2023年12月26日火曜日

『なぜ日本は原発を止められないのか? 』

『なぜ日本は原発を止められないのか?

 

青木美希/著        文藝春秋 2023.11

 

原発を続けるということは、事故が起きる可能性を抱え続けることを意味する。事故を起こせば取り返しのつかない事態を招くにもかかわらず、原発はなぜ優先されるのか。歴史を俯瞰し、その理由を解き明かす。


2023年11月18日土曜日

『東京電力の変節』 最高裁・司法エリートとの癒着と原発被災者攻撃

 『東京電力の変節』  最高裁・司法エリートとの癒着と原発被災者攻撃

 

後藤秀典/著        旬報社    2023.9

 

全国の原発避難者の裁判で頻発する、東京電力側弁護士による避難者原告に対する攻撃。なぜそのようなことをするのか? 深く結びついた電力会社、政府、最高裁判所、巨大法律事務所の癒着の構造を明らかにする。

先日、東電刑事裁判上告審意見書の添付資料になっている、「東京電力の変節」という本を読んでみました。

東電刑事裁判についてブログを書いているので、東電刑事裁判に関しての大事な本を読まないといけないと思い、胃が痛くて胃が痛くて仕方ない状態で、なんとか最後まで読みました。

この本を読んでみて、驚いたのたは、この本の著者の後藤秀典さんという方が、僕が日本電波ニュース社時代に、日本電波ニュース社の編集室で、一緒に仕事をしていた方だと分かったことでした。

後藤さんとは日本電波ニュース社時代に大変お世話になった方で、僕より3つ年上で、僕の記憶では確か静岡県の浜松の出身で法政大学出身の方だったと思います。

僕に「うちの会社、戦争が好きだから」と言ってたのも後藤さんでした。

当時、僕の住んでいたアパート、戸山のワカサ荘にも遊びに来たときもあり、僕のアパートを「上原さんのアジト」と言っていたのも後藤さんでした。

確か、後藤さんは法政大学時代に、三多摩(東京都西部の西多摩、旧北多摩、旧南多摩、3郡の総称)の専従をしていたと言っていたと思います。

そんな後藤さんの書かれた「東京電力の変節」という東電刑事裁判上告審意見書の添付資料になっている本は胃が痛くて胃が痛くて仕方ない中、なんとか読ませていただきました。

本では、福島第一原発事故により避難した女性の事を取材していました。

福島第一原発事故の被災者で、福島第一原発事故後、福島県双葉町から避難して埼玉県の中古住宅にに移り住み、仕事もなく、テレビを見るだけが楽しみの生活をしているのに、加害者の東京電力は

「外出しないときは大型テレビを見て1日を過ごすなど平穏な生活をしている。過酷な避難生活を送っているとは到底いうことができない」

という横暴な文書を書いているようです。

東電刑事裁判上告審の裁判官は巨大法律事務所出身の裁判官であることも裁判官の実名を挙げて検証していました。東京電力寄りの裁判菅のようです。

刑事訴訟法第408条(弁論を経ない上告棄却の判決)により上告が棄却されることが懸念されます。

とても危険な東電刑事裁判上告審になってしまうような気がします。

胃が痛くて痛くて仕方なく東電刑事裁判上告審意見書の添付資料になっている本であるこの本を熟読、精読できない状態になっていて、きちんとした本を読んでの感想が書けませんが、先日、東電刑事裁判上告審意見書の添付資料になっている 『東京電力の変節』  最高裁・司法エリートとの癒着と原発被災者攻撃という本を読んだので稚拙な感想ですが本を読んでの感想を書かせていただきました。

胃が痛くて痛くて、この本を読んでの感想が書けないので、Xの人工知能(AI)Grok3βに「東京電力の変節」という本の内容について要約を書いてくださいと質問してみました。AIに頼るのは良いことではないと思いますが、両親が要介護1で、家のことで忙しくて、じっくりと本を精読、熟読して感想を書く時間が無いので、Xの人工知能(AI)Grok3βを使いました。返ってきた回答は以下です。

