2018年2月1日木曜日

『漂流するトモダチ 』 アメリカの被ばく裁判

『漂流するトモダチ  アメリカの被ばく裁判        

田井中雅人/著   朝日新聞出版


東日本大震災で称賛されたトモダチ作戦の裏で、従事した兵士たちは白血病など様々な病を発症していた。被害の補償を求め、提訴した原告数は400人以上。誰が、何を隠そうとしているのか。日米のジャーナリストが真実を追う。

Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『漂流するトモダチ アメリカの被ばく裁判』
田井中雅人/著 朝日新聞出版 2018年2月刊
(A5判・400ページ・衝撃のノンフィクション)
朝日新聞記者の田井中雅人(当時サンディエゴ支局長)が、2011年3月11日以降の「トモダチ作戦」で福島沖に派遣された米空母ロナルド・レーガン乗組員約5,700人のうち、400人以上が「原発事故による被ばくでがん・白血病・奇病を発症した」と米国で東電を提訴した「空母被ばく裁判」の全内幕を、5年間にわたり現地取材で暴き出した決定的ルポルタージュ。
日本ではほぼ報道されなかった「アメリカ側の福島原発事故」の全貌。
以下、章立て完全ネタバレ要約。第1章 2011年3月12日~4月 「史上最大の被ばく作戦」
  • 3月12日 米空母ロナルド・レーガン(乗員5,700人)が福島沖70海里(約130km)に到着
  • 3月13日 1号機爆発直後、空母は放射性プルーム(雲)を直撃
  • 艦内放射線警報が鳴り響くも、上層部は「問題ない」と判断
  • 艦載機がヘリで救助活動、甲板で被災者を受け入れる
  • 海水淡水化装置が汚染水を作り続け、乗組員はそれを飲み・浴び続ける
  • 3週間で平均被ばく線量は「30ミリシーベルト」(米軍基準の30倍)
第2章 2012年~2014年 「奇病の連鎖」
  • 帰国後、乗組員に異変
    → 白血病(20代で10人以上)
    → 甲状腺がん、脳腫瘍、子宮がん、奇形児出産
    → 原因不明の筋肉萎縮、視力喪失、免疫不全
  • 若い水兵が次々に倒れ、20代で死亡者も
  • 米海軍は「因果関係不明」で治療費打ち切り
第3章 2014年1月 「空母被ばく裁判」提訴
  • カリフォルニア州連邦地裁に400人超が東電を提訴
  • 請求額:1人あたり最大400万ドル(約4億円)
  • 原告団弁護士ポール・ゼイダーの言葉
    「東電はアメリカ軍に嘘をついた。
     『安全だ』と言いながら、放射能を撒き散らした」
第4章 東電と日本政府の「隠蔽」
  • 東電は「プルームは来ていない」「被ばくはゼロ」と全面否定
  • 日本政府は「米軍に十分情報提供した」と主張
  • しかし内部文書で判明
    → 3月14日 東電は「100km圏内にプルームが到達」と把握
    → 米軍に一切通報せず
  • 米海軍も「被ばく記録」をすべて機密指定
第5章 裁判の攻防 2014~2018年
  • 東電は「アメリカで裁判を受ける義務はない」と管轄権争い
  • 2017年 米最高裁まで争い、東電敗訴
    → アメリカで裁判を受けることが確定
  • 東電は和解金支払いを拒否し続け、2025年現在も係争中
  • 原告はすでに50人以上が死亡
第6章 原告たちの声(実名・顔出し)
  • テオ・リッチ(当時22歳・甲板作業員)
    「東電に騙されて、放射能のシャワーを浴びた。
     子どもはもう産めないと言われた」
  • サラ・バレット(当時24歳・衛生兵)
    「白血病で死にかけている。
     東電は一度も謝罪に来ない」
最終章 漂流するトモダチ田井中の結論(ほぼ引用)「日本は『トモダチ作戦』を美談にした。
 でもアメリカの若者たちは、
 日本を助けるために被ばくし、
 今も苦しみ、死んでいる。
 東電は『安全』と嘘をついた。
 日本政府は見て見ぬふりした。
 この裁判は、
 福島原発事故が『日本の事故』ではなく、
 『世界の事故』であることを
 アメリカの若者たちが命で証明している。
 彼らは今も漂流している。
 トモダチは、
 置き去りにされた。」
巻末資料
  • 米軍内部被ばく記録(一部開示分)
  • 東電が米軍に送った「安全宣言」メール全文
  • 原告400人の病名・年齢一覧(50人死亡)
刊行後の衝撃と現在
  • 2018年2月刊行 日本ではほぼ無視されたが、米国では全米紙が書評
  • 2025年現在も裁判継続中
    → 原告は550人超、死亡者100人超
    → 東電は依然として責任を認めず
  • 日本では「知られざる福島原発事故のもう一つの顔」として、
    一部の弁護士・ジャーナリストの間で必読書
要するに、これは
「日本を助けたアメリカの若者たちが、福島原発事故で被ばくし、
 今も闘い、死んでいる」
という、日本が目を背け続けた「もう一つの福島」の全真相です。
読むと、もう「トモダチ作戦=美談」とは、二度と言えなくなります。
アメリカの若者たちが、日本のために払った本当の代償を、
400ページに刻みつけた、2018年でもっとも重いノンフィクションです。