『負げねっすよ、釜石 鉄と魚とラグビーの街の復興ドキュメント 』
松瀬学/著 光文社 2011.10
釜石には、夢と大漁旗がある! 東日本大震災で崩壊した釜石の被災から復興への道のりを、漁業、製鉄所、被災地のラグビークラブチーム・釜石シーウェイブスを軸に描く。
先日は文京区立図書館で「負げねっすよ、釜石 鉄と魚とラグビーの街の復興ドキュメント」 (光文社、松瀬学著)という本を借りて、読みました。
この本の著者の松瀬学さんとは、早稲田大学ラグビー部出身のノンフィクションライターです。
僕が新日鉄釜石ラグビー部のことについて書かれているこの本を読むことになったのは、高野秀行さん主催の新宿トルコ料理屋で開催した飲み会の際に、2012年7月30日に亡くなった早稲田大学探検部29期の幹事長を務められていた故佐藤英一さんのお父さんが新日鉄釜石ラグビー部に所属していらしたと早稲田大学探検部31期の幹事長を務められた高野秀行さんからお聞きし、新日鉄釜石ラグビー部のことについて書かれているこの本を読むことになりました。
僕が亡くなった探検部29期OBだった佐藤英一さんについて書いているブログはこちら
僕が高野秀行さんが新日鉄釜石ラグビー部の話を出した際に、「若林さん」と言ったことについて書いているブログはこちら
釜石には、夢と大漁旗がある! 東日本大震災で崩壊した釜石の被災から復興への道のりを、漁業、製鉄所、被災地のラグビークラブチーム・釜石シーウェイブスを軸に描く。
(文京区立図書館の紹介文より)
の通り、
新日鉄釜石ラグビー部シーウィブスを軸に釜石の東日本大震災からの復興の様子を描いた良書でした。
2019年にはラグビーワールドカップが日本で開催されるようです。
かつて、全日本選手権を七連覇した新日鉄釜石。天才SO松尾雄治を中心としたつなぐ釜石ラグビー部。
大学ラグビー部で活躍したスター選手に頼らず、東北の地元の選手をコツコツと育成していった雑草集団、新日鉄ラグビー部。
僕も、新日鉄釜石の全盛期を知っている人間の一人です。
あの頃は高学歴化もなく、一つのボールに向かう気持ちで、皆の気持ちを一つに出来た時代。
僕がスポーツをやっていた頃も、学歴なんて関係ありませんでした。
僕は中学、高校でバスケットボールをやってましたが、一番、シュートが入る選手がチームの中心。試合中は一見、華やかに見える選手も影では地道にひたすら、シュートの練習をしてました。
毎朝、高校の体育館での練習の前に、一礼して体育館に入ります。
自分たちの練習する体育館をモップでピカピカにする。
昼休み、自分たちの使うボールを磨きにクラブハウスに行きます。
放課後の練習。体育館の雑巾掛けから練習は始まります。
練習時間は定時制があるため、5時までの1時間半だけ。
それでもバスケットボールという一つのボールに向かう気持ちで、クラブの仲間と気持ちを一つに出来ました。
僕が小石川高校バスケットボール部について書いているブログはこちら
球技は良いと思います。
ところで、この本の舞台になる釜石ですが、昔、僕も、釜石を訪ねたことがあります。
思っていた以上に温暖な地でした。
前に進むためには人間には「夢」が必要です。
新日鉄釜石ラグビー部の人たちには、ラグビーの最高の祭典、「ワールドカップ」を地元に招致するという夢がある。
その「夢」のために自分の好きなラグビーのために一生懸命練習できる。
東京に住んでいて、あまり、夢を見ることもなくなった僕にとっては一つのヒントを与えてくれる本でした。