2023年5月23日火曜日

『首都直下地震と南海トラフ』

 『首都直下地震と南海トラフ』              

 

鎌田浩毅/著        エムディエヌコーポレーション        2021.2

 

いつ起きてもおかしくない首都直下地震。東日本大震災より一桁大きな災害が予測される南海トラフ巨大地震。近未来の危機の全貌と生き延び方を、地球科学の第一人者がわかりやすく解説する。室井滋との対談も収録。

Xの人工知能(AI)Grok3βにこの本の内容の要約を書いてくださいと質問しました。

回答は以下です。

 『首都直下地震と南海トラフ』(鎌田浩毅著、エムディエヌコーポレーション、2021年2月)は、火山学・地球科学の専門家である鎌田浩毅が、日本の二大地震リスクである「首都直下地震」と「南海トラフ地震」を取り上げ、その科学的背景、被害想定、そして防災対策について解説した書籍です。以下にその内容の要約を示します。
 本書は、日本がプレート境界上に位置する地震大国であることを前提に、首都直下地震と南海トラフ地震がそれぞれ異なる特性を持ちつつも、日本社会に壊滅的な影響を及ぼす可能性があると強調します。著者は、両地震の発生メカニズムや歴史的背景を一般向けに分かりやすく説明しつつ、具体的な備えの重要性を訴えます。
 首都直下地震
 首都直下地震は、東京やその周辺を震源とするマグニチュード7クラスの地震を指し、今後30年以内の発生確率が約70%とされています。震源が浅く、人口密集地や経済の中枢である首都圏を直撃するため、被害は甚大です。政府の想定では、死者約2.3万人、経済損失112兆円と予測され、特に火災や建物の倒壊による被害が懸念されます。歴史的には、1923年の関東大震災(M7.9)が代表例で、当時と比べて現代の都市化が進んだ状況では、インフラの老朽化や帰宅困難者問題が深刻化すると指摘されています。
 南海トラフ地震
 一方、南海トラフ地震は、静岡から九州沖までの広範囲を震源域とするマグニチュード8~9クラスの巨大地震で、発生確率は30年以内に70~80%とされます。フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に沈み込む過程で発生し、過去には宝永地震(1707年)や昭和東南海・南海地震(1944年、1946年)などが記録されています。被害想定では、死者約32万人、経済損失220兆円以上とされ、特に津波の到達が早く(数分~20分程度)、太平洋沿岸の広範囲に壊滅的な打撃を与えるとされます。
 共通点と相違点
 両地震は、いずれもプレートの動きに起因するが、首都直下は内陸型、南海トラフは海溝型という違いがあります。また、首都直下は局所的だが経済的影響が大きく、南海トラフは広域で人的・物的被害が膨大になる点が対照的です。本書では、東日本大震災(2011年)を教訓に、複合災害(地震・津波・火災)への備えが急務であると強調されます。
 防災と対策
 鎌田氏は、地震予知の実用化が難しい現状を認めつつ、「備えることが最大の減災」と説きます。具体策として、個人レベルでは家具の固定や避難バッグの準備、地域レベルでは避難所の整備や耐震補強、国レベルではインフラの更新や法整備を提案。特に、首都直下の場合は避難よりも「耐震化された自宅での待機」が有効とし、南海トラフでは津波からの迅速な高台避難を推奨します。また、コロナ禍での避難所運営の課題も取り上げ、感染症対策との両立を考える視点も示しています。
 結論
 本書は、科学的根拠に基づきながらも平易な語り口で、地震のリスクを直視しつつ前向きに備える姿勢を促します。日本に住む以上、地震は避けられない宿命とし、知識と準備で被害を最小限に抑えることが重要だと結論づけています。首都圏と太平洋側双方の脅威を包括的に扱い、実践的な防災意識を高める一冊です。


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