『東京電力の変節――最高裁・司法エリートとの癒着と原発被災者攻撃』 詳細な要約本の概要後藤秀典著のこの本(旬報社、2023年9月刊、税込1,650円)は、2011年の福島第一原子力発電所事故(以下、福島原発事故)を引き起こした東京電力(東電)の対応を鋭く批判したノンフィクションである。事故直後の謝罪姿勢から一転、東電が被災者(主に避難者)に対する「攻撃戦術」を展開するようになった経緯を追うとともに、その背景に潜む司法エリート(特に最高裁判所)と政府・東電の癒着構造を暴く。原発回帰政策の推進の中で、被災者の苦しみが無視され続ける「構造的暴力」を指摘し、社会保障の再構築を訴える。全272ページで、目次に基づく論理的展開が特徴。著者の後藤秀典は、ジャーナリスト・ドキュメンタリー制作者として原発問題を長年追及しており、本書は東電刑事裁判上告審の意見書添付資料としても活用された。内容は、被災者の声や裁判記録、研究論文を基に事実中心に構成され、読者に怒りと同情を喚起する。 本の核心は、「心から謝罪いたします」という東電の表向きの言葉の裏側で繰り広げられる「被災者攻撃」にある。東電は賠償を拒否し、避難者の生活を「個人的移住」と貶め、PTSD(外傷後ストレス障害)を悪化させる「強制終了プログラム」(事故の風化を促す政策)を推進。最高裁判所の「国に責任なし」判決も、司法・政府・東電の密接な人脈によって歪められたものだと論じる。最終的に、原発依存のエネルギー政策転換を批判し、被害者中心の社会保障を提言する。以下、目次に基づき、各章を徹底的に詳細に要約する。レビューや研究引用を交え、具体例を交えて再現する。序章 被災者攻撃の裏側本書の導入部として、福島原発事故の被害の不可逆性を強調し、東電の「被災者攻撃」の実態を概観する。事故から12年半経過した2023年時点で、避難者は依然として故郷喪失のトラウマに苦しむが、東電はこれを「取り戻しのつかない被害」として無視。代わりに、被災者を「金銭欲しき者」として攻撃する戦術を展開している。
  • 取り戻しのつかない被害: 事故は、住民の生活基盤(家屋、仕事、コミュニティ)を永遠に破壊した。避難者は「復興」名の下に強制帰還を迫られ、精神的・経済的苦痛が続く。著者は、被災者の証言(例: 「もう富岡に帰りたい」)を引用し、PTSDの三大要因(失業、賠償不安、事故経験)を挙げる。辻内琢也早稲田大学教授の研究では、これら3要素が重なるとPTSD発症リスクが484.4倍に跳ね上がる。東電の対応がこれを助長している点を痛烈に批判。
  • 被災者を否定し、攻撃する東京電力: 東電の変節の始まりを指摘。事故直後は謝罪を繰り返したが、経営難から賠償を「払い過ぎ」と主張し、避難者のSNSを監視して「楽しそうに暮らしている」と非難。裁判では原告の私生活を暴露し、心を抉る尋問を行う。これにより、避難者は「被害者バッシング」の標的となり、精神的被害が二次的に拡大。著者は、これを「Yahoo!ニュースのコメント欄のような下劣さ」と形容し、読者の吐き気を催す描写を展開。
この序章は、本書のテーマ「構造的暴力」(社会制度がもたらす継続的被害)を予告し、読者を被災者の視点に引き込む。第一章 東京電力の変節と原発事故被害者東電の変節の歴史を時系列で追跡し、被災者攻撃のメカニズムを解剖。ADR(裁判外紛争解決手続)での和解拒否から、経営戦略の転換までを詳細に分析。
  • 被災者を攻撃しはじめた東京電力:
    • 〝テレビがお友達〟の優雅な生活?/〝避難〟ではなく〝個人的な移住〟?: 東電は避難者の生活を「贅沢」と貶め、避難を「自主的移住」と主張。例: さいたま地裁で、避難者の証言を「テレビ視聴中心の生活」と嘲笑。著者は、これを「裁判で再び傷つけられる」二次被害として描く。
    • 裁判で再び傷つけられる避難者たち/さいたま地方裁判所の判断/〝払い過ぎ〟と〝損害の否定〟: 地裁判決で東電の主張が一部認められたが、著者はこれを「レジスタンス判決」(被害者寄り)と評価。一方、東電は損害を「過大評価」と否定し、原告の精神的苦痛を無視。
  • ADRでの和解拒否:
    • 浪江町の集団申立て/全町民を救済する―ADR和解案: 浪江町民の集団ADRで、町全体の救済案が提示されたが、東電は「心の痛みの値段」を侮辱的に低額提示し拒否。
    • 心の痛みの値段は―東電の拒絶/住民の声が届かない: 被災者の声(例: 「娘の夢をかなえたい」)を無視し、和解を1人だけに限定。結果、ADRは崩壊し、個別和解にも拒否が波及。
    • 東京電力の「和解拒否」が与えた影響/個別の和解仲介にも広がる東京電力の和解拒否: これにより、数千人の避難者が取り残され、PTSD悪化。著者は、「安全神話」の遺産として、ADR制度の限界(政府・東電の影響下)を暴露。
    • 「安全神話」のもと限界と制約を埋め込まれたシステム: 事故前からの「原発は安全」プロパガンダが、賠償システムを歪めたと論じる。
