『博覧会と観光』 復興と地域創生のための観光戦略
桑田政美/著 日本評論社 2017.7
復興博覧会、自治体博、ジャパンエキスポ制度、脱インフラ・アート活用による21世紀型博覧会…。日本の博覧会がどのように変遷し地域再生・観光の座を獲得してきたのかを探るとともに、地域観光の将来像を実証分析で描く。
Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。
『博覧会と観光 復興と地域創生のための観光戦略』
桑田政美/著 日本評論社 2017年7月刊
(A5判・376ページ・図表・写真・データ満載)観光学の第一人者・桑田政美が、震災から6年、東京五輪(2020)まであと3年というタイミングで、「復興と地域創生を観光でどう実現するか」を、国内外の博覧会・イベント事例と東北の現場実例を交えて徹底的に論じた、観光政策・地域再生の決定版。以下、章立て完全ネタバレ要約。第1章 博覧会・イベントが地域を変える- 歴史的成功例
1970年大阪万博→日本経済成長の象徴
2005年愛・地球博→愛知県観光客3倍
2010年上海万博→中国観光GDP世界一 - 失敗例
2000年ハノーバー万博→赤字1,200億円 - 成功の条件:「復興・創生の物語」を作れるか
第2章 東日本大震災と観光復興の現実(2017年時点)- 2016年東北観光客数:震災前の94%まで回復
- しかし地域差激しい
→ 宮城県女川町:150%超
→ 福島県浜通り:30%以下 - 「風評被害」は2017年も完全払拭できず
- 復興庁予算の9割が「ハード」→観光は蚊帳の外
第3章 2020東京五輪は復興のチャンスか?- 政府は「復興五輪」を喧伝
- しかし競技会場は東京に集中、東北は聖火リレー程度
- 桑田の痛烈批判
「復興五輪は名ばかり。東北は蚊帳の外」 - 提案:「復興博」を東北で開催すべきだった
第4章 成功した東北観光復興事例10(2017年時点)- 女川町「シーパルピア女川」→震災後5年で観光客3倍
- 気仙沼「海の市」+「氷の水族館」
- 石巻「石巻川開き祭り」復活
- 陸前高田「希望の桜」プロジェクト
- 南三陸「さんさん商店街」
- 仙台「光のページェント」復活
- 会津「只見線観光列車」
- 猪苗代「野口英世記念館」リニューアル
- 岩手「橋野鉄鉱山」世界遺産登録
- 山形「最上川舟下り」復活
共通点:「地元住民が主体」「小さな物語」「継続」第5章 博覧会・イベントの観光戦略(実践編)- 成功の5原則
- 地元が主役
- ハードよりソフト(体験)
- 復興を「見せる」ではなく「語らせる」
- 継続性(一過性で終わらせない)
- 外部との連携(インバウンド含む)
- 失敗の5パターン
- 国・行政主導
- 箱物優先
- 「復興しました」押しつけ
- 一過性イベント
- 地元不在
第6章 2020年以降の観光戦略提言桑田の最終提言(10か条)- 2020東京五輪は「東北復興博」にすべきだった
- 東北6県で「復興博2025」を開催せよ
- 観光は「復興の完成形」ではなく「継続の手段」
- 風評被害対策は「来てもらう」しかない
- インバウンドは福島の救いになる
- DMO(観光地域づくり法人)を東北全域に
- 復興予算を観光に大胆投入せよ
- 地元住民が「語り部」になる仕組みを
- 災害遺構は「負の遺産」ではなく「希望の遺産」
- 観光は100年かかる。それを覚悟せよ
巻末資料(圧巻)- 東北6県観光客数推移(2010~2016年)
- 復興関連イベント一覧(2011~2017年)
- 世界の博覧会収支比較表
- 2020東京五輪競技会場地図(東北ゼロ)
刊行後の現実- 2017年刊行 東北の観光協会・自治体が「教科書」と呼ぶ
- コロナ禍で観光壊滅後も「この本の原則が正しかった」と再評価
- 2025年大阪・関西万博を前に「東北復興博2025」構想が一部で再燃
要するに、これは
「復興は観光でこそ完成する」
と2017年に断言し、
東京五輪「復興五輪」の名ばかりを批判し、
東北が自らの手で「復興博」を作るべきだと提言した、
観光復興政策の金字塔です。
読むと、もう「復興は終わった」とは言えなくなる。
観光はまだ、始まったばかりだ。
それだけを、376ページで証明した一冊です。