「なぜドイツは脱原発、世界は増原発なのか。」迷走する日本の原発の謎
クライン孝子/著 海竜社 2011.9
日本の原発設置数は世界第3位。この現実とどう向き合うべきか? 東日本大震災がもたらした原発の実態を、憂国のドイツ在住・国際ジャーナリストが追う。巻頭に、知っておきたい原発と放射線の基礎知識を掲載。
「なぜドイツは脱原発、世界は増原発なのか。」迷走する日本の原発の謎
「なぜドイツは脱原発、世界は増原発なのか。」迷走する日本の原発の謎
先日、文京区立図書館で、「なぜドイツは脱原発、世界は増原発なのか。」迷走する日本の原発の謎という本を借りて読んでみました。
本はドイツ在住のノンフィクション作家の方が書かれている本で、東日本大震災とそれに伴う福島第一原発事故を、ドイツから見て、感じたことを本に書いています。
僕が脱原発を決断したメルケル氏のいるドイツの脱原発政策について書かれている本を読むことになった理由について書いているブログはこちら
ドイツでは福島第一原発事故以前から、脱原発の世論は強かったことも書いてありました。
日本が世界で第三位の54基もの原発を持っていることも書かれています。
本を読んでいて一番気になったのは、「原発は麻薬と同じ」という部分です。
著者は以前、麻薬についても取材していたこともあり、麻薬というのは一度その味を覚えて常習してしまうと必ず身体がボロボロになってしまうとわかっていっても断ち切れないとのことです。
原子力エネルギーも、そのありがたみを知ってしまうと、「核の恐怖、人類を始め全ての生物にとって、最終的には、絶滅の恐れのあるもの」と認識していても、このエネルギーの魅力には勝てないとのことです。
ドイツがそうと知って「脱原発」に踏み切ったとたんに、まるで他人事のように揶揄する日本人。これこそまさに、日本が「原子力エネルギー」という「麻薬」の中毒にかかっているからではないか、
と指摘している部分です。
日本ではエネルギーは自給出来ないので、原子力エネルギーとは本当に魅力的なものだったようです。
戦後の経済成長を支えた要因の一つが原子力エネルギーだったことも分かりました。
日本は原子力エネルギーの中毒にかかっているようです。
福島第一原発事故後も原発再稼働に踏み切っている日本の現状を見ると、日本は原子力エネルギー中毒から抜け出せていないようです。
危険なものだと分かっていながら、原子力エネルギーの魅力に勝てないようです。
福島第一原発事故を経験した日本での原発再稼働の動きを見ていると、本当に危険な状態なのだと思いました。
徐々に再生可能エネルギーの比率を増やしていって、原発依存を減らしていくしか、この状態から脱却する方法はないようですが、日本の現在の状態が、原子力エネルギーという麻薬中毒から抜け出していない状態のようなので、本当に危ないと思いました。
日本が本当に健全な社会になるためには、原子力エネルギーという麻薬中毒症状からなんとかして脱却することも大事なことになってくると思います。
先日、文京区区立図書館で、「なぜドイツは脱原発、世界は増原発なのか。」迷走する日本の原発の謎という本を借りて読んでみたので、本を読んでの感想を書いてみました。
早稲田大学探検部関係者には是非、ご一読していただきたい本です。
ドイツは2023年4月15日に脱原発を完了しました。