(早大探検部7期OB)、谷村志穂、中村敦夫、中西せつ子、西木正明(早大探検部7期OB)、西田敏行、羽山伸一、船戸与一(早大探検部8期OB)、前田憲男、柳生博、地球生物会議ALIVE

   2023年の年賀状に早稲田大学探検部OBからのカンパをと記したところ、早稲田大学探検部34OGの浅井美香さんより、2023113日に1万円のカンパがありました。

   カンパしていただいたお金で、早稲田大学探検部6OBで早稲田大学探検部OB会第5代会長だった故岩崎雅典さんの映像作品、『福島 生きものの記録』全5巻を購入しました。

   『福島 生きものの記録』全5巻をAmazonで見つけていたので、浅井さんからのカンパのお金で、 『福島 生きものの記録』全5巻のDVDを購入しました。

   2023326日に 『福島 生きものの記録』 シリーズ3 ~拡散~ を鑑賞しました。

   シリーズ3 ~拡散~ では、福島第一原発事故後の放射性物質の拡散の状況を探っています。

   2014年に、帰還困難区域となった、大熊町、双葉町を探検しています。

 大熊町について書かれている本はこちら

 →『さまよえる町』フクシマ曝心地の「心の声」を追って  

  『汐凪』

  「原発事故自治体からの証言 

 双葉町について書かれている本はこちら

 →『さよならのかわりにきみに書く物語  田中正造の谷中村と耕太の双葉町  

  『フタバから遠く離れて』  避難所からみた原発と日本社会

  『フタバから遠く離れて  2 』原発事故の町からみた日本社会

  『あの日から起こったこと』  大地震・原発禍にさらされた医療者たちの記録

  『すごい廃炉  福島第1原発・工事秘録<201117>  

   「福島原発事故とこころの健康」  実証経済学で探る減災・復興の鍵

  『さまよえる町』フクシマ曝心地の「心の声」を追って   

 大熊町、双葉町では全町避難となり、町はゴーストタウンと化していて、住宅にはバリゲードが設置されてるのも映像として映していました。

   岩崎監督は白い防護服を着て、帰還困難区域を探検していて、新型コロナウィルス禍に襲われた際の医療関係者の防護服を思い出しながら、僕は岩崎さんの姿を見ていました。

   岩崎さんの持つ線量計の値はなんと36マイクロシーベルト(毎時)になることもあり、本当に最も放射線量の値が高い最前線の地域を探検していたのだと思いました。

   京都大学原子炉実験所の小出裕章さんのへのインタビューでは小出裕章さんの福島第一原発の溶け落ちた原子炉からまき散らされた人間に最も危害を加える放射性物質の一つセシウム137は広島に落とされた原爆の168発分だとの言葉を使っています。

 註 セシウムとは

 セシウム137、セシウム134などの同位体がある。両者とも、細胞の浸透圧を維持するために活動するカリウムと似た動きをする。体内に取り込まれると全身に分布する。物理的半減期はセシウム137が約30年、セシウム134が約2年。

 『こういうこと。  終わらない福島原発事故』 より。

 小出裕章さんの著作で僕が読んだ本はこちら、本を読んでの感想も書いています。

 →『原発と日本人  自分を売らない思想 

  「子どもたちに伝えたい-原発が許されない理由」

  『原発ゼロ世界へ』  ぜんぶなくす エイシアブックス

  『東京五輪がもたらす危険』 いまそこにある放射能と健康被害  

 その他の小出裕章さんの著作で、文京区立図書館に所蔵されている本はこちら

 →『小出裕章 矢ケ崎克馬311原発事故を語る 

  『小出裕章が答える原発と放射能』

  『小出裕章最後の講演』  原子力安全問題ゼミ 

  『小出裕章原発と憲法9 

  『原発のないふるさとを』

  『意見陳述  2011523日参議院行政監視委員会会議録

  『原発事故と農の復興』  避難すれば、それですむのか?!

  『原子力村の大罪』

  『図解原発のウソ』 

  『原発のウソ』

  『動かすな、原発。』大飯原発地裁判決からの出発

  『原発はいらない』

  『被ばく列島』  放射線医療と原子炉

  『原発と戦争を推し進める愚かな国、日本   

  『騙されたあなたにも責任がある  脱原発の真実  

  『知りたくないけれど、知っておかねばならない原発の真実』

  『原発のない世界へ』

  『この国は原発事故から何を学んだのか』 

  『放射能汚染の現実を超えて 

  『日本のエネルギー、これからどうすればいいの 中学生の質問箱  

  100年後の人々へ』

  『いのちか原発か』

  『原発ゼロ』

  『原発・放射能子どもが危ない』

   「原発事故は終わっていない」  

  京都大学原子炉研究所の放射性物質を扱う放射線管理区域から出る際の放射能汚染の限度は4万ベクレルだそうですが、福島第一原発事故で放射能汚染された地域では6万ベクレルを超える地域もあり、人が住めるような場所ではないと僕は思いました。

