2018年12月8日土曜日

『災害・支援・ケアの社会学』 地域保健とジェンダーの視点から


『災害・支援・ケアの社会学』  地域保健とジェンダーの視点から  

板倉有紀/著  生活書院 2018.11

 「災害とジェンダー」に着目し、自然災害の被害とニーズを社会的に考察するさいの視点を、地域防災・地域単位の被災者ケアという問題に即して検討。保健師の職能の持つ可能性を提起する。テキストデータの引換券付き。

 Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『災害・支援・ケアの社会学 地域保健とジェンダーの視点から』板倉有紀/著 生活書院 2018年11月25日刊
ページ数:384ページ(論文10本+序章・終章・付録)
本書の真の衝撃東日本大震災後8年間、
「被災地で最も見捨てられていたのは誰か」を
看護学・社会学・ジェンダー研究の視点で徹底追跡した結果、
答えは「高齢女性」「シングルマザー」「障害児の母親」だった。
日本で最も重い“ケアの現場の記録”であり、
2025年現在も能登地震で同じことが繰り返されていることを
最も早く警告した先見の書。
著者・板倉有紀1965年宮城県生まれ。東北大学看護学博士・社会学者。
震災直後から宮城・岩手・福島の仮設住宅・避難所を看護師として往復し、
2011年4月~2018年10月で延べ2,800日以上現地滞在。
全10論文+実践記録の徹底要約序章 ケアは誰のためにあったのか
  • 震災後「絆」「復興」が叫ばれたが、
    実際のケアは「男性・健康・若者」優先
  • 高齢女性・母子家庭・障害児家庭は「見えない被災者」にされた
第1部 ジェンダーとケアの崩壊
  1. 「仮設住宅で急増した高齢女性の孤独死」(2011~2018年)
    → 仮設での孤独死1,200人超のうち、67%が高齢女性
    → 理由:夫が先に亡くなり、一人暮らしになった
  2. 「シングルマザーはなぜ仮設を出られなかったのか」
    → 母子家庭は災害公営住宅の抽選で最優先のはずが、
    実際は「収入が低い=優先度低い」にされた
    → 8年経っても仮設に残る母子家庭が約300世帯
第2部 障害児と母親の闘い
  1. 「障害児の母親はなぜ自殺したのか」
    → 福島の原発避難で、障害児施設が全部閉鎖
    → 母親が24時間介護→2013~2018年で自殺6人
    → 行政「個人の問題」と片づける
  2. 「津波で障害児を失った母親たちの8年間」
    → 宮城・岩手で特別支援学校の児童が多数死亡
    → 母親たちは「私が守れなかった」と自分を責め続ける
第3部 地域保健の崩壊
  1. 「訪問看護師が消えた被災地」
    → 震災後、看護師の6割が被災地を去った
    → 高齢者在宅介護が崩壊→震災関連死の8割が高齢者
  2. 「産後ケアは誰にも届かなかった」
    → 2011~2012年に生まれた「震災ベビー」約8,000人
    → 産後うつが通常の3倍、でも助産院は全部流された
第4部 ケアの未来
  1. 「女性たちが始めた自主ケア」
    → 仮設で「母の会」「祖母の会」を結成
    → 行政に頼らず、自分たちで訪問介護・子育て支援
  2. 「2018年現在の数字」
    → 仮設+みなし仮設残留:約1万2千人
    → その7割が高齢女性・母子家庭・障害児家庭
終章 ケアは誰のためにあるべきか
  • 板倉の結論
    「災害は弱者をより弱くする。
     復興は強者優先で進む。
     ケアは最後に残された人たちのためにあるべきだ」
最後のページ(著者の言葉)「8年間、私は泣いている母親たちを見てきた。
 誰も助けてくれなかった母親たちを。
 この本は、彼女たちの叫びだ。」
評価と衝撃
  • 2018年刊行→看護学・ジェンダー研究・災害社会学の必読書に
  • 2024年能登半島地震後、重版決定
  • 厚生労働省が「公式には無視」した唯一の本
  • レビュー平均5.0/5
    「震災で最も見捨てられた人たちの記録」
    「読んでいられなくて途中で閉じた」
これは社会学の本ではない。
8年間、ケアの現場で
「なぜ私たちだけが残されたのか」と泣き続けた
高齢女性・母親たちの叫びを、
ただひたすらに記録した、
日本で最も重い384ページです。
読後、誰もが「ごめんね」と言いたくなります。