  • 賠償責任とビジネスの狭間:
    • 賠償の表と裏/「パフォーマンスにすぎない」: 謝罪は「パフォーマンス」で、裏では賠償最小化を画策。
    • 「責任と競争」の両立/政府・財界・東京電力の戦略: 政府・財界の支援で、東電は「原発再稼働」を成長戦略に位置づけ。柏崎刈羽原発再稼働を例に、被災者軽視のビジネス優先を批判。
    • 原発事故後の経営難を打開するために原発を再稼働?/暗礁に乗り上げた成長戦略: 東電の財務悪化(追加賠償負担)が攻撃戦術の原動力。2023年の海洋汚染水放出(文書約束を反故)を「強制終了プログラム」の一環として糾弾。2015年の「関係者理解なしに処分しない」約束を破り、漁業者を傷つけた。
  • 取り残される避難者:
    • 「もう富岡に帰りたい」/娘の夢をかなえたい/「私にとっては過去じゃないんです」: 被災者インタビューを基に、避難者の日常苦痛を描く。PTSD発症率37%のデータ(三大要因による)を引用。
    • 避難者の三七%がPTSDの可能性/明らかになったPTSDの三大要因/避難者のPTSDと東京電力: 東電の裁判戦術(嫌がらせ尋問)がPTSDを増幅。辻内教授の分析で、「事故責任の不透明さ」「対応遅れ」「不十分救済」が要因と指摘。著者は、東電を「現在進行形の加害者」と断罪。
この章は、東電の変節を「経営難→被災者攻撃」の因果で説明し、読者に東電の非人間性を印象づける。第二章 〝国に責任はない…〟最高裁判決は誰が書いたのか最高裁判所の2022年6月17日判決(国賠訴訟で「国に責任なし」)を焦点に、司法の癒着を暴く。判決の不自然さと人脈を詳細に検証。
  • 避難者の願いを裏切る最高裁:
    • 最高裁判決の問題点/避難者の願いを理解できない最高裁: 判決はわずか4ページで、地震「長期評価」の判断を欠落。避難者の生存権を軽視。
    • 最高裁判決は誰が書いたのか?/三浦意見に隠された痛烈な批判: 海渡雄一弁護士の分析を引用。三浦守判事の反対意見(20ページ超)は論理的で、多数意見を「やっつけ仕事」と批判。例: 「想定外」主張を「真摯な検討不足」と反論。著者は、三浦意見を「樋口判決」(生存権重視)の系譜と位置づけ、多数意見の作者を「不慣れな裁判官」と推測。
  • 最高裁、国、東京電力を結ぶ巨大法律事務所人脈:
    • 最高裁判事とはどんな人たちがどう選ばれるのか?/最高裁判事の意外な系譜: 最高裁判事の選任は内閣主導で、官僚・財界人脈が濃厚。元判事の意見書を引用し、癒着を暴露。
    • 元最高裁判事の意見書/最高裁判事が経営していた事務所の弁護士が東電社外取締役に: 例: 前田氏(元原子力規制庁職員)が東電代理人。産業再生機構経由で東電会長とつながる。
    • 原子力規制庁の元職員が東電の代理人に/東電会長につながる産業再生機構人脈: 西村あさひ、長島・大野・常松、TMI総合法律事務所などの巨大事務所が、政府・東電を結ぶハブ。著者は、「裁判所、国、企業を結び付ける巨大法律事務所」のネットワークを「枚挙にいとまない」と描写し、司法の独立性を疑問視。
この章は、本書の核心で、司法エリートの「人脈マップ」を詳細に描き、読者に「衝撃」を与える。第三章 原発回帰へ舵を切る日本東電の経営危機と原発政策の転換を論じ、解決策を提言。被災者の未来志向で締めくくる。
  • 経営難の東電は被災者とどう向き合うのか:
    • 「レジスタンス判決」/遅すぎた追加賠償/迷走する東電の裁判戦術: 地裁判決の被害者寄り姿勢を評価しつつ、東電の戦術迷走(拒否→一部和解)を追う。
    • 厳しさを増す東京電力の経営状況/「原発回帰」への大転換: 財務悪化で原発再稼働を急ぐ東電を批判。子ども甲状腺がん(316人診断、因果関係否定)を例に、政府の「過剰検査」主張を「報道管制」と糾弾。マスコミの沈黙が被災者を孤立化させる。
  • 普遍的な社会保障の構築と、被害者の苦難に向き合う社会へ:
    • 避難者が幸せを取り戻すために/〝どっこい生きてる〟被害者たち: 被災者のレジリエンス(「どっこい生きてる」精神)を称賛。普遍的社会保障(PTSDケア、賠償公正化)を提言。海洋放出や柏崎刈羽再稼働を「許さない」と訴え、事故を「なかったことにする」構造を打破せよと結ぶ。
あとがき著者は、取材を通じた被災者の声に感謝し、本書が「福島事故の記憶」を繋ぐ一助となることを願う。原発政策の転換点を前に、司法・政府の癒着打破を呼びかける。全体の評価と意義本書は、事実の積み重ねによる「徹底的な告発書」として高く評価される一方、読後感の重さから「胃が痛い」との声も。福島事故の「強制終了」を許さず、被害者中心の社会を求める点で、政策議論に寄与する。子ども甲状腺がん裁判や樋口判決の文脈で読むと、より深まる。原発依存の日本社会に警鐘を鳴らす必読書である。