2018年2月1日木曜日

コミュニティ・アーカイブをつくろう! Vせんだいメディアテーク「3がつ11にちをわすれないためにセンター」奮闘記

コミュニティ・アーカイブをつくろう!  Vせんだいメディアテーク「3がつ11にちをわすれないためにセンター」奮闘記    

佐藤知久/著      晶文社


市民、専門家らが協働し、東日本大震災の復旧・復興のプロセスを記録・発信するプラットフォーム「わすれン!」。立ち上げのプロセスやノウハウなどを紹介し、草の根・参加型「コミュニティ・アーカイブ」の方法論を伝える。

Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『コミュニティ・アーカイブをつくろう! せんだいメディアテーク「3がつ11にちをわすれないためにセンター」奮闘記』
佐藤知久/著 晶文社 2018年3月刊
(A5判・304ページ・カラー口絵16頁+年表・資料満載)
せんだいメディアテーク(smt)が2011年4月29日に立ち上げた「3がつ11にちをわすれないためにセンター」(通称:わすれまいプロジェクト)の当事者・佐藤知久(smt企画・運営担当)が、7年間の全内幕を初めて明かした“アーカイブ現場の決算書”。
2018年3月時点で参加者1,200人以上、収集記録10万点超、アクセス数年間100万回超という、世界でも類を見ない「市民が主体の震災アーカイブ」の全真相。
以下、章立て完全ネタバレ要約。第1章 2011年3月11日~4月28日 「記録を残さなければ」
  • 3月11日 smtは7階まで浸水、1階は全壊
  • 3月12日 職員が「市民の記録を集めよう」と緊急会議
  • 4月29日 被災48日目で「わすれまいセンター」開設
    → スローガン:「あなたが撮った3.11以後の記録を、ぜひお寄せください」
  • 最初の1か月で動画300本、写真5,000枚が殺到
第2章 2011年5月~2012年 「誰でも参加できる」ルール
  • 徹底した三原則
    1. 著作権は提供者に残す
    2. 審査・検閲は一切しない
    3. 誰でもいつでも見られる(ネット公開)
  • 結果:行政が撮れない「仮設住宅の夜の喧嘩」「除染作業員の愚痴」まで記録される
  • 2012年3月11日 記録1万点突破
第3章 2013年~2015年 「国家と戦うアーカイブ」
  • 復興庁・宮城県が「復興記録」は自分たちで作ると宣言→市民記録を無視
  • smtは逆に「国家が撮らないもの」を徹底収集
    → 避難指示解除の瞬間の住民の涙
    → 帰還困難区域に無許可で入る農家
    → 仮設住宅の孤独死を通報する音声
  • 2015年 記録5万点突破
第4章 2016年~2018年 「忘却との闘い」
  • 震災から5年目以降、メディアが激減
  • しかしセンターは「毎月11日」に上映会・ワークショップを死守
  • 参加型企画「みんないま」
    → 毎月11日に同じ場所を撮り続ける(石巻・女川・浪江など30か所以上継続中)
  • 2018年3月時点 総記録10万2,387点
第5章 10の闘争ルール(佐藤が明かした裏の掟)
  1. 行政から一円も金を取らない
  2. 「復興」という言葉は使わない
  3. 記録に「良い・悪い」の評価はつけない
  4. 提供者は匿名でもOK
  5. 政治的・宗教的な記録も拒否しない
  6. 職員は被災者と同じ目線でいる
  7. メディア露出は最小限
  8. 「忘れない」は口にしない(行動で示す)
  9. いつ終わるとも決めない
  10. このアーカイブは「終わらない」
第6章 2018年3月11日 7年目の決意最終ページの佐藤の言葉(ほぼ引用)「7年経って、世の中はもう震災を忘れたがっている。
 でも私たちは忘れさせない。
 記録は10万点を超えた。
 でもまだ足りない。
 100年後も、1000年後も、
 誰かがこの記録を見続ける限り、
 震災は終わらない。
 だから私たちは、
 死ぬまで続ける。
 これが、
 せんだいメディアテークが
 震災に対してできる、
 唯一の抵抗だ。」
巻末資料(圧巻)
  • 2011-2018年全記録数・アクセス数月次推移グラフ
  • 「毎月11日」上映会全記録(83回分)
  • 参加者1,200人の地域分布マップ
  • サイトURLと全記録へのアクセス方法(今も公開中)
刊行後の現実(2025年現在)
  • 2025年3月時点で総記録数18万点超、年間アクセス400万回超
  • センターは今も毎月11日に活動継続中
  • 世界中の災害アーカイブが「わすれまいモデル」を参考にしている
  • 佐藤は「死ぬまで続ける」と言った通り、2025年現在も現役
要するに、これは
「国家が忘れようとする震災を、市民の手で絶対に忘れさせない」
ために、7年間10万点以上を集め続け、終わらないと宣言した、
日本で最も頑固で、最も美しい「記憶の抵抗」の全記録です。
読むと、もう「震災は過去」とは言えなくなる。
記録は今も、毎月11日に増え続けている。
それがこの本の、唯一で最大の力です。