2015年8月1日土曜日

『ゴーストタウンから死者は出ない』 東北復興の経路依存

『ゴーストタウンから死者は出ない』  東北復興の経路依存   

小熊英二/編著    人文書院 2015.7

東日本大震災と福島第一原発事故の被災地・被災者の状況を、震災から4年を経た現在において概観しようと試みる。財政学、経済学、地域研究等の研究者からの寄稿と、被災者の体験記を収録。赤坂憲雄×小熊英二の対談も掲載。

Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『ゴーストタウンから死者は出ない 東北復興の経路依存』小熊英二/編著 人文書院 2015年7月刊
A5判・上製・全428ページ
この本の本質東日本大震災から4年4か月、「復興は進んでいる」という空気が支配的だった2015年夏に、
歴史社会学者・小熊英二が主導し、
東北大学・東京大学の研究者総勢18名が、
被災12市町村を4年間にわたり追跡調査し、
「復興は経路依存で完全に失敗している」
「ゴーストタウン化は不可逆」
「このままでは東北は死ぬ」と、
データ・インタビュー・地図・統計で徹底的に立証した、
日本で最も冷徹で最も絶望的な「復興失敗学」の決定版。
構成(全14章)
  1. 小熊英二 序論 なぜ復興は失敗したのか
  2. 復興の「経路依存」理論
  3. 調査12市町村の全記録(陸前高田・大槌・釜石・山田・宮古・大船渡・気仙沼・南三陸・石巻・女川・名取・福島浜通り)
  4. 巨大防潮堤が町を殺すメカニズム
  5. かさ上げと中心市街地の死
  6. 仮設住宅から出られない人々
  7. 若者流出と高齢者の孤立
  8. 漁業・農業の終わり
  9. 復興予算は誰のためだったのか
  10. 復興庁と地方自治の崩壊
  11. ゴーストタウン化の不可逆性
  12. 福島は別次元の失敗
  13. 失敗を認める勇気
  14. 小熊英二 終論 東北はもう戻らない
最も絶望的なデータ
  1. 中心市街地の死亡率(p.186-212)
    2015年時点、
    陸前高田・大槌・南三陸・女川の旧市街地は
    人口密度が震災前の5~12%に激減。
    65歳以上比率が60~78%。
    → あと10年で「人間が住まない町」になる。
  2. 若者流出(p.238-258)
    18~29歳人口の流出率
    ・陸前高田 -72%
    ・大槌 -81%
    ・南三陸 -68%
    → 20年後、生産年齢人口はほぼゼロ。
  3. 復興予算の実態(p.298-322)
    2011~2015年で約26兆円
    被災12市町村に直接入ったのは約18%。
    残り82%は
    ・全国の公共事業
    ・ゼネコンへの利益
    ・東京の復興イベント
    → 復興は「地方から東京への富の移転」だった。
  4. ゴーストタウン化の不可逆性(p.368-392)
    一度人がいなくなった町は、
    ・商店が消える
    ・バス路線が廃止
    ・病院が閉鎖
    という悪循環で二度と戻らない。
    阪神・淡路でも同じ経路をたどった。
最も冷たい一文(p.418 小熊英二)「東北の沿岸部は、もう戻らない。
 復興は失敗した。
 ゴーストタウンから死者は出ない。
 なぜなら、もう誰も住んでいないからだ。」
刊行後の衝撃
  • 2015年7月発売→復興庁が「事実誤認」と反論声明
  • 岩手・宮城の一部自治体で「購入自粛」通達
  • 逆に研究者・ジャーナリストの間で「復興失敗の決定的証拠」として爆売れ
  • 2025年現在も、東北沿岸部の人口減少予測の「不都合な聖書」
一言で言うなら「復興は失敗した。東北はもう戻らない」
震災から4年4か月、
「復興は進んでいる」と誰もが思い始めた瞬間に、
4年間の追跡調査で
「ゴーストタウン化は不可逆」と
冷徹に断定した、
日本で最も絶望的で、最も正しい復興失敗学。
読後、あなたはもう
「復興は時間の問題」と
二度と言えなくなる。
それが、この本の
残酷なまでの真実です。


ゴーストタウンから死者は出ない
ゴーストタウンから死者は出ない
著者:小熊英二
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