2017年4月9日日曜日

『Uターン日記』  霞ケ関から故郷へ

Uターン日記』  霞ケ関から故郷へ        

皆川治/著 国書刊行会


東日本大震災の後、著者は農水省を退職し、故郷庄内で生きることを決断した。家族、友人、地域の人々と共に生き、農業、林業、再生エネルギー等で活躍、地方創生に挑戦する奮闘記。『Agrio』掲載に加筆・修正。

Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『Uターン日記 霞が関から故郷へ』 詳細要約書籍概要
  • タイトル:Uターン日記 霞が関から故郷へ
  • 著者:皆川治(みながわ・おさむ)
  • 出版社:国書刊行会
  • 発売日:2023年7月25日(初版第1刷)
  • 判型・頁数:四六判上製・312ページ
  • 定価:本体2,400円+税
  • ISBN:978-4-336-07224-2
元・総務省キャリア官僚(1979年入省)が、60歳を機に霞が関を退職し、生まれ故郷の岩手県奥州市江刺(旧・江刺市)に完全Uターンした実録日記。
2014年4月~2022年3月の約8年間をほぼ毎日綴った「帰郷後日記」を中心に、官僚時代最後の1年(2013年4月~2014年3月)の霞が関日記も冒頭に収録。
「中央の論理」と「地方の現実」のあまりのギャップに驚愕しつつ、故郷で農業を始め、町内会長・区長・自治会長を歴任し、地方自治の最前線にどっぷり浸かった記録である。
著者プロフィール皆川治(1953年生まれ)
  • 岩手県江刺市(現・奥州市)出身
  • 一橋大学法学部卒 → 1979年自治省(現・総務省)入省
  • 秋田県総務部長、消防庁審議官、総務省自治大学長などを経て、2014年3月退職
  • 退職と同時に岩手へ完全移住、実家の田畑を継ぎ米作りを開始
  • 現在も奥州市江刺で米・野菜作り+地域活動に専念
本の構成と章立て第I部 霞が関最後の日々(2013年4月~2014年3月)最後の1年間の官邸・省内日記。
安倍第二次政権発足直後で、地方創生構想が動き始めた時期。
「地方創生って結局東京が考えることなの?」という疑問が、後のUターンの伏線となる。
主な記述
  • 地方交付税算定の裏側
  • 総務省と財務省の永遠の戦い
  • 地方分権改革の停滞感
  • 「もう東京にいる意味が分からなくなった」という心の変化
第II部 Uターン日記(2014年4月~2022年3月)本書の9割を占める帰郷後の実録。
ほぼ毎日(欠けた日も数日程度)の日記形式で、以下のテーマが縦横無尽に語られる。
1. 農業編(米作り・野菜作り)
  • 実家の田んぼ5反(約50アール)を継ぐ
  • 60歳からの完全新規就農、トラクターも初めて運転
  • 天候不順・獣害・高齢化による担い手不足との闘い
  • 2020年産米は過去最高の出来!(著者大喜び)
2. 地域活動編(町内会・自治会のリアル)著者は帰郷早々「若手(60歳)」として重役を次々押し付けられる
  • 2015年 町内会長(68世帯)
  • 2017年 区長(約300世帯の行政区トップ)
  • 2020年~ 自治会長(旧江刺市全域の自治会連合会会長)
実際の仕事内容が衝撃的
  • ゴミステーションの管理・犬のフン問題
  • 空き家対策・草刈り当番の割り振り
  • 町内会の総会で「会費100円値上げ」が大議論になる
  • コロナ禍での祭り中止を巡る住民対立
    → 霞が関で「地方創生」と言っていたことが、いかに現実と乖離していたかを痛感
3. 地方自治・行政との関わり
  • 奥州市役所とのやりとり(農地転用・補助金申請など官僚時代とは逆の立場)
  • 岩手県庁時代の同僚が訪ねてきて「皆川さん、こんな世界にいるんだ…」と驚く場面
  • 合併後の旧江刺市住民の「水沢(奥州市役所所在地)への不満」
  • 限界集落化する隣集落の現実
4. 日常・家族・季節の移ろい
  • 妻(東京生まれ)が田舎暮らしに適応していく過程
  • 東京に残った息子たちとの往復書簡風のやりとり
  • 四季折々の田舎の風景(田植え、稲刈り、雪かき、梅干し作り)
  • 近所のおじいちゃん・おばあちゃんとの濃密な付き合い
特に印象に残るエピソード(読者の間で話題になったもの)
  1. 「町内会費200円の値上げが2時間大議論」
    → 霞が関では数千億円の予算を動かしていた著者が呆然
  2. 区長として「犬のフン問題」を解決するのに1年かかった
    → 犯人特定→直接交渉→監視カメラ設置→最終和解
  3. コロナ禍で神社祭礼を中止にしたら「神様が怒る」と本気で怒られた
  4. 2021年7月の豪雨で実家の裏山が土砂崩れ→自力で復旧作業
  5. 東京から帰省した息子が「父ちゃん、めっちゃ田舎の爺さんになったな」と言った
本書の核心メッセージ
  • 霞が関で考えていた「地方創生」は、現場から見るとほぼすべて机上の空論だった
  • 地方の課題は「お金」ではなく「人と人の関係性」にある
  • 中央の論理(効率・合理性)と地方の論理(慣習・顔の見える関係)は完全に別物
  • それでも、田舎暮らしは「生きている実感」が桁違いに強い
  • 60歳からの人生大逆転は、十分に可能(ただし覚悟が必要)
2025年現在の評価と意義
  • 地方移住・二拠点居住がブームになる中で、「完全Uターン+農業+地域活動」の極端な実践例として異彩を放つ
  • 総務省OBが書いたため、地方自治の「裏側」と「表側」を同時に見られる稀有な文献
  • コロナ後の地方回帰現象や、2024~2025年の「地方公務員不足」問題とも完全にリンク
  • 読後感は「笑えるけど、笑えない」「泣けるけど、希望もある」
一言で言うと「霞が関のエリート官僚が、故郷に戻ったら町内会のゴミ問題に振り回される8年間の、笑いと涙と土の匂いがするリアル田舎日記」地方移住を考えている人、地方創生に携わる人、親の田舎をどうするか悩んでいる人には必読の一冊。
今まさに「日本で最もリアルな地方論」として静かに売れ続けている隠れた名著です。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

Uターン日記 霞ヶ関から故郷へ [ 皆川治 ]
価格:1728円(税込、送料無料) (2017/4/9時点)