   高濃度放射能汚染された地域は何十年も何百年も人間が住めるような場所ではないことが分かりました。

   放射能汚染された地域に生きる生きものたちには常に優しい視点で、カメラを向けています。

   人間は避難したが、人間以外の生きものたちは、そのまま放射能汚染された地域に住み続け、生きていて、痩せていたりして、生きものたちが気の毒に思いました。

   おそらく、生きものたちは放射能汚染で被爆して、体に異変が起きているのだと思いました。

  放射性物質を測定する高額な機械の映像とか、生きものたちへの医学的な視点からのアプローチなどもあり、僕は文系で理系の分野の学問知識が無いので、映画を見ていても理解できないことも多くありました。

  少しづつでも本などを読んで、理系の分野の勉強もして、この映画を見ても、理解できるようになろうと思いました。

 早稲田大学探検部関係者には是非、きちんと観ていただきたい映画だと思いました。

   先日は早稲田大学探検部6期OBで早稲田大学探検部OB会第5代会長だった岩崎雅典さんの作品、『福島 生きものの記録』 シリーズ3 ~拡散~ を鑑賞したので、映画を見ての感想を書いておきます。

   Xの人工知能Grokにこの映画について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問したところ以下のような回答が返ってきました。

 『福島 生きものの記録』シリーズ3 ~拡散~ 徹底的な詳細要約

作品概要と基本情報『福島 生きものの記録』シリーズ3 ~拡散~は、2011年3月11日の東日本大震災および福島第一原子力発電所事故(レベル7)から4年経過した2015年を舞台に、放射性物質の拡散がもたらす生態系の広域影響を追跡したドキュメンタリー映画の第3作です。監督・脚本・プロデューサー・ナレーターを務める岩崎雅典は、野生生物ドキュメンタリーの専門家で、群像舎代表。シリーズ1『~被曝~』(2013年)、シリーズ2『~異変~』(2014年)で初期被曝と異変の兆候を記録した本作では、汚染の「拡散」をテーマに調査範囲を福島県外(宮城・栃木・茨城・東京)へ拡大。チェルノブイリ事故の長期影響を参考に、「低線量地帯での潜在リスク」を強調し、科学的アーカイブとしての役割を果たします。全体として5作構成の長期プロジェクトの第3弾で、渡り鳥や水生生物を通じた汚染連鎖を克明に描きます。
  • 監督/脚本/プロデューサー/ナレーター: 岩崎雅典
  • 撮影: 明石太郎(シリーズ継続)
  • 録音/音楽選曲: 吉田茂一
  • 脚本協力: 坂口康
  • 制作/配給: 群像舎
  • 公開日: 2015年10月31日(劇場公開、ポレポレ東中野ほか)
  • 上映時間: 91分
  • 言語: 日本語(英語字幕版あり)
  • 受賞歴: シリーズ全体として文化庁映画賞受賞の延長線上にあるが、本作単独の受賞は確認されず
本作の独自性は、原発核心部(半径5km圏内)への初カメラ侵入と、他県低線量地帯の調査により、汚染の「見えない広がり」を可視化する点にあります。予告編では、帰還困難区域のキツネの群れや中禅寺湖の鯉の泳ぐ姿が用いられ、静かな警鐘を鳴らします。シリーズの文脈として、被曝→異変→拡散と進化し、後続作(4~海洋~など)で海洋汚染へつながります。制作背景と監督の視点岩崎監督は、1970年代からの野生動物ドキュメンタリー経験(『ニホンザル物語』シリーズなど)を活かし、事故後から福島の生態系を長期モニタリング。シリーズ2の「異変」記録後、本作では取材範囲を拡大し、専門家(京都大学原子炉実験所・小出裕章助教、獣医・環境学者ら)と協力。2014年夏~2015年春の現地調査(福島県内20箇所以上、他県10箇所)で、低予算自主制作を継続。原発核心部への立ち入り許可を得るため、行政・東電との調整を重ねました。監督のコメント(公式サイト・上映トークから):「前作まで福島県内に留まっていたが、放射性物質は風・水・鳥で拡散する。低線量地帯の『正常に見える』生きものにこそ、世代を超えたリスクがある。チェルノブイリでは30年経っても不明瞭な影響が続く。記録は未来のための遺産だ。小出氏の言葉のように、人間も生態系の一部として向き合うべき。」 意図は感情的な反原発宣伝ではなく、客観的観察にあり、行政の汚染検査の限界(低線量無視)を間接的に指摘。シリーズの科学的信頼性を高めるため、線量測定・捕獲調査を強化しました。詳細な内容要約とシーン構造作品は時系列・事例ベースの記録形式で進行。91分をプロローグ(事故文脈)、本編(核心部調査・拡散追跡)、エピローグ(総括)に分け、自然音と最小限のBGMで現場の緊張を体現。放射能の「拡散」を、移動生物の軌跡で表現します。以下に、Amazon記述・公式資料に基づく章立てごとの詳細を徹底的にまとめます(ネタバレ注意)。
