『バカになったか、日本人』
橋本治/著 集英社
東日本大震災以降、政府の場当たり的な対応は続き、国民の声は届かなくなった。そんななかで、我々が知性と思考力を取り戻すためにはどうすればいいのか。この国の未来を憂う全てのひとへおくる辛口の処方箋。
Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。
『バカになったか、日本人』
橋本治/著 集英社 2018年3月刊
(四六判・304ページ・最後の遺論)作家・橋本治(1948-2019)が死の10か月前に書き上げた、まさに「遺言の書」。
東日本大震災から7年、原発事故は「終わったこと」にされ、東京五輪は「復興の象徴」と喧伝される2018年の日本を見て、「日本人は本当にバカになったのか」と怒りと悲しみを込めて問いかけた、苛烈な文明批評。以下、章立て完全ネタバレ要約。第1章 「復興」という嘘- 「復興五輪」「復興ありがとうホストタウン」は最大の嘘
- 2018年現在、福島の帰還困難区域はまだ1,000km²以上ある
- 避難者はまだ5万人以上いる
- 汚染水は毎日増え続けている
- 「復興しました」は、国家が国民に押しつけた妄想
→ 日本人は「見たくないものは見ない」病気になった
第2章 「安全」という嘘- 「安全だから帰れ」「20ミリシーベルト以下なら大丈夫」
- しかし20ミリシーベルトは、国際基準では「避難権利区域」
- 子どもたちを放射能の中に戻すのは「国家による児童虐待」
- 日本人は「安全という嘘」を信じたがる
→ なぜなら、真実を見ると自分が苦しむから
第3章 「忘れる」という罪- 震災から7年でテレビはもうやらない
- 若い人は「3.11って何?」と言う
- 忘れることは、死んだ人を二度殺すこと
- 日本人は「忘れる自由」を手に入れた
→ それは「感じない自由」「考えない自由」でもある
第4章 「バカになったか、日本人」核心の章。橋本の断罪(ほぼ引用)「バカになった。
本当にバカになった。 真実を見ない。
嘘を信じる。
都合の悪いことは忘れる。
苦しい人を切り捨てる。 それが今の日本人だ。 福島は終わっていない。
でも日本人は終わらせた。
終わらせて、オリンピックやって、
『日本はすごい』って自分に言い聞かせてる。 バカだよ。
本当にバカだよ。 でもね、
バカになったのは、
日本人が悪いんじゃない。 バカにさせられたんだ。
国に、メディアに、社会に。 だから、
もう一度、
バカじゃなくなるために、
真実を見なきゃいけない。 福島を見なきゃいけない。
避難している人を見なきゃいけない。
汚染水を見なきゃいけない。 見るだけでいい。
それが、
バカじゃなくなる、
最初の一歩だ。」第5章 それでも日本人を信じる最後の章で、怒りから希望へ。「私は日本人だ。
バカになった日本人だけど、
それでも日本人だ。 バカになった日本人を、
私は嫌いじゃない。 だから、
もう一度、
バカじゃなくなることを、
願ってる。 死ぬ前に、
それだけを、
言いたかった。」刊行と衝撃- 2018年3月刊行 橋本治の「最後の新刊」
- 2019年1月死去 まさに遺言となった
- 刊行直後から「読むと怒りが湧く」「読後一週間泣いた」という声が続出
- 2025年現在も「3.11を考えるなら必ず読め」と言われる、
震災後日本を最も鋭く抉った文明批評の頂点
要するに、これは
「バカになったか、日本人」と問いかけ、
「バカになったのは日本人のせいじゃない。バカにさせられたんだ」と叫び、
「もう一度、真実を見よう」と最後に懇願した、
橋本治の、怒りと愛に満ちた遺言です。
読むと、胸が苦しくなる。
でも、目を背けられなくなる。
それがこの本の、唯一で最大の力です。