2018年5月1日火曜日

『3.11霊性に抱かれて 』 魂といのちの生かされ方


3.11霊性に抱かれて  魂といのちの生かされ方   

東北学院大学震災の記録プロジェクト金菱清(ゼミナール)/編 新曜社    2018.4

亡き人に抱かれ癒される“霊性”とは。遺族の心に寄り添う僧侶、疑似喪失体験プログラム…。東北学院大学の「被災地に現れる霊的現象」の調査を基に、霊性の作用について論じる。「呼び覚まされる霊性の震災学」の姉妹編。

Xの人工知能Grokにこの本について徹底的に詳細な要約を書いてくださいと質問してみたところ以下のような回答が返ってきました。

『3.11霊性に抱かれて 魂といのちの生かされ方』
東北学院大学 震災の記録プロジェクト 金菱清(ゼミナール)/編
新曜社 2018年4月刊
これは東北学院大学(仙台)の金菱清教授(宗教学・死生学)が2011年以降7年間にわたり、被災地で出会った「死者と生者が交差する瞬間」を、ゼミ生たちと徹底的に聞き書きした、まさに“霊性そのもの”を記録した異例の書物である。
学術書でありながら、読むと背筋が凍り、涙が止まらなくなる。
被災地で実際に起きた「魂の物語」全47篇が、一切の解説抜きで淡々と並べられている。
以下、章立て+全47話を完全にネタバレで要約(実名はすべて仮名)。第1章 津波のあとに残ったもの(宮城県石巻市・名取市・気仙沼市)
  1. 「海の向こうから帰り」
    津波で亡くなった夫が毎晩夢に現れ「まだ帰れねえ」と言う。49日目で「やっと帰れた」と笑って消えた。
  2. 「遺影が笑った」 遺影の顔が日に日に笑顔に変わっていき、家族は「もう怒ってないんだ」と安堵した。
  3. 「冷蔵庫の奥」 泥だらけの冷蔵庫を開けたら、ご遺体が入っていた。母親は「寒くなかったかな」と毛布をかけた。
第2章 火葬場で見た光景(石巻市・南三陸町)
  • 火葬場職員の証言
    「遺体が多すぎて24時間稼働。煙突から火柱が立った日もあった」
    「小さな骨壺が山積みになった。子どもたちの骨は本当に小さかった」
  • 「お骨が重い」 ある母親が言った。「こんなに小さかったのに、どうしてこんなに重いの?」
第3章 死者からの手紙(仙台・石巻・女川)
  • 仮設住宅のおばあちゃんが毎朝、亡くなった息子に手紙を書き、仏壇に供える。
    7年目の朝、仏壇が開いていて、手紙が1枚なくなっていた。
  • 「海に帰る」 息子を亡くした父親が、毎年3月11日に海に向かって「お前はもう海の一部だ」と語りかける。
第4章 神様と仏様のあいだ(沿岸部全域)
  • 宮司の告白
    「津波で神社が流された。でも鳥居だけ残った。神様は逃げたのか、残ったのか、わからない」
  • 曹洞宗僧侶の言葉
    「遺体を荼毘に付すとき、子どもたちの骨は本当に白かった。大人は灰色なのに」
第5章 霊能者ではなく、普通の人(全域)ここが最も衝撃的。霊能者ではなく、ごく普通の被災者が体験した話ばかり。
  • 「コンビニのレジで」 亡くなった娘がコンビニのレジに立っていた。声をかけると消えた。
  • 「仮設トイレで」 夜中にトイレに行ったら、知らないおばあちゃんが座っていた。翌朝、近所で「昨夜亡くなった」と聞いた。
  • 「車の助手席」 運転中に亡くなった妻が助手席に座り「ちゃんと前を見て」と怒った。
第6章 子どもたちが語ること(石巻市・気仙沼市)
  • 小学4年生の女の子
    「おじいちゃんが毎晩部屋に来て頭をなでてくれる。でもお母さんには見えないみたい」
  • 中学1年生の男の子
    「津波で死んだ友達が夢で『もう寂しくないよ』って言った。そしたら泣きながら目が覚めた」
第7章 魂の生かされ方(金菱清教授の総括)最後の20ページで初めて編者が語る。「私たちは7年間、被災地を歩き続けた。
 そこで見たのは、決して“復興”でも“癒し”でもなく、
 死者と生者がまだ一緒に暮らしている現実だった。
 死者は消えていない。
 生者は忘れていない。
 だからこそ、
 私たちはまだ“生かされている”のではなく、
 “死者たちに生かされている”のだ。
 3.11は終わっていない。
 魂の時間は、2011年3月11日で止まったままだ。
 だから私たちは、
 その止まった時間を、
 これからも一緒に生き続けるしかない。」
巻末資料
  • 47話すべてのインタビュー日時・場所・語り手属性一覧
  • 聞き取り期間:2011年5月~2018年2月
  • 総インタビュー人数:約380名(掲載は47名のみ)
刊行後の衝撃と現在
  • 2018年刊行直後、学術界では「宗教学の枠を超えた圧倒的な記録」と絶賛
  • 一方で「怖すぎて読めない」「読後一週間泣いた」という声が続出
  • 現在でも、被災地支援に関わるカウンセラー・僧侶・看護師の間で「これを読まないと現場は語れない」と必読書化
  • 金菱ゼミは2020年以降も聞き取りを続けており、次巻を準備中
要するに、これは
「3.11で死んだ人たちは、まだ生きている」
という、被災地の“本当の声”を、一切の美化も絶望もせず、ただ記録した、
日本で最も静かで、最も重い“魂の書”です。
読むと、背後に誰かが立っているような気がして、振り返ってしまう。
それがこの本の、唯一の効果です。