  1. プロローグ(約5分):事故の拡散メカニズムとシリーズ回顧
    • 2011年事故のアニメーション再現(セシウム137の風散布・河川流入)。シリーズ1・2のハイライト(斑点牛、白斑ツバメ)をフラッシュバック。
    • ナレーションで「汚染は福島に留まらず、関東へ。低線量の影響を追う」と宣言。線量計の音で移行。
    • キーシーン:地図アニメで汚染雲の軌跡を描き、東京上空到達を視覚化。
  2. 章1:原発核心部、帰還困難区域へ!(約20分) – 高線量地帯の野生動物調査
    • 場所:福島第一原発半径5km圏内(帰還困難区域、双葉町・大熊町)。
    • 登場生き物:キツネ、タヌキ、テン、イノシシ。廃墟化した集落で群れを形成した様子を夜間カメラで追跡。被曝による行動変化(夜行性逸脱、白昼徘徊)を観察。
    • 内容:撮影クルーの立ち入り許可シーンから開始。線量計が毎時100μSv超の警報を鳴らす中、罠設置・糞便採取。解剖映像でセシウム蓄積を確認。
    • キーシーン:原発煙突のシルエット前でイノシシの群れが草を食む。人間不在の「適応」を強調しつつ、皮膚の荒れをクローズアップ。
  3. 章2:小出裕章語る(約10分) – 科学的証言と廃棄物問題
    • 場所:京都大学原子炉実験所(インタビュー)、浪江町「希望の牧場」。
    • 人間の視点:小出裕章助教の独白(反原発論客):「放射性物質は永遠に消えず、食物連鎖で濃縮。低線量の累積が最大の脅威。」 牧場主・吉沢正巳氏の訴え(被曝牛の継続飼育、行政検査拒否の苦闘)。
    • 内容:廃棄物中間貯蔵施設の建設現場をドローンショットで映し、牛の斑点増加(シリーズ2からの追跡)を挿入。
    • キーシーン:小出氏の静かな語り口に、牧場の牛舎内部を重ね、倫理的ジレンマを演出。
  4. 章3:継続調査 – ニホンザル、ツバメ、アカネズミ(約25分) – 中・低線量地帯の異変追跡
    • 場所:中線量地帯(南相馬市・飯舘村)、低線量地帯(宮城県角田市・丸森町)。
    • 登場生き物:
      • ニホンザル: 中線量地帯で群れの拡大(母子20頭超)。果樹園での大胆行動を観察。奇形なしだが、被毛の変色兆候。
      • ツバメ: シリーズ2の白斑個体追跡。低線量宮城で奇形報告(翅変形、巣立ち率低下)。渡り経路で汚染拡散を説明。
      • アカネズミ: 捕獲継続。体内セシウム増加をラボ分析で示す。肝臓異常の進行を顕微鏡映像で。
    • 内容:科学者インタビューを交え、世代交代のリスクを議論。ツバメの巣監視カメラ映像を多用。
    • キーシーン:丸森町の廃校で白斑ツバメの雛が落ちる。ザルの群れが人間の残飯を漁る様子で、野生化の二面性を描く。
  5. 章4:拡散した放射性物質(約25分) – 他県水系・低線量調査
    • 場所:栃木県中禅寺湖、茨城県霞ヶ浦、東京近郊河川。
    • 登場生き物:
      • : 新規調査。水系汚染の指標として釣り上げ・測定。鱗の変色とセシウム検出。食用リスクを議論。
      • その他:渡り鳥(ツバメ経由の汚染連鎖)、水生昆虫の異常繁殖。
    • 内容:ボート調査の緊張感を手持ちカメラで。湖底堆積物のサンプリングシーンで、河川流入メカニズムをアニメ説明。東京の河川で微量検出を確認。
    • キーシーン:霞ヶ浦の鯉が跳ねるスローモーション。湖面に映る汚染雲の残像で、拡散の不可逆性を象徴。
  6. エピローグ(約6分):不確実性の広がりと警鐘
    • 全体振り返り:「拡散は止まらず、生態系は連鎖する。継続記録が唯一の対策。」 小出氏の言葉で締め、チェルノブイリ比較データを示す。
    • キーシーン:中禅寺湖の夕景で鯉の群れが泳ぐ希望的カット。線量計の微かな音がフェードアウト。
テーマと象徴性核心は「拡散の連鎖と低線量の盲点」。渡り鳥や水系を媒介とした汚染の広がりを象徴に、人間社会の「安全神話」を崩す。監督意図通り、「分からない」を繰り返し、観客に広域モニタリングの必要性を喚起。人間(小出・吉沢)と非人間の証言を並置し、生態系の全体性を問いかけます。レビュー・評価と社会的影響Filmarks・eiga.comユーザー評価平均3.4/5(レビュー件数少、5件程度)。主な感想:
  • 「拡散のスケールが衝撃。ツバメの奇形が胸を締めつける。静かな映像が事故の深さを物語る。」(2016年投稿)
  • 「小出氏の言葉が重い。低線量の鯉調査で、日常の食卓リスクを実感。」(2015年レビュー)
批評家からは「シリーズの深化。汚染の地図化が秀逸」と評価。公開後、上映会50回超、環境・反原発イベントで活用。シリーズの科学的蓄積を支え、後続作で海洋へ拡大。今日の福島・関東汚染議論で、再視聴の価値大。視聴推奨:広大な自然環境で、拡散の静かな恐怖を体感